「キズツクキカイ」「お湯で流して」 公演情報 「キズツクキカイ」「お湯で流して」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    『キズツクキカイ』
    妖怪たちと共に暮らす陰陽師一家の次男坊を主人公に、人の心の「痛み」を描いていく。
    個性的な登場人物がたくさん登場し、笑いも多めに散りばめられ、怒涛の展開から目が離せない楽しい舞台なのだけれど、観ていていろいろ染みてきたりもする。

    きっと、キズミがいなくても私たちは傷付いてる。傷付いていながら、それに気づかないフリをしている。だからたぶんキズミがいることで救われる何かもあるのだろう。
    そういう意味で、妖怪たちと共存する陰陽師である明神家の立ち位置と退魔師の正義とのすれ違いのどちらにもそれぞれの理があるのかもしれないと感じられる。

    主人公の描く物語。それぞれの思い描く「こうありたい自分」。相手に対する、あるいは自分に対するたくさんの思い込み。立場ごとに抱える「正義」。そういう抽象的なアレコレが眼に見える形で舞台上で繰り広げられる。
    陽気な妖怪たちと暮らす彼らのように、さまざまな傷や痛みとともに私たちは暮らしているんだろう。観終わってそんなことを思った。

  • 満足度★★★★★

    キズツクキカイ
    たすいち作品の面白さとして舞台上に立つ役者の位置というのがあると思っていて
    様々な登場人物が出てはハケて行くのだけれど、役者の移動自体がエンタメであり、ドールハウスでの人形遊びのような役者を使った物語遊びのようにも感じられる楽しさがある
    本作やノンタイトルなど、この頃の目崎さん作品はどこか想像して創造することの限界や苦しみが感じられる
    小説や演劇ってものは嘘であって、その嘘の力を信じるのか持て余すのか葛藤を共有させられる
    そして嘘の味を知った観客は作品を乗り越えられるのか問われている

    お湯で流して
    まず大森さん、動作ごとのポージングと言うか所作の見せ方が良くて、表情も含めて印象強かった
    漫画っぽいとも言われるたすいちの作品に非常にハマっていた
    そして佛淵さん、たすいち作品には今まであまりいなかったタイプで
    作品に幅を持たせられていた良い配役
    キズツクキカイとも共通点のあるテーマなんだけど
    きちんと令和に作られた作品として、心の傷に対する干渉の仕方がバージョンアップされていたのが良かった
    今までより世界は許容されるものになってきていて、誰かの傷と向き合う時はそれこそ仏のような寛容さと受容が必要

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2020/07/14 (火)

    『お湯で流して』14日20時開演回(105分?)を拝見。

    ネタバレBOX

    突拍子のない設定(←褒めてます)の下、ドタバタで笑わせながらも、(アプローチの仕方は異なるが『キズツクキカイ』と同様のテーマなのかな?)最後はしみじみと考えさせてくれるナイーブなコメディー。

    役者陣では、蓮城まことさん以外は、皆さん、少なくとも一度は舞台を拝見したことのある方ばかり。おかげで【登場人物】のペーパーに殆ど目をやらずに、舞台上に集中できたのは有難かった。
    なお、個人的には、池内理紗さん演じる「鵜飼志呂子」の、見かけによらないパワーファイターぶりが良かった?!

    【配役】
    白枝燈華(しらえだ・とうか。結婚した後も弟のことが気がかりな、しっかり者の姉)
    …蓮城まことさん(宝塚の男役をナマの舞台で観るのは4人目だが、皆さん共通するのは、何気ない立ち姿がどこか颯爽としてるんだよなぁ)
    政谷薫(まさたに・かおる。姉・燈華に連れられて獄楽温泉に来た弟。姉思い&姉の存在がプレッシャー?)
    …鳥谷部城(とりやべ・じょう)さん(今はなき明石スタジオでの『Marry Meeeeeeeeee!』以来)

    【獄楽温泉の従業員】
    野路田吾作(のじ・たごさく。主人)
    …吉川瑛紀さん(『地大さん家の150年+』ぶり)
    明石久安(あかし・くあん。女将。青西とは幼馴染)
    …田久保柚香さん(あの問題作?『みのほど』で意識した役者さん。直近、拝見した『しだれ咲き サマーストーム』の「お琴」役も好演だった)
    伊方九郎(いがた・くろう。従業員。地獄耳?)
    …中田暁良さん(ニヒルな役柄が多い。たすいちの劇団員さんとして、舞台多数拝見)
    鵜飼志呂子(仲居。竹を割ったような気性の持ち主)
    …池内理紗さん(filamentz『いざ、生徒総会』の「生徒会長」役のイメージが良い意味で変わった)
    埜本侑(のもと・いく。仲居。ホスピタリティーに溢れている。獄楽温泉唯一人の〇〇)
    …大森さつきさん(劇団員になる前も、たすいちの舞台で拝見はしていたが、個人的にはVoyantroupeでのイメージが強烈過ぎて、なかなかぬぐい切れないでいた。だが、それも今回の舞台ですっかり「お湯で流して」しまわれたようだ)
    虎杖流美(いたどり・るみ。新人の仲居。さぼりがち)
    …長谷川栞さん(『アベサダ:リローデッド』以来、拝見舞台多数)

