フタマツヅキ 公演情報 フタマツヅキ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-14件 / 14件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    やるせなく愛おしい人々の営み。夫婦の生き方を正しいとか間違ってるとかそんなふうに結論づけることはもちろんできなくて、それでも共に生きてきた日々はかけがえのないものであったかもしれない。この繊細で完成度の高い作品を拝見できてよかった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/11/04 (木)

    夫婦間でしかわからないこと、また親子で通じる思い。それぞれが行き交い、場面・時代も行き交い最終的に光が見えた。すごい作品だ!!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    久しぶりに劇場で演劇を観たけど、やっぱり生の芝居は違うな。特に3人の親子が想いをぶつけ合うシーンでは役者の熱量がビシビシ伝わってきて、ぐいぐい惹きつけられた。

    iaku初めて観たけど、積み重なっていく会話劇と緩急が絶妙。真面目な展開のなかで笑わせにいっていない(ように見える)ところで大きな笑いが起こり、かと思ったら一気に笑いながら泣かされる。

    最後落語が完成したとき目頭がじんわり熱くなった。
    (その落語を知らなくても十分楽しめた)

    そしてタイトルが秀逸。“二間続き”の部屋がぐるりと回る舞台で、その家族の繋がりを見事に表現し、ラストしっかりと締めてくれた。
    個人的には結末がもう一声ほしい気がしたが、これが良い終わり方だったかな。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    #フタマツヅキ
    #iaku
    カタカナのタイトルは記号のように認識してしまい、意味を考えようとしていなかった。二間続きのアパート。襖一つ隔てた父と子を結んだもの。父への反発は憧れや尊敬の裏返し。尊敬が反発に転じてしまったエピソードが、父の職業柄仕方のないこととも思えるし、配慮してよとは思うものの、きっと良かれと思ってやったことだから、行き違いを修正できずに溝は深まるばかりで痛々しい。父への二つの感情が「初天神」を手伝う流れで言わねばならない「おとっつぁん」を言い淀む姿に凝縮されて胸を打つ。
    今作は二つの時間を行き交う。二つ折りの赤い財布がそれを橋渡しして結びつけた。そこから渡される札の違いが、時の流れや関係性の変化を物語る。#橋爪未萠里 さんと #清水直子 さんの正座するシルエットが見事に重なり合って鳥肌が立った。服の好みってなかなか変わるモノではないんだと、衣装の雰囲気からも伝わって感心した。
    もうひとつ重要な役目を果たしたのが鍵。部屋の鍵を渡すのは心を許した互いの関係の象徴であり、それを返すのはその終焉。男と女のヘタクソな人生が生んだ歪な三角関係の清算は、決別よりも出発になって欲しい。#ザンヨウコ さんが心の内にある黒いモノをサラリと吐き出してみせる姿が美しく切ない。独り身でいたであろうヒロミさんに幸せが訪れることを願う。
    しあわせとは何だろう。家族とは何だろう。こんな人と一緒に生きることができたら幸せだろうなぁ…と思わせてくれるユキちゃんに #鈴木こころ さんが出会わせてくれた。もう完全に惚れてしまった。心の奥深くまでスーッと入って、大事なところをわしづかみされてしまった。嫌い嫌いも好きのうちを存分に味わわせてくれる天使。あんな子が近くにいたら恋に落ちないはずがない。観ているだけで本当に幸せだった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    疫禍の潮が引いて芝居の上演も盛況、こちらは訪問先の選定悩ましい折、一旦候補から外していたiakuの新作を日程が嵌まって観劇。
    常連の清水直子、橋爪未萠里に加えて役人物にハマった個性的俳優らの競演は、整ったフォームを描いて無事着地した(体操競技の喩え也)。
    好きな落語を扱っている事が冒頭で判り、心でにんまりする。あれ?この人。そうそうオイスターズ主宰の平塚氏も出演とあったな。そのまんまじゃん。横移動したら役の形にはまったという感じ。オイスターズの舞台がそれであるが決して「狙ってる」気配を出さない。
    落語を扱った芝居と言えば
    Mrs.fictionsの「花柄八景」を面白く観たが、どこか共通するのは落語が描くふわっと軽やかで洒脱な世界を地で行こうとする芸人の姿への憧憬。
    若い二人のエピソードだけは一方と交わらずに進むが、やがてきちんと繋がる。繋がるには繋がるのだが、時代の違う二人の役を演じる一方の組は雰囲気は近いが体型全然違う、他方の組は体型近いが雰囲気がまるで違う。それでも何か心地よく成立している。
    清水直子が夫と息子の不仲の間で必死に立ち回る姿が笑えて泣けて、哀れで笑える。

