雨花のけもの 公演情報 雨花のけもの」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ほろびての名は目の端にあったが未見。さいたまネクスト・シアターは蜷川氏の死後、「第三世代」等3つばかり観たに過ぎぬ。何をもって「最終」かは、説明されない所を見ると大方行政の事情だろう。
    今回の舞台は、俳優たちの力を存分に証明し、若い作家の可能性も確かに感じさせる公演となった。
    岩松演出は作品の世界観を余すことなく具現する空間、豪奢な装置、調度、衣裳を配し、有終の美を飾るに相応しかった。力作である。

    ネタバレBOX

    「人間をペットにする」という文字だけ見ればセンセーショナルであり、劇中もこれを「違法」とする外部の目が一瞬登場するが、「あり得なくない」風景に見えた。
    「飼われる」側は、その「庇護を要する」性質において「飼う」者の目には魅力を放ち(女性にそれを求める男もいる)、飼い主とペットとの関係は小説では珍しくない倒錯の一形態に見える。現代に散見される人間社会や関係の構造の縮図に見えて来るのが不思議であった。
    人間の束縛とそれへの反抗といった明快な図式では語れない(パンフで徳永女史が書いた「グラデーション」が言い得ている)人間と人間社会の相貌は、物事を単純化して描写し解釈したがる昨今の日本社会では異端だが貴重だ。
    単純化は排除を生む。
    本作の「愛すべき」世界観を体現したネクストの俳優諸氏の今後の活躍に期待したい。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ネタばれ

    ネタバレBOX

    さいたまネクスト・シアターの解散公演の『雨花のけもの』を観劇。

    故・蜷川幸雄がさいたま芸術劇場で立ち上げた若手俳優の劇団。
    彼は以前にもベニサンピットでニナガワ・カンパニーという若手劇団を作っていた。
    さいたま芸術劇場の大劇場で、有名俳優やアイドルタレントを使ってシェイクスピアを作っていながら、老人(ゴールドシアター)や若手を使って革命劇を積極的に作っていた。彼の若い頃のアングラ劇団(櫻社、現代人劇場)の精神を味わいたいなら、この老人と若者の劇団を観るに限ると言われていた。
    今作は、作・細川洋平 演出・岩松了

    あらすじ
    富裕層が社会に馴染めない若者を世話すると吹聴しつつ、若者をペットとして売買していた。若者たちはレシピ(台本)と呼ばれるの内容の三文芝居を演じながら、富裕層から値踏みされ買われていくのである。
    だがそんな状況も時間と共に崩れていくのであった....。


    いきなり始まりから掴まれてしまった。
    若者をペットとして買う?
    そこに存在するのは支配する者とされる者。
    現代社会の貧富差のテーマはありつつも、どんな展開が起きるのだろう?と期待しない訳がない。
    蜷川幸雄と清水邦夫が好んて作った若者が大人社会に反旗を翻すかの?
    『暴動』と『ゲバ棒』、そして『言葉』を武器に闘争を行うのか?
    だが時代は70年代ではない。
    2021年・劇作家・細川洋平の武器は、『暴動』と『ゲバ棒』がなくなり『言葉』が
    『狂気』に変わったのであった。

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