鬼桃伝  -oni-momo-den- 公演情報 鬼桃伝 -oni-momo-den-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★

    若さゆえ(?)のイキオイあり
    近未来寄りの無時代もの、かつて桃太郎のお供で鬼退治をしたイヌの「ズタボロ」が変わり果てた桃太郎と再会し…というストーリーに彼の生い立ちや鬼退治時代のエピソードも絡ませた「リアルタイプ桃太郎」。
    105分の上演時間にあれこれ盛り込んだ上にひねりすぎてゴチャゴチャした感があるのは否めないが、若さゆえ(?)のイキオイあり。
    また、クライマックスで昔と現在の桃太郎一味をクロスさせて見せるのとハードボイルドな幕切れがカッコイイ。
    その直前、段ボール箱と「紙の壁」を舞台前面に並べたシーンも面白かったな。
    さらに、吊りがあったり、出動する消防隊員よろしく(この頃は使っていないそうだが)装置に組み込まれている鉄パイプを使って下りたりなんて見せ方はダイナミック。
    野田秀樹を想起させる言葉遊びが時折出てくるので「お好きなんですか?」と末原主宰に尋ねたら野田作品は2回しかご覧になっていないそうで、それも「そのテの言葉遊びだったらこんなのがあるよ」と教えられてだという…。
    あと、オープニング曲の前半が現在ブレイク中のテクノポップ系女性3人組を思わせるのにニヤリ。

  • 満足度★★★★

    より一層のスキルアップを図って欲しい期待の集団
    演劇好きの友人に誘われて初のおぼんろ観劇。チラシの意見募集を見て投稿することにしました。
    鬼になってしまった桃太郎と、彼(彼女?)を一途に想い続ける犬という斬新な設定といい、メインの役者陣の魅力ある演技といい、光るものを感じさせる舞台だった。若い頃の美しい桃太郎と可愛らしい犬・猿・雉と、鬼になってからの桃太郎や中年になってしまった3匹の演技のギャップも素晴らしかった。「鬼に変わり果てた」という設定を聞くと、何かしら邪悪な物に変貌してしまった存在を想像しがちだけれど、ここで描かれるのは、年老いて痴呆症になってしまったような桃太郎で、それが中年ズタボロの、例えば大好きだったおじいちゃんおばあちゃんがアルツハイマーで自分を忘れてしまったような、そんなやるせなさや哀しさを引き立てている。映像や段ボールを使った演出にも目を奪われた。ただ、滑舌が悪いのか音響の問題なのか、聞き取れない台詞が多くて、話の展開にいまひとつついて行けなかったのが残念だった。凝ったストーリーだけに、観客にとって「観やすい」エンターテイメントを作り上げる努力をしてほしいと思った。

    ネタバレBOX

    もうひとつ、脚本の問題だと思うが、あまりに沢山の要素を詰め込みすぎて、どのエピソードがメインなのかがぼやけてしまっていて(ズタボロの桃太郎への一途な愛情や桃太郎が鬼になってしまった理由など)、終わったあとに今ひとつ感動が残らなかったように思う。過去の自分と戦ったり、ダイナマイトを巻いて突撃するシーンなどは蛇足なのでは?個人的には、ゴンベイと田吾作の2人の抑えた演技と佇まいが美しくて目が離せなかったのだが、この2人の恋のエピソードは劇中で起こる全ての悲劇の元凶なのであり、もっとフィーチャーして描かれていれば、作品としても格があがるし、何よりも観客としてはストーリーそのものを理解しやすかったように思う。
    長々と書いてしまいましたが、底力を感じさせる劇団であり、きっとまた観に行くと思います。
  • 満足度★★★★★

    やはり2度の観劇。
    初日の観劇で 私には理解出来なかった部分を補うためにリピーターで最後の回を観ました。
    2度目で理解出来た事がたくさんありました。
    初回の過剰な緊張が抜けてきたのか、観劇2度目だったせいでよく台詞が聞き取れたのか・・・。
    そしてやはりこの劇団は面白い仕組みで芝居を作るのだなと思いました。ぐるぐる回る輪廻の世界観。桃太郎と鬼の戦いは自分自身の内面の世界なのかな?
    私としては、何だか60年、70年代のロックな感じが好きなのかも。本当にパワフルで、私の心にも引っかかる言葉もあったりして良い時間を過ごせました。

    ネタバレBOX

    ミニチュアダックスのズタボロが、最後でいい男になれたとこ泣けました。


  • うーん
    う〜ん。数歩後退といった感じか。
    でも次回公演への助走という期待も出来る作品だった。
    というわけで今回は★を付けませんでした。ゼロではなく、「評価持ち越し」です。

  • 満足してない。
    多分本人達もね。持ち味の熱量が足りなく感じました。やる側はタスク達成してるのに、空間の広さに吸われたか。特に高さ。この人達、もっとやれます。阿久澤さんと柴田さんはグッジョブ。

