鬼桃伝  -oni-momo-den- 公演情報 おぼんろ「鬼桃伝 -oni-momo-den-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    カタルシスが欲しかった
    桃太郎が鬼退治に行くのは当たり前。犬、猿、雉が鬼退治に行ってみたら桃太郎だった、というのはなかなか面白い設定。
    しかし、話の途中でオチがわかっちゃうのが難点。もう少し捻ると良かったと思う。

    勧善懲悪的なカタルシスがなかったのが残念。解決していない部分があって、もやもやとした後味が残る。すっきりした話になっていると良かったと思う。

    お目当てだったハナ役の柴田薫さんは、バナナの時とはまた違った雰囲気でなかなか可愛かった。印象が全然違いました。

    桃太郎役の阿久澤菜々さんがとてもきれい。黒木メイサに雰囲気が似ていて、目がひきつけられました。演技も良かった。

    ガキゲジ役の正岡美麻さんが好演。「猿っ!」って雰囲気がにじみ出てていい感じ。注目株です。

    全体に「これは芝居です」と主張しているようで、舞台ならではの演出。舞台が好きな人は面白いと感じると思います。舞台慣れしていない私にとっては、ちょっと過剰演出にも感じましたが、とりあえず、許容範囲でした。

    先にも書いたようにもうひと捻り欲しいストーリーでしたが、結構楽しめました。

    設定が面白くて役者の演技も良かったので★4つ。でも、ストーリーがちょっと物足りなかったのと後味がすっきりしなかったので、★2つ。総合で★3つというところです。

    ネタバレBOX

    ハナの最後はどうなったの?というのが一番気になったところ。ご想像にお任せします、ということなのでしょうけれど、「いい男」になったズタボロを引き立てる意味でも、ちゃんと助けてズタボロに寄り添って欲しかった。

    ウィルスとお面が出てきたところで、桃太郎がなぜ鬼になったのかが読めてしまうのが弱い。ウィルスの登場はもう少し後ろに引っ張っても良かったと思う。

    桃鬼が生きているのに、ウィルスに感染した人たちを殺そうとするという設定はあまり納得できない。「100年以内に死ぬ」というギャグと合わせても、設定のすり合わせは必要。「鬼になる」という部分を強調して、ハナが鬼になりかけるという話でも良かったと思う。

    チビ桃たちとズタボロたちの最後の戦闘シーンはなんだったのか。二つの時代の人物たちが闘うということにはファンタジー性があって良いのだけれど、物語として余計な気がする。闘うことではなく、二つの時代が同期して問題を解決するというストーリー展開に持っていければ、傑作になったと思う。

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    2009/04/10 12:21

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