一月三日、木村家の人々 公演情報 一月三日、木村家の人々」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
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    観ました

  • 満足度★★★★

    「グーで殴りたくなった」
    ・・とは、某登場人物のことば。
    介護体験を持つ自分としては、無責任な家族を怒鳴りつけたい、「グーで殴りたくなった」気持ちを抑えるのに必死。乱入したくなるほどに参加している気持ちになったのでしょうね。
    よく考えれば、殴りたくなるほど、彼らの存在感がすごかったのだと。

    介護者としては、もう少し描いてほしかったところもあってのマイナス1点。これは、芝居としての感想ではないかも。

  • 満足度★★★★★

    ♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
    気鋭の某劇作・演出家が個人ブログで手放しで賞賛されていたので急遽観ました。納得です。

  • 満足度★★★★★

    沈黙がどうしてこんなにおもしろいのか。
    2回観ました。初回は脚本的・ストーリー的な部分を追ったからそれほどのインパクトを受けませんでした。けど、多田さんの演出だけに後半確認せば、ともう一度。ハンパなくおもしろくなっていたのにびっくりしました。

    ネタバレBOX

    ストーリーを追えば、普通に家庭での介護の話。女としては実際の介護を担う長女の気持ち重視で兄や次女の身勝手さを納得できない、笑えない、っていうのが初回観た時のもやもやでした。脚本はコメディとして書かれたとのことでしたけど、そのあたりもすっきり笑える感じではなく。

    が。やっぱりだいぶ変化ありました。笑えるところは十分笑えるようになってるし、そこから涙がにじむし。

    兄の演技にいい抑揚がついていて、そこが笑いにつながっていったように思います。重苦しく暗い感じだったのが、怒鳴りつけてくれて。そこでいい軽さが生まれてました。

    どうにもわくわくするのが静かな場面です。黙ってるだけのところが醍醐味です。目配せや様子伺い、逃げ、その辺りは客側の勝手な想像なのかもしれないけど、そういう言葉のない会話から目を離せませんでした。ものすごいハラハラするし、心配になるし、笑えるし。多田演出には言葉はなくてもいいのかもしれない。

    今回は脚本のよさでも楽しめるし、演出の味わいでも楽しめるし、やっぱり何度観に対しても耐える強度がある作品でした。
  • 満足度★★★★

    木村さんの家
    もう既に沢山の方が書き込みされてますが、アゴラが絨毯敷きの普通の日本の家庭になってました。
    客席はコの字型に中央の丸いちゃぶ台を囲む形です。

    演出の多田淳之介さんの「今日は1月3日という事で、まだお正月も明けきらない時期にご来場いただき・・・」という前説から既に始まっている感じです。

    最近の多田淳之介さんの演出の方向性とは異なる、戯曲の言葉と対話を重視した演出が光っていました。

    そして何より、戯曲が素晴らしい!
    介護という問題に直面する正月のある過程の一幕だけど、これはこの木村家だけでなく、どの家庭でも直面してゆく重たいテーマです。

    でも、それを重くなりすぎず、笑いを交えながら描く辺りに作家の力量を感じます。

    ネタバレBOX

    「他人の家庭の常識は非常識で端から見ると滑稽」であるというのをうまく表現していて、シリアスなのに笑ってしまう、不思議な空間が生まれていました。
    この空間を作り出したのが多田さんの演出家としての技量でしょうか。

    戯曲と演出。
    それぞれが高いレベルで共演した、愛らしい人々のお話です。
  • 満足度★★★★

    どこまでも木村家
    演出によって、観客ではなく、お客さん、で居ることを促される。

    登場人物と、繋がっていなくちゃ失礼だと思わせられちゃうところが、面白い。

    自分のことを顧みずに見ていられるお客さんは、少ないんじゃないかしら。

    お客さんがそれぞれ、木村家のことをお家に持ち帰るから、木村家はお客さんが増えるだけ、大きくなるのでしょう。



    ネタバレBOX

    しかし、あんなこと、下手な俳優陣でやったら、本当にドーンとひいてまうだろうに。

    ちゃんと、話しかけられている実感が常に伴うのが、まー、素晴らしい。

    西村企画でチェホフしてらした方が木村家で「イェーイ、ヒューー」とやっていて笑わずにはおられなかったです。
    あんな格好ずるいよ。笑うしかないじゃないか。

    でも、私はその人を知らずの方が、好き。
    そこんとこは正直に。理由はわからない。
    凄さの問題な気がする。

  • 満足度★★★★

    現代の重要なテーマをしっかりと演出!
    親の介護の問題は現在の最大のテーマ。
    そのテーマに正面からしっかりと取組ながら、暗くなりすぎない工夫もされており、観客を最後の最後まで話に引きつけている。見事な演出だ。