    【獄楽温泉を訪れた人々】
    源憂太(傷心で温泉を訪れる。生真面目)
    …見米克之さん(所属の劇団ミックスドッグスさんの舞台は勿論のこと、たすいちでは『モンストロ・メモリ』での好演が印象的な役者さん)
    外森梅(温泉の常連客)
    …大田彩寧さん(外部出演の舞台では『犬(もしくは)神』の「秦桜梨」役の印象が強い、美少女系の役者さん)
    青西美玖(あおにし・みく。久安の幼馴染。獄卒)
    …白井肉丸さん(劇団員になる前も・今も、たすいち一座のメンバーな、個性的な役者さん)
    丘野てんこ(〇〇からの逃亡者)
    …浅利ねこさん(『遥かなる高速の旅路』『伯爵のおるすばん』と拝見してきた、ファニーフェイスの役者さん)
    石部金吉(真の正体は〇〇様)
    …佛淵和哉(ほとけふち・かずや)さん(『千に晴れる』『1999の恋人』に出てた方)
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2020/07/11 (土) 14:00

    座席1階2列

    価格4,800円

    両作品の初日を拝見しました。

    見ることが出来るだけでも有難いのにどちらの作品も完成度が高すぎて感謝がぶっ飛びました。
    こんな時期だからできた作品かも知れません。こんな時期だから見ることができた作品なのかも知れません。

    これだけ豪華なキャストだけどそれに甘えていません。それだけ皆が役に馴染んでいたからでしょうか。関係性を大事に演出し役者さんも気持ちが入って見えました。溜めていたエネルギーか。演じることに枯渇からの反発か。いいものを見させていただきました。

    どちらの作品もオススメします。

    ネタバレBOX

    どちらの作品も【傷】と【兄弟(姉弟)】がキーになっています。

    キズツクは対人との距離感に苦悩し、お湯は自分の内面のバランスの取り方に苦悩するお話に見えました。
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2020/07/12 (日) 20:00

    価格4,800円

    『キズツクキカイ』12日20時開演回(108分)を拝見。

    ネタバレBOX

    6年前の初演のイメージが鮮烈で
    ザムザ阿佐谷より狭い舞台
    永渕沙弥さん・真嶋一歌さん以外は一新されたキャスト
    に不安を抱えながらの観劇だったが…
    初演と遜色のない出来映えに貢献した演技陣、とりわけ、竹内なつきさんの頑張りに感銘を受けた。

    それにしても、上演中、演じている役者さんに、ふと6年前の役者さんの顔が重なったり・重ならなかったり…初めて観た、たすいちさんの舞台、もう二度と観る機会はないのかな?と半ば諦めかけていただけに、時を超え、更に磨かれた形で再会できたのは望外の喜びだったことを申し添えたい。

    【配役】
    明神唱(次男しょう。主人公)
    …東直輝(あずま・なおき)さん(今回がお初の役者さん)
    明神創(長男そう)
    …小太刀賢さん(たすいち・客演共に出演舞台を多数拝見している役者さん)
    明神理桜子(長女)
    …真嶋一歌さん(初演の『キズツクキカイ』でも好演の「理桜子」を、6年前より更に役柄の人物に寄り添って演じられていた)
    明神紀里(妹きり)
    …細田こはるさん(役柄の設定故か、初演の三品優里子さんのイメージが重なって見えた。役者さんの個性に即した配役だなぁと)
    明神致(父)
    …はしもとなおやさん(今回がお初の役者さん)
    明神説子(母)
    …野中紗織さん(今回がお初の役者さん)
    明神裂(祖父れつ…実はその正体は妖怪ぬらりひょん)
    …菊池泰生さん(いくらなんでも若過ぎると案じていたが…さすがは役者さんだなぁ!)
    明神十兵衛(猫又)
    …幾世優里さん(劇団ミックスドッグスの看板女優。今回の紀里とのやりとりの場面、大変微笑ましく感じながら拝見させてもらった)
    こっくりさん
    …中村桃子さん(メイクのせいか、初演の加瀬恵さんのイメージが重なってみえた)
    垢舐
    …大和田あずささん(イメージ的に合うのかなぁ?と案じていたが、初演の白井肉丸さんとは違う「垢舐」を演じていた)
    けらけら女
    …生田麻里菜さん(初演の松倉彩夏さんが「からから」、今回の生田さんは「げらげら」かなぁ?! この役、結構、難役だと改めて思った)
    ケータイ(付喪神)
    …竹内なつきさん(多少、手を加えてあっても台本は同じ。6年の歳月を経たといっても作・演は同じ目崎さん。とくれば、役柄が、ある程度、初演のトレースになるのは当然のことではあり、勿論、それが悪い訳ではない。ただ今回、お一人だけ、初演の役者さんのイメージが全く重ならなかったのが「付喪神」。役者さん自身の個性の違いかもしれないが、それ故、今回、一番、印象に残った)
    琴川れのあ(創の彼女。唱の幼馴染)
    …園山ひかりさん(お初の役者さん。美少女枠の役柄を好演)
    兵馬昴太(ひょうま・こんた。理桜子の彼氏。実は退魔師)
    …多田直人さん(たぶん?!お初の役者さん)
    キズミ(唱の悩みが創り出した妖怪)
    …永渕沙弥さん(6年前より、はるかにサディスティックで・哀しい「キズミ」を熱演)
    キョーコ(唱にとって初めてのファン)
    …星澤美緒さん(演じやすそうで実は難役を好演)

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