    ネタバレBOX

    微妙だったワイヤーも高さ埋めの策に思えた。「月が、」のタイニイは狭くて暑くて辛かったけど、熱量の為にはあれで良かった気がする。客の不快感も煽るのがリスキーだけど。彼らはOFFOFFら辺が向いてるのかな。
  • 満足度★★★

    桃太郎の菜々さん
    桃太郎役の阿久澤菜々さん、とてもよかったです。
    きれいだし、あんな華奢なのに、迫力あるし、声は通るし、立ち居振る舞いもキレがあってカッコよかった。

    ネタバレBOX

    役者全員で同じセリフをいっせいにしゃべるのは、劇団のカラーなのでしょうか?
    嫌いではありませんが、あまりに言葉遊びみたいになっているところもあって、少し距離を感じました。

    私としてはズタボロに感情移入して、泣けるものなら泣きたかった。
    でもそうならなかったのは、ズタボロの桃太郎に対する想いが、こちらがわに伝わってこなかったからカナ~~。
    桃太郎を愛してる!ってもっとストレートに伝えて欲しかった。
    そしたら、私、泣けたと思う。

    桃太郎は倒した鬼(ほんとはウイルスに感染した科学者?)のウィルスに感染して、鬼になってしまったということですよね。
    感染してからずいぶん年月が経っていると思うんだけど、今になって、鬼になった桃太郎を上層部(政府?)が駆除しようとしたってことかしら。
    ・・・ちょっとわかりにくかったです。

    過去と現在がうまく交差して展開していて、とてもテンポもよくてよかったと思いますが、ラストの、過去の桃太郎のグループと現在の桃太郎グループが戦うシーンは、どうしてそうなったのか意味がよくわかりませんでした。

    誰か説明して~~。

    それと。
    私だけかもしれないけど・・・
    鬼桃役のタカハシカナコさんが、体型や髪型からか、どうしてもお笑い「ものいい」の「ちがうか~~」っていう人に見えてしまって、困りました。
    メイクをもう少し、不気味にしたほうがいいかも~~

  • 満足度★★★

    カタルシスが欲しかった
    桃太郎が鬼退治に行くのは当たり前。犬、猿、雉が鬼退治に行ってみたら桃太郎だった、というのはなかなか面白い設定。
    しかし、話の途中でオチがわかっちゃうのが難点。もう少し捻ると良かったと思う。

    勧善懲悪的なカタルシスがなかったのが残念。解決していない部分があって、もやもやとした後味が残る。すっきりした話になっていると良かったと思う。

    お目当てだったハナ役の柴田薫さんは、バナナの時とはまた違った雰囲気でなかなか可愛かった。印象が全然違いました。

    桃太郎役の阿久澤菜々さんがとてもきれい。黒木メイサに雰囲気が似ていて、目がひきつけられました。演技も良かった。

    ガキゲジ役の正岡美麻さんが好演。「猿っ!」って雰囲気がにじみ出てていい感じ。注目株です。

    全体に「これは芝居です」と主張しているようで、舞台ならではの演出。舞台が好きな人は面白いと感じると思います。舞台慣れしていない私にとっては、ちょっと過剰演出にも感じましたが、とりあえず、許容範囲でした。

    先にも書いたようにもうひと捻り欲しいストーリーでしたが、結構楽しめました。

    設定が面白くて役者の演技も良かったので★4つ。でも、ストーリーがちょっと物足りなかったのと後味がすっきりしなかったので、★2つ。総合で★3つというところです。

    ネタバレBOX

    ハナの最後はどうなったの?というのが一番気になったところ。ご想像にお任せします、ということなのでしょうけれど、「いい男」になったズタボロを引き立てる意味でも、ちゃんと助けてズタボロに寄り添って欲しかった。

    ウィルスとお面が出てきたところで、桃太郎がなぜ鬼になったのかが読めてしまうのが弱い。ウィルスの登場はもう少し後ろに引っ張っても良かったと思う。

    桃鬼が生きているのに、ウィルスに感染した人たちを殺そうとするという設定はあまり納得できない。「100年以内に死ぬ」というギャグと合わせても、設定のすり合わせは必要。「鬼になる」という部分を強調して、ハナが鬼になりかけるという話でも良かったと思う。

    チビ桃たちとズタボロたちの最後の戦闘シーンはなんだったのか。二つの時代の人物たちが闘うということにはファンタジー性があって良いのだけれど、物語として余計な気がする。闘うことではなく、二つの時代が同期して問題を解決するというストーリー展開に持っていければ、傑作になったと思う。
  • 満足度★★★★★

    素敵でした。
    脚本演出が気に入りました。
    すごく面白かったです!!

    カツゼツなのか数か所聞き取れないところがあったのと、映像のアクシデントが残念でしたが、本当に楽しい時間が過ごせました。
    ありがとうございます。

    個人的には柴田薫さんが好きです!!
    公演後少しですがお話しさせていただけて嬉しかったです。
    気が早いですが、次回公演も楽しみにしています。
    残りの公演も頑張ってください!!

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