  • 追いつめられることと癒されること
    靴を脱いでお芝居をみるだけで
    舞台のできごとが一層身近なものに感じられて・・・。

    このテーマをシリアスだけの物語にせず
    コメディのテイストを織り込んだところに
    作者と演出家の見識を感じました。

    ネタバレBOX

    一つの家族や親戚というくくりのなかでも
    父親のケアに対する温度差がこんなにある・・・。

    コメディの要素を編みこんだことで
    カオスのようになった長女や長男の想いが
    ほどかれて見えるようになっていたと思います。

    観客から見た家族の存在場所がおもしろいのですよ・・・。
    登場する時に会釈などをして
    その場に観客を惹きこむような手法が
    シリアスな状態に家族が追い込まれたシーンでの
    観客の視座を微妙に変えたりもして・・・。

    離婚した彼らの母の設定に
    なんともいえないペーソスがあるし
    (手紙の内容を誰かが朗読したりしないところもすごくよい)
    餅を焼いているときにふすまの向こうで
    父親が観ているのではという部分にも
    ちょっとほろっとしながら笑いました。

    家族で今後の介護をどうしようかと行き詰っているときの
    元介護職員(現ホスト)の第三者的な冷静な判断も
    介護者を抱えた家族が見えているものを
    端的に表していて・・・。

    自由度がある程度ある作品なので、パンフレットに書かれていたように
    いろんな時代に染まって再演されるとおもしろいかもしれませんね。
    たぶん、どんな時代になっても、終りが家族の死だという介護の現実は
    変わらないのだろうし、その意味で家族のそれぞれの立場での思いは
    普遍的なものなのでしょうから。


  • 満足度★★★★★

    デスロック的でないが、デスロック的でもある。
    ま、二騎の会ですから、違っていて当然なのですが、脚本、演出、俳優とどれもが相当にハイレベルな会話劇。
    当然もう1回観に行きます!

    ネタバレBOX

    俳優にとてつもない負荷をかけない演出は、最近のデスロック的ではないけれど、目の前俳優がいて演技をするコトの面白さを、観客席の作り方から、俳優同士の目線のやり取りや距離感まで、物凄く細かく計算されているのは、とてもデスロック的でシビレます。
  • 満足度★★★★★

    今日、と言っても1月3日なんだけど、木村さんちにおじゃましました
    介護は、先の話ではない、明日、いや今日の話なのだ。
    いちいち自分の身に振り返りながら観ていると、いろんなことが脳裏をよぎり、考え込むことしきりであった。
    そして、笑ったけど、涙腺を強く刺激された。

    多田さんの演出だから、何か仕掛けてくるのではないかと思っていたら、ある一点を除き、かなりストレートだったと思う。
    その一点が見事なのだが。

    ネタバレBOX

    実際に、介護は、私の年齢では、まさに今日の話だ。
    友人に仕事を辞めて介護をしている者もいる。自分の親と配偶者の親の4人を看ている者もいる。
    彼らを傍目で見ながらも、あまり本気で考えてこなかった、というより現実逃避してきたことなのだが、目前にそれはある。

    「家族」「家族愛」という言葉は、便利で万能で、光圀の印籠だ。それを言われたら何も言い返せない。
    だけど、現実はその耳に優しく美しい言葉の先にある。

    舞台は、客入れのときから微妙に始まっていた。役者さんが、出てきてセッティングするときに、軽く会釈をしたりするのだ。
    多田さんも、前説で「あけましておめでとう」の挨拶と真冬の衣装で現れたりする。
    また、劇中でも、あきらかに、我々観客に語りかけていたりというように、観客がそこにいることを強く意識させる。

    こうなると、よく知らないご近所の木村さんちにお邪魔したら、ご家族が集まってきて、家族間のごたごたを聞かされるはめになってしまった私たち、という雰囲気になってくる。
    ピンポーンピンポーンとしつこく鳴るのチャイムは、なんかそわそわしてしまう。すでに家の中にいる気持ちになっている。
    帰るに帰れないし、何よりご近所の木村さんちの家庭の事情もよく知らないので、話の中に割って入ることなぞできないのだ。

    しかし、この構図は、単に面白いから、というより、介護を巡る家族の話、つまり介護を巡る家族のバトルは、木村家の茶の間だけのことなのではなく、今、そこに居合わせ、そこにいることを意識させられている、私たちの茶の間での話題でもあるのだ、ということを強烈に印象づけているように思えた。
    役者の視線は、私たちをその場に縛り付ける強力な力として作用するのだ。
    ここが、演出家の仕掛けだっような気がしたのだ。

    実体験の重さが込められていると思われる、台詞と登場人物のキャラクターの妙、例えば、直接の家族ではない、いとこやホストの登場による、それぞれの家族との距離感から発せられる台詞は実に見事だった。

