ファクトチェック 公演情報 ファクトチェック」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 映像鑑賞

    満足度★★★★★

    重厚な会話劇。
    政治問題を家族問題に上手くリンクさせた脚本が見事。
    役者さん達の演技が素晴らしかった。
    候補作の選考基準が良く分からないが今年の読売演劇大賞で
    この作品が選ばれたら読売少し見直すかも。さて。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    報道番組を「選べる」と感じることは稀だ。高給せしめてジャーナリスト名乗ってる事の贖罪のように「やってる感」出してそれっぽいコメントをするキャスターやコメンテーターたち。言い回しの語彙力の差はあっても、語る範囲は決まっており、それゆえ結果的に横並びになる。誰もが注目する新型コロナ関連の情報さえ、踏み込んではならない領域があり(何者かを守っており)、公益は二の次になっている。スクープ!という代物が記者の「ジャーナリスト魂」と取材活動の動機を担保している模様だが、いつも思うのは「速さ」を競った所で何だという話。質で勝負しろと思う。特に政局の新展開などいずれ知られる事だし政治家は自らを顕示したがる生き物なのだから、、。挙動を追う価値を感じないような政治家でも、首相や幹事長クラスならコンペで勝負できる、つまりルールは健在。運動会の徒競走で優勝して無邪気に喜ぶ小学生、スポーツと同じゲームに見える。真に価値のある情報をゲームに持ち込むと、出来レースの平和共存に不穏な影がよぎるのだろう。ジャーナリズムとは元来不穏な事実に触れるものだと思っていたが、「業界の平和」の方がそれに優先するらしい。

    そんな体たらくのマスコミの病根が奈辺にあるかを明快に描いた劇。言いたい事をほぼ言ってもらった気分で、頬をぶたれる衝撃はなかったが、溜飲を下げた。平和共存の反対語は、戦々恐々。先進国ではあり得ない「許認可権」がテレビ放送に関しては所轄官庁に与えられ、政権批判を行なうと許認可に関わる。もしマスコミ業界に平和共存が道義的に可能だとすれば、政権との距離を互いに取り合い、政権が懐柔できないよう結託する事、では。。等と繰り言を言っても「仕方ない」のは変わらないからで、変われば「仕方なくなる」のも一方で事実だ。日本の現実はそれに程遠く、政治の介入に完璧に負けているが、「負けている」という自覚もないのだろう。一億総なんとか。戦前はまたやって来る。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/09/23 (木) 13:30

    座席1階

    中津留ワールド炸裂、といった3時間であった。15分の休憩を挟むが、長く感じられない迫真の舞台だった。

    物語はある新聞社の政治部に、社会部の特ダネ記者だったアグレッシブな男が異動してくるところから始まる。現政権(自民党と菅内閣を風刺してある)の一方的で民の声を聴かない政治を、その政治の中枢に食い込んで変えてやろう、という男だ。彼は官房長官会見(当時、まだ菅氏は官房長官だった)に後輩記者を黙らせて割り込み、さっそく官房長官に質問を連発する。官邸の会見は報道官が仕切っていて、官邸クラブの加盟社が優遇されるようなところがある。この会社は加盟社なのだが、再質問なし、というルールを無視して質問を連発する。
    もちろん、公式の記者会見なのだから、記者クラブの内輪のルールなど取材には関係ない。だが、日ごろルールをぶち壊すような記者はいないから、官邸サイドににらまれることになるかと思ったら、なぜか、官房長官が気に入って特定の記者だけの懇談に来ないかと誘う。

    メディアは権力の監視が役割である。ウオッチドッグ(番犬)と呼ばれ、政権が怪しい方向に行くときに激しく吠えて警鐘を鳴らすのが役割である。この主人公の記者もまさに、このジャーナリズムの本質を行く男だったのだが、中津留ワールドのおもしろいところで、この男が官邸側のうまい取り込み(ここはネタバレするので書かないが)で外堀を埋められ、結局政権の首がすっ飛ぶような隠された議事録の部分を報じないという選択に追い込まれるのだ。

    核心となる議事録のネタが、東京電力福島第一原発の事故による汚染水放出に関連したものであり、総理の前任者(安倍さんである)が東京五輪招致に際してアンダーコントロールと言ったことで官僚の仕事が捻じ曲げられていくところがあってとても興味深い。これは安倍前首相が「私の妻がかかわっていたら国会議員も辞める」と答弁したモリカケ問題の裏映しであるからだ。担当の官僚が自殺する(舞台では事件に巻き込まれたとにおわせるくだりもあるが)ところも、赤木さんの自殺をトレースしているようで、リアリティーが増してくる。

    政治部の記者がここまで腐っているか、と言われると「実際はここまでひどくはないだろう」とは思う。しかし、結果的に政権のやりたい放題を許しているわけだから、「番犬」の仕事を果たしているとは残念ながら言えないだろう。

    現実の政治やメディアの報道ぶりを想起しながら、エンターテイメントとしても十分に面白い、楽しめる舞台である。厳しい中津留ワールドに全力で応えようとした青年劇場の意気込みも感じる。
    ただ、取材相手(家族にもだが)に対して怒鳴るような主人公の口調がとても気になった。芝居であるからある程度は仕方ないとは言えるが、取材相手をやり込めるようなやり方をする人は優秀な記者とはいえないからだ。この人は何を熱くなっているんだろうか、と私は冷めてしまった。それを割り引いても、この舞台はお勧めだ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    政権とメディア、政治家と新聞記者の関係は、古くて新しい永遠の課題だろう。そこにまた新たな光を当てる骨太の舞台ができた。今回は、正義派だった記者が政治家に屈する過程と葛藤が見どころ。新聞記者の家庭も描いて、生活者としての本音と仕事上の正義の葛藤を描いたところが新しい。
    色々ツッコミどころはあるが、大きなテーマを力技で舞台の形にして、見応えがあった。
    花見の会、人事で支配、感染症、五輪等々、安倍菅政権の去年今年がいろいろ取り入れられて、笑いを誘っていた。現政権への風刺劇でもあるところがよい。そういう点には自然に客席は笑いが起きて、いい雰囲気だった。

    ネタバレBOX

    家庭のため、娘のためにしたことが、逆に娘から「父さんの生き方は恥ずかしい」となじられるところが、切なく痛々しかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2021/09/17 (金) 18:30

    青年劇場と中津留のタッグも4本目だが、今回も骨太で濃密な芝居を見せてくれる。
     今回は「ジャーナリズムとは」というのがテーマか。記者クラブ制度に反発し正論を述べてた新聞記者が政権に取り込まれる姿を描く。展開は分かりやすく、最後まで真実がよく分からないエピソードもあるが、そういったことも含めてシリアスな場面が続くのは、中津留作品の特徴で、そういった中でのわずかな緊張の緩みで客席から笑いが起こるのもいつものこと。ただ、本作では、主人公の父性が強過ぎるのがちょっと気になった。でも、いい芝居で、多くの人に観て欲しい。70分(休憩15分)80分の計2時間45分が長く感じない。
     同じ社会派として知られる二兎社の「The 空気 ver.3」の始まる前の話として観るのも興味深い。

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