「明日の幸福」「神田祭」 公演情報 「「明日の幸福」「神田祭」」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 4.5
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  • 2020年の観劇初め。

    ネタバレBOX

    『明日の幸福』
    大旦那の命の次に大事な埴輪の馬の脚が折れた。隠そうと必死になる女たち。実は1ヶ月前に嫁が、2ヶ月前に姑が、1年前に大姑が割っていた。

    着替えもできない、風呂にも入れない、食事もできない。ないない尽くしのくせに威張り散らす男ども…。終盤に飛び出す女たちの本音がすがすがしい。

    「47年間、私自身だと思ったことはない」
    「これでも青踏社の新しい女だったんです」
    「校長先生を論破した女学生時代があった」

    家庭裁判所の場面との切り替えはもっとスピーディーにしてもらいたい。暗転は不要ではないかと思う。

    『神田祭』
    新春にふさわしい演目。美しかった。
  • 満足度★★★★

    初めての新派体験。「明日の幸福」、1954年初演の政治家の三代が同居するホームドラマです。意外と(失礼!)今日的な内容で、すっかり見直しました。やはり現代のお客さんを呼ぶ舞台ですから、古臭いものでは通用しません。

    騒動のタネとなる家宝の埴輪は、古い家父長制と女を縛る因習の象徴なんです。それに振り回される、女たちのあれやこれやが笑いを誘い、最後には、民主主義の時代の新しい生き方が浮かび上がるみごとなエンディングでした。

    波乃さんの時折見せるコミカルさと、水谷八重子のガラガラ声の迫力が印象的でした。
    面白くてためになる。いい意味での大衆性と啓発性を兼ね備えた舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    第一部「明日の幸福(こうふく)」の初演は昭和29年。これまで26回上演されてきた名作だ。舞台は三世代同居の松崎家。経済同友会の理事長である当主の寿一郎に入閣話が持ち上がる。舞い上がる寿一郎は、推薦してくれた党の実力者に家宝である馬の埴輪をプレゼントする、と言い出す。ところが、この埴輪がワケありで‥。その埴輪をめぐるてんやわんやの物語。大奥様を演じる水谷八重子、奥様に扮する波乃久里子の芸は必見。戦後10年ではあるが、まだまだ家父長制度の名残りは生きていたことがうかがえる。当時の政治状況、封建的なるものを風刺しつつ、未来への展望を示したことが人気を呼んだのだろう。新しい世代が古い慣習を打ち破っていく。タイトルの「明日の幸福」にあるように、明るさに満ちていて時代の息吹が感じられる。第二部の「神田祭」は、ただただ美しい。喜多村緑郎はどちらにも出演。女形・河合雪之丞の色気に引き込まれる。

    ネタバレBOX

    「桜を見る会」に総理枠でご招待された、というセリフが飛び出したのには笑ってしまった。今回、書き足したのだろうが、初演の2年前、昭和27年には吉田首相が「桜を見る会」を開催しており、全く架空の話とも言えないところが面白い。

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