公演情報
「そのあとの教員室」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
現代座会館なんて渋い会場でやる劇団って・・と興味を持った前回公演では観劇果たせず、ただ実績ある俳優、割としっかりした脚本、という心象を持った程度だったが、この度吉祥寺シアターにて初観劇。敗戦の傷も生々しい占領下のある小学校の教員室で、GHQからの調査員(女性日系米国人)の訪問を受けた日の数時間が描かれる。
公職を追われ、荷づくりをする教員と、新体制下での教員として残る要領よく立ち回っていそうな教員、その狭間で苦しむ教員、という具合に「戦争責任」のテーマが冒頭の会話から横溢する。だが教員のキャラが上手く描き分けられ展開の運びもうまい。外部の者として女性調査員の他に、損壊した校舎を普請のため学校に縁のある大工が出入りし、スパイスを効かせている。ほぼワンテーマにしては面白く見せつつ本質に触れる濃い脚本である。
実演鑑賞
満足度★★★★
暗く重たい話に終わっていない所が良い。個性ある多彩な人間の会話劇。太平洋戦争直後の舞台なのですが、これが現代の世界情勢と微妙な繋がりが出てくるのです。と言っても、ひとつの考え方を強く主張するのでは無く、エンターテインメントとして楽しめました。私は後半のサスペンスのような謎解きの場面が好きでした。『12人の怒れる男』を連想させます。事実はどうだったのであろうかと、教員たちの想像溢れる議論が面白い。さらに空襲で何の罪もない人々を殺戮したこと、原爆で無差別大量虐殺をしたこと、アメリカ軍の罪にまで話が及びます。世界史における事実を、我々はどう理解すれば良いのでしょうか。近年、いや昔からでしょうが、自分の立場を明確にせず、マスコミに誘導され、何とは無しに大勢の意見に付いていく。「日本人の考え方がひとつにまとまることが良いこと」そんな風潮、私は好まないのです。
実演鑑賞
満足度★★★★
戦後の教育のあり方がGHQにより変えられてたんですね。戦争は良くないが、負けると今までの生活の全てが奪われ変えられてしまう怖さを感じました。
実演鑑賞
満足度★★★★
千穐楽観劇。観応え十分、お薦め。
1946年9月、戦後1年経った国民学校 教員室が舞台。戦前の教育を信じて疑わなかった教師達、しかし終戦とともに大きく変わった、と言うよりは今までの教育を全否定されて戸惑う教師を通して「教育」とは、を考える。
また教育者である前に人間であり、その矜持と責任を問う、一方 教員という地位(職業=生活の糧)維持のために必死の言い訳をする。天秤が揺れるが如く右往左往する滑稽な姿に「教育」の危うさが表れる。
延長線上には「平和」「民主主義」といった、現在当たり前のように享受している国民主権(「御真影」「奉安殿」といった台詞に対し)、その大切さが明らかになってくる。公演の内容は硬質だが、時に笑いを誘い観客を飽きさせない上手さ。見事!
(上演時間1時間50分)
実演鑑賞
満足度★★★★
戦後、軍国主義から民主主義に大転換した混乱の時代の話。仕方がないでは済まされないのですが、やるせないですね。色々と考えさせられました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
めっちゃ良かったです。
戦後の教員の苦悩、葛藤が伝わりました。
演者も美術も良かったです。
受付さん案内さんも親切で、良い時間をありがとうございます。
実演鑑賞
満足度★★★★★
時代のせい、そうなんだろうけど、割りきれない。そんな、人としての葛藤が丁寧に描かれていて、とても重厚なお芝居でした。
役者の皆さんの演技も圧巻で、とても心に響きました。舞台挨拶にもありましたが、現実にも起こっている戦争。心がいたくなると当時に、考えさせられる良い機会になりました。また、次回作品も楽しみにしております。
実演鑑賞
満足度★★★
舞台美術が見事、しみじみと見てしまう。市川崑映画のように小道具から凝りに凝りまくっている。音響もかなり練られていて雨漏りの音からぐっと来る。戦後まもなくの時代の雰囲気を巧く表現。
舞台は教員室、GHQ主導による教職追放が行なわれ、軍国主義思想を持つとされた教師達は排斥に。そこに現れたGHQの女性、戦時中のこの学校の教育がどのようなものだったか、教師一人ひとりに己の責任を追求していく。
御真影(昭和天皇の肖像写真)。
奉安殿(御真影や教育勅語を安置する為に学校に置かれた社のようなもの)。
千代延(ちよのぶ)憲治氏 グアム島からの帰還兵の教師。骨の髄までガチガチの帝国軍人。
鈴木浩之氏 怪優伊藤雄之助っぽい前教頭、職を奪われることに。戦時中から天皇崇拝の教育に批判的だった。
松山尚子(ひさこ)さん 敗戦後、すぐ米軍に寝返って愛人になった女教師。
足立学(がく)氏 新教頭であり、松笠(マッカーサー)なんて名前のギャグも。
紗織さん 善人っぽい若い女教師。
蜂谷英昭氏 若い女教師の婚約者。
永井博章氏 亀田親父似の大工。英語ペラペラで有能。
家納ジュンコさん 日本人ながらアメリカ人の養女になったGHQの教育改革の責任者の一人。
前半はどれだけ歪んだ教育で子供達を洗脳してきたかを突き付けていく。生徒達から調査収集した声が教師の罪を糾弾する緊迫感。糾弾された紗織さんのエピソードが素晴らしい。千代延憲治氏が逆に米国の教育の罪を糾弾するシーンにも観客は固唾を呑んだ。
後半は探偵物調にシフトチェンジ。語られるテーマは重い。
崇拝する錦の御旗が“天皇”から“民主主義”になっただけで、権力と同調圧力に屈することには何の変わりもないのだ。
実演鑑賞
満足度★★★★★
敗戦後、アメリカの指揮のもと戦争に積極的だった教師をクビにするという教職員適格審査があったという日本の歴史…全く知らなかった。
そういう意味でも大変勉強になったのだけれど、こんなにも「学校教育」について一緒になって考えさせられた作品は初めてかも、凄い!
「お国のため」「戦争に勝つため」という絶対的価値観の崩壊。
本作の様子を観ていると当時の教師のほとんどが面目丸つぶれ状態だったのではないかと。
劇団enjiさんは教育現場やその歴史に関して特別に造詣が深いのでしょうか、ものすごい説得力でもって当時の教師の姿を、やがては教師という皮をはがして個々人としての姿を
学校公演もされている事から学校寄りの視点かと思いきや、教育者らしからぬ狡猾さや弱い一面もバンバン見せまくって、描かれるのはとても人間臭いドラマなのでした。