鉄人28号 公演情報 鉄人28号」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★

    舞台じゃ辛い
    先日テレビで観たら、舞台より良かった。
    一応、ミュージカルなので、ああ言った俳優陣だったんだろうが、
    あまり合っていなかった。

  • 満足度★★★

    巨大な鉄人、カッコよかった!
    主役はもちろん鉄人28号です。舞台中央に片膝を付いた巨大な鉄人がいました。カッコよかったです。

  • 満足度★★★

    鉄人ョ立ち上がれ!(☆Д☆)
    始まりの光景が映画みたいな演出で格好良かった☆
    鉄人が、とてもでっかくて、見てて「動かないかな~」とか「迫力あるな~」とか思った。
    歌とダンスのあるミュージカル風の舞台で、
    少年の明るさや勇ましさを見せてくれた。
    あと明るく歌ったり踊ったりで説明してくれるんだけど、
    架空の昭和史についての時代背景が分かり難かった。
    また途中のゆっくりした場面が面白くなくて残念だった。
    事件だ!対決だ!というシーンや、鉄人の動くシーンがレトロっぽくてアニメっぽくて、一番アニメ好きには面白かった。

    ネタバレBOX

    チビ戦車が乗り降り大変そうだったけど可愛かったですw
  • 満足度★★★

    押井守による押井守のための鉄人28号
    良くも悪くも押井ワールドが炸裂していた。

    それほど多くの押井作品を観ていない私から見ても、多くの「押井守」が舞台に溢れていることを確認できるほど押井ワールドが炸裂していたと言える。そういう意味では、いつもの自分を押し通した凄い人だ、とも言える。

    もちろん、大もととなる設定自体が、「別の昭和史」というところが押井節で、組織や時代から「外れてしまった者」たちの哀歌という、実写やアニメと同じの印象だ。そこは面白い素材だと思うのだが。

    レビューと称する舞台なのだが、肝心の歌も歌詞がイマイチ聞き取れない。リフレインが少ないからだけでなく、台詞のように内容を込めているからだろう。
    とても大切な役の南果歩は、台詞のところはさすがと思ったが、歌が下手だった。ただ、曲はとてもいい。

    舞台は拡散するだけでまとまりがなく(まるでサブストーリーの第二弾を作るつもりのような「えーっどうなったの?」が散りばめられているだけ)、一部の押井ファンと押井自らのためだけにつくったものとしか思えない代物であったと言わざるを得ない。

    ただし、上演時間も長くなく、変な雰囲気のまま進む舞台は、「あれっ? 思ってたよりも面白かったかも」という感想もあった。
    押井守の舞台はたぶんこれで最後だろう。だから「アレ見たよ」とほんの少しだけ自慢できる舞台であったとも言える。
    で、結構楽しんだのだ。

    ネタバレBOX

    「正義は時代や立場によって変わる」ということが主テーマなのだろう。

    「科学」とオリンピックに代表される戦後日本の成長とその動きに反する人狼党、その2つの「正義」に挟まれ、そして「現実」を見せつけられることで混乱する正太郎。「純粋無垢は罪である」というポスターのコピーがここに繋がるのだろう。現実を知ってしまい純粋無垢でなくなってしまった正太郎は、果たしてどちらを選ぶのかがラストとなる。
    戦中の決戦兵器としての鉄人28号が、平和の象徴としてオリンピックの空を飛ぶという軸も用意してある。

    さらに、私の見方が間違っていないのならば、正太郎はもうひとつの大きな問題の狭間で揺れ動いている。

    それは、ある意味驚愕のラストである。つまり、正太郎少年は、「女」として生きて行くことを選択した(あるいは「女として目覚めた」)のである。

    霧島博士と人狼党のリーダー犬走一直の狭間で揺れているときに、女立喰師から「自分を生きろ」というメッセージを受けての選択なのだ。正太郎は、なんとラストに真っ赤なドレスを着て、東京湾の荒れ地に埋もれる鉄人の前で浪々と鉄人を歌い上げるのだ(この女性が正太郎であるという説明等は一切ない)。

    ここで見ている側が混乱してしまうのが、南果歩が少年・正太郎と、女・立喰師の二役を演じているのためだ。わざとそういう配役にしたところが憎いところである(見方が間違っていないならば)。

    この正太郎=女性については、途中の伏線らしきもので、「おやっ?」と思ったのだが、「いやいやいや」「まさかまさか」と否定しながら見続けた。
    つまり、「正太郎くんには好きな人がいるのでは?」という台詞があり、それがどうやら敷島博士らしいことが匂ってくる。さらに「正太郎くんは、敷島博士が自分好みに育てた」という内容の台詞もある。また、敷島博士と人狼党リーダーとが正太郎を奪い合う様は、どこか異常だ。

    いずれにしてもいろいろと盛り込みすぎて、正太郎=女性は、余計な設定であると言わざるを得ない。

    こういう正太郎の自己の中のいろいろな対立と葛藤が、本来「リモコンを持つ人によって、どちら側にもついてしまう」鉄人という象徴にもっとうまく集約されていくべきだったのだろうが、実際のところ、舞台のど真ん中に圧倒的な存在感を見せているだけで、鉄人がもう一歩話の前に出てくることはなかったように思う。そこが残念だ。

    そのほか気がついたことをいくつか挙げてみる。

    押井らしいと思ったのは、犬(野犬)、立喰師、ケルベロスなどといった押井用語的なものが飛び交い、さらに、大塚署長の皮のロングコートと、「毒」と書かれた赤い腕章、同じく毒と書かれた、旧ドイツ海軍の軍艦旗を彷彿させる旗、やはり明らかに旧ドイツの8輪装甲車を彷彿とさせる大塚署長の指揮車等(軽自動車よりもさらに小さい妙なサイズ)、などが次々に舞台に現れるところだ。

    まったく意味不明(なぜそこに入るのかが不明)の歌と踊りがある。これは(たぶん)もとは上演時間が長い舞台を予定しており、その休憩時間の幕開けの賑やかしとなったのであろうと推測できる。ただ、そうだとしても意味不明なのは同じだ。

    政府側が躍起になって捕らえようとする、反政府勢力の象徴的存在である野犬「有明フェリータ」は、藤原新也の著書に登場し、毒団子によって殺される野犬の名前である。押井の野犬に対する思い入れの現れだろう。

    ラストに人狼党が鉄人28号のいる研究所に乱入するが、彼らが手にするのは、AK-47。旧ソ連が開発し、東側諸国で使われた銃であり、押井守が無自覚に銃の選定をするとは思えないので、人狼党の背後には共産勢力の影が見えるのである(人狼党の武装蜂起が第二弾?)。

    そして、もっとどうでもいいことだが、幕が上がって空き地にうずくまる鉄人28号を目にしたとき、ヨーロッパ企画の『やさしかったゴーレム』を、さらにラストに立ち上がる鉄人28号には同劇団の『昭和島ウォーカー』を思い出し、ひとり笑ってしまった。

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