    中でも「大晦日にも元旦にも来なかった・・・」はかなりキツイ言葉だ。何度も何度も繰り返し叫ぶその言葉は、全身を貫いた。

    言いたいことを全部吐き出して、すっきりした後の、少し未来があるラストには救われる想いがした。ただし、明日は我が身であるのだから、そんなにきれいにまとまりはしないのだろう。堂々巡りで結論が出ない、「ゴール」のない、本当は考えたくもない話。
    「今日1日だけがんばればいい、そしてまた明日も1日がんばればいい・・」ここに大きなヒントがあり、それを受け取ることができた。

    冒頭の、「ダンシング・オールナイト」の歌は、サビの部分だけのしつこい繰り返しは、なんかわかる気がした。

    あ、そうそう、今回の照明は、こまかい色の追加やライトの数、角度の微調整などがあったようで、一見、平面的なお茶の間なのだが、よく見ているとシーンの様子ごとに合わせ、細かくニュアンスを変えて、表情を出していたのは、うまいなぁと思った。
  • 満足度★★★★★

    二騎の会『一月三日、木村家の人々』を観た
    気になっていた東京デスロックの多田淳之介氏の演出を観たく観劇。

    普段、オレが見る舞台とは全く違うものだったがオモシロかった。

    テレビドラマだと山田太一が似ていると思うが、
    舞台はマスメディアじゃないのでテレビ以上に痛いところを見せていた。

    今回の舞台くらい赤裸々な面を出してくれると、
    落ち着いた舞台でも十分見れる。
    稽古の様子や稽古後の役者の人間関係も見たくなった。
    全員青年団の人らしいので、よく知った仲でお互いに自由度がある気がした。
    ※どんな芝居をしても、周りは受け止め回せる関係みたいな。

    小さい舞台に合った作品でもあった。
    大舞台では同じ空気を客に伝えられないと思う。

    今回でこまばアゴラに入ったのは4回目だが、
    毎回ステージと客席の位置関係がちがって
    箱の自由度も素敵だ。

  • 満足度★★★★★

    すごいなぁ。。考えさせられた。
    セットの作りこみが上手いなぁ。。嬉しかったのはあれほど座り辛かったアゴラの幼稚園椅子が高くなって大人向けになったこと。多田氏に聞くと、「自分がセットと一緒に配置した。」との事。
    やれば出来るじゃん!したらこのまま、この高さで持続して欲しいですわ。
    ゆ~ったりのーんびり疲れも無く楽ちんでした。(^0^)

    セットはじゅうたんとテーブルと七輪が二つ。奥に畳の部屋。ごくごく普通の家庭のスペースで観客とセットとの境がなく全体を舞台と化した。コの字に客席を配置した為、観客の表情がとにかく可笑しい!(^0^)口をあんぐり開けて観てた人が居て・・・そっちも面白かった!(^0^)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX



    離婚して認知症になってしまった父の面倒を看てきた長女(明子)が一人で抱え込み過ぎたあまり、行き詰って自殺を考える。長男は仕事にかまけ寄り付かず、長男の嫁も充てにならない。次女は能天気でもっと充てにならない。兄弟たちは明子が父親を看ている事から安心して、ただ何となく任せきりにしてしまったが、明子が父を道連れに自殺未遂を計ってから、父の今後について家族会議をする。
    この時点で長男は父と離婚した母に期待するが、その期待は見事に裏切られる。結果、長男がとった究極の決断は、妻の実家に自分達が同居すれば、子供の面倒は妻の両親が看てくれるから、自分はもっと父を看にに来られる、というもの。妻はその言葉を聞いて、うしろでちょっとほくそ笑む。
    なんだかなー?妻の実家に入るなら父親も連れて行けよ!と言いたい。
    要するに、父親を看るのは今までどおり明子で、兄弟たちはもっと頻繁に看に来る。という結論。

    介護問題は親が存在する限り誰にでも同じような場面に遭遇する訳で、本当に身近でリアルな問題だ。だから、胸の底に他人事とは思えない感情が湧き出て痛々しかった。同時に灰色の洪水のように哀しみと苦しみが一気に流れ込んで、ぼんやりと両親の事を思った。しかし物語りは陰鬱なだけではなく、次女の春香の楽天っぷりと31歳の母の恋人のホストが登場した辺りからコメディ感が溢れ会場が明るくなる。
    長男、明子、次女の気持ちや性格までも実に見事に表現し、素晴らしい舞台でした。

    実際の多田氏の父の介護の問題もありながらの作品作りだったらしく、実父が実際に母親と離婚して、数年後、鬱になり自殺し急逝した経過は今回の木村家と重なる部分があった。との言葉。

    家族って何だろう?世の中のいろんな物事を感情以外の側面から理解できるようになったとしても、誰かを殺したり自殺に追い込んだりしたら、その傍に居る別の誰かのことも必ず殺す事になるよね。人間は一人じゃないのだから・・。


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