    ネタバレBOX

    モロ師岡演じる芸人(崩れ)とその妻(清水)は実は芸人とファンのカップルで、自死を思いとどまった女はあっけらかんと他人に尽くす役回りに情熱を注いで突っ走る。だが彼女はピンで漫談をやっていた夫にある時落語を勧める。
    現在から見ると彼は落語家を志望し、挫折した人、となるが実は以前は気楽な漫談家であった。彼は芝居の後半で本音を吐露する。妻の期待がプレッシャーだった事、落語など敷居が高くてやれないのに事あるごとに勧められ、今も縛られている・・。このくだり、「わろてんか」の中盤に出て来る落語家志望の北村有起哉とその師匠の娘(中村ゆり)を彷彿させた。俺はやりたくなかったのに、こいつがやれやれとうるさく言うんだろう、と言う。
    そこに真実があるかのように錯視すると、元々やりたくなかった事など長続きするはずがない、真実に向き合えて良かった、となるが、この芝居では妻が最後には我が儘を言い、駄々をこねる。夫の落語が聞きたい、夢を見させてほしい・・。かつて子どもの頃息子は父と二人で「初天神」を台詞分担してやった事があった。それをやるしか母さんを立ち直らせる方法はない、と二人はつい仲違いの事も忘れて、これをやる。襖の向こうの母は立て籠もり状態。母はかすがい、というお話。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    iaku、2回目の観劇。やはり横山さんの作品は自分の好みなんだなぁと感じた。役者さんたちも好感が持てる方たちばかりだった。

    ネタバレBOX

    最後の父と息子の落語の場面は素晴らしい。こういう心のやり取りが好きだなぁ。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    横山拓也の芝居には、いつも、どこか欠けている家族と、どちらかが相手に過剰な思いを抱
    いている男女が登場する。舞台設定もいつも風変りだが、今回は落語家になりそこなった老境を迎えようとしている男(モロ師岡)と妻(清水直子)、その長男(杉田雷麟)の家庭である。Iakuの公演は、いつもは関西のあまり知らない俳優がしっかりと良い芝居を見せてくれるのも楽しみだったが、今回は西日本が多いが全国オールスターである。主演のモロ師岡は千葉八街出身。浅草からの芸人。
    いつものように(とスッカリ、東京の客も手の内がお馴染になっている)親子の葛藤が芝居の軸になっているが、これまたいつものように、いかにも昔の新派芝居になりそうなところが新鮮で現代のドラマになっている。
    今回は初顔の多いキャスティングが功を奏している。モロ師岡と俳優座の清水直子の夫婦などは絶対によそでは見られない組み合わせだろうし、平塚直隆もザンヨウコ(潰れた演芸場の座主)もよくは知らないが、こういう役には縁が遠かったのではないだろうか。俳優お互いの間にちょっと距離感が見えるのも現代的で、新派芝居になるのを掬っている。
    落語家になりそこなってアパートの管理人になっている元・落語家にかつての弟弟子(平塚直隆・話の裏の進行役で地味だがいい)に介護ホームでの落語の仕事を持ってくる。はじめは断っていた男だが、つい、その気になって・・・、というストーリーをフタマツヅキのアパートの部屋を盆の上にのせて,回転させながら見せていく。あの、間仕切りのふすまを開けるところが山場だなぁと観客は期待していて、その通りになるが、そこへ行くまではいつもながらうまい。話の中に「落語の「お初天神」を仕組んだところも巧妙だ、たまたま、小三治が亡くなって、NHKの教育テレビでこの演目を見たのも奇縁だった。
    どちらかが相手に過剰な思いを抱いている、という事では、今回は上の世代でも下の世代でも女性の方で、そこは、時代だなぁと思う。前の「the last night recipe」と同じようにそれが男の器量を超えていく。しかし、それは結果論で、はじめは、…と作者は若い時の二人も、現在の長男の相手との関係も描いていく。周到である。
    出演者ではやはりベテランで、モロ師岡、清水直子。彼らの若い時を演じた二人(長橋遼也
    橋爪未萌里)素直なところで初めて見た杉田雷麟。
    盆回しに賭けた舞台美術もうまい。1時間55分。拍手鳴りやまず、無粋な公立劇場の終了のアナウンスにめげずカーテンコール。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/11/02 (火) 19:00

