満足度★★★★
初めての新派体験。「明日の幸福」、1954年初演の政治家の三代が同居するホームドラマです。意外と(失礼!)今日的な内容で、すっかり見直しました。やはり現代のお客さんを呼ぶ舞台ですから、古臭いものでは通用しません。
騒動のタネとなる家宝の埴輪は、古い家父長制と女を縛る因習の象徴なんです。それに振り回される、女たちのあれやこれやが笑いを誘い、最後には、民主主義の時代の新しい生き方が浮かび上がるみごとなエンディングでした。
波乃さんの時折見せるコミカルさと、水谷八重子のガラガラ声の迫力が印象的でした。
面白くてためになる。いい意味での大衆性と啓発性を兼ね備えた舞台でした。