    iakuらしい、しみじみとした「いい話」だった。115分。空席があるのが勿体ない。観るべし!
     iakuの芝居には、基本的に「悪い人」が出てこないのに、さまざまな行き違いでトラブルが起こるという物語が多い。本作もその流れで、休業中の売れない落語家とその妻を軸に、さまざまな人々のアレコレを描く。それぞれが相手を思いやっているのだが、それがストレートに出せなかったり、反発という形で表されていたりするあたりも、あーそーゆーことってあるよなぁ、と思って、横山拓也の作劇の妙が光る。3組のカップルが出てくるのだが、その収束の仕方が巧い。個人的にはザンヨウコの思いが切ない。
     美術は4畳半二間続きの部屋を回転させて使うのだが、まっすぐにせず微妙な角度で見せるあたりも巧い。もちろん照明も見事。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    iakuの『フタマツヅキ』を観劇。

    噺家くずれのダメ親父の下で過ごした息子は、将来の夢もなく仕方なく介護の仕事に就くつもりだ。そんなダメ親父に噺家としてのチャンスが再び巡り、自信がないながらも妻の応援もあって挑戦してみるが失敗する。
    夫をずっと応援してきた妻、やりたい事の為に子供を顧みないダメ親父、そのダメ親父の背中を見続けてきた息子。
    ダメ親父の敗北によって、家族同士が真摯に向き合う瞬間がやってくるのであった…。

    『好きな仕事につけた幸福は人生の幸福の8割を占めている』と著名な方が言っていたが、どうやらそれが怪しい名言だと感じてしまったのが観劇後の印象だ。
    今作は『夢を持って生きろ!』『やりたい事をやるのが人生だ!』というのがテーマではなく、背景に過ぎない。
    若い頃から妻に応援され続け、それに応える為にもがき、逃げることすら出来なくなってしまったダメ親父、常に夫優先の妻、子供の頃から構ってもらえず両親をなじる息子。
    大人になろうが、子供を持とうが、人間は常に何かしらの弱さを抱えてはいるが、その負の部分は決して抱えきれないが、時として対話によって簡単に解決してしまうのかもしれない。特に家族間ではそのような事は顕著に表れてくる。
    前作でも対話不足によって起こった悲劇を描いていたが、今作も同じようなテーマが潜んでいる。
    前作は会話によって悲劇は解決したが、今作では話しが得意な噺家のダメ親父が家族の再生に用いた道具は言わずとも分かりそうだが、そのクライマックスの上手さには演劇的魅力が存分に溢れていて、涙せずにはいられない。
    iakuは今作で6本目だが、代表作がここに誕生したようだ。
    傑作である。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    売れない芸人と、それを支え続ける妻(清水直子)、父親が嫌いな息子。何を言われても決して怒鳴らないでユーモアある話芸風に返す父親(モロ師岡)の飄々とした生き方に感心する。息子のカラク(杉田雷麟)もいい。小学校で父親の高座を体育館で開いたとき、舞台で父が息子をいじったためにクラスで笑われて以来の積もり積もった父への嫌悪を、20歳の、思春期ではないが大人でもない、少ない言葉とあからさまな態度で表していた。

    なかなかシリアスな舞台だが、息子にモーレツアタックするバイト仲間の女性(幼馴染らしい=鈴木こころ)の天真爛漫な明るさが救い。この二人も支え、支えられる関係になりそうで、父母の関係とだぶるのは心憎いつくりである。

    装置は、舞台中央の4畳半の畳の部屋とテーブルを置いた板の間の、ふすまで接した「二間続き」のセットだけ。くるくる回転して、この二間の家以外の場所もあらわす。

    ネタバレBOX

    若いスグル(長橋遼也)とマサコ(橋爪未萌里)が、沢渡小劇場のあるビルの屋上で出会ってから付き合うようになる場面が同時並行で描かれる。これが現在の父母の若い頃とは最初はわからない。(劇場の名前や「笑うカド」の企画、スグルの名で、注意していればわかるが)が、なぜ妻がそこまで夫を支えるのかが、死のうとしていたときに救われたからと言う過去があるからとわかってきて、納得できる。

    落語「初天神」を父と息子で演じるクライマックスも良かった。あれ、短いなと思ったら、この落語は「凧揚げ」のネタが続くそうで、その前に息子が下げてしまったということだそうだ、

    友人は「どんなときでもやめないで頑張れと応援してくれるのは励みになる? 重荷になる?」と、そこを気にしていた。私は息子の「支えてもらう生活だって、自分で選んだものじゃないか。だったら最後まで貫けよ」というセリフが刺さった。ロビーで作者の横田さんに「つらぬくことがだいじですよね」と感想を話したら、「それで苦しんでいる人の話なんですけどね」と返された。それはそのとおりだ。苦しいからこそ、貫くことは重みがあるし、迷いも起きる。

    横山拓也の芝居は私のお気に入り。「エダニク」「熱い胸さわぎ」など笑いと痛みに満ちた傑作だった。今回も秀作である。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/10/28 (木) 19:00

    120分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    iakuな演劇でした。
    劇中終始へらへらしてたモロ師岡さんの終演後に見せた真剣な表情が印象的でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ■約115分■
    大好きだったお笑いから遠ざかってほぼ何もせず、献身的な母に甘えてばかりの父のことが大嫌いなはずの花楽君。その感情の軌跡に、不自然というか、劇をイイ話に持っていかんがためのご都合主義的なバイアスがかかっているのを感じはしたが、あのラストシーンには高ぶった。

    ネタバレBOX

    揉め事の絶えなかった家族が最後の最後にようやくスリーショットを織り成すのだから、そりゃあ嫌でも高ぶってしまう。そのラストシーンには、克(すぐる)と花楽が親子で慰問落語会の高座に上がっている姿がほんのり透けて見えもし、少しジィーンときたものの、すでに述べた通り、そこには多少の強引さも感じられた。
    花楽と彼を想う由貴の、そして若かりし日の克と雅子のコミカルなやり取りは楽しいの一語。特に、明るく活発ななかに時おり乙女な一面を覗かせる由貴ちゃん、最高!
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/10/28 (木) 14:00

    「フタマツヅキ」とは二間続きの部屋のことだ。落語家の夢を追ったが鳴かず飛ばずでぬれ落ち葉のようになり、一人息子に蛇蝎のように嫌われている初老の男と支え続けた妻。その男が高座を持った小劇場でお笑いを続けるピン芸人と、ひょんなことからファンとなって結婚し、支え続けようとする女性。この二つの夫婦が二間続きの舞台で縦横の糸のように交錯する物語。構成がすばらしく、2時間ほどの上演があっという間で、さわやかな感動を残してくれる秀作だ。

    芸のためなら女房も泣かす、という昭和演歌を地で行くような貧乏な家庭だ。妻に家庭を支えてもらっている負い目を心に刻みながらも落語を捨てきれない悲しさ、どうしようもない自分に対する怒りみたいな感情を、モロ師岡が熱演する。ほかの俳優たちも鍛えられていて、本音と違うことを言ってしまう男女の胸の内をうまく演技に乗せている。

    お金はないが夢はある、と聞こえはよいが、夢を追うにも生活がある。その厳しさをストレートに表現しているから単なる夢追い物語に終わっていない。人間は支えあって生きていくものだとは分かっていても、支える心が相手を追い詰めたりすることもある。そうした一筋縄ではいかない人の心を、この芝居は丁寧に物語に織り込んでいた。

    大阪出身の劇作家横山拓也率いる演劇ユニット。初めて拝見したがファンになりそうだ。

このページのQRコードです。

拡大