公演情報
「五稜郭残党伝」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★★
戊辰戦争で五稜郭後も降伏を拒み、蝦夷地を奥へ奥へ逃げ続けた二人のサムライと、連れになった一人のアイヌ男。「俺たちに明日はない」的な、彼らのロマンとニヒルと人情が温かい。和人のアイヌをしいたげる非道への怒りが舞台を熱くにえたぎらせる。
追う側の政府軍の上官の非情さには恐怖を覚える。薩摩に押さえ込まれた長州の人間で、手柄を焦る気持ちが、その無慈悲な執念に説得力を与える。阪本篤が現実味のある悪役を好演。その執念深さはレミゼラブルのジャベール警部のようだった。
ロードムービーならぬ、ロードプレイ。テンポ、ホンの人物像の具体性、場面と出入りの整理、衣装、日本刀などの小道具、和太鼓の細撥の乱れ打ちなどを使った大音響の暗転の迫力など、総合的な舞台づくりも良かった。
最後の決闘の殺陣も見事。2時間5分休憩なし。佐々木譲の原作を読みたくなった。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/15 (日) 13:00
スピーディーな場転でテンポよく進み、歴史と仕組みを上手く説明してくれる。
主人公と一緒にそれを理解することで、彼の“逃げる目的”の変化に気づく。
逃げる側のキャラが最高に魅力的で、一緒に逃げているような一体感の中で観た。
追う側の人物像も立体的なのでストーリーの厚みが増す。
この国はいつもこうして失敗してきたのだ。
“ざんねんな”国の理不尽さに血が煮えたぎった2時間5分。
約2時間強。函館から北に逃れる旧幕府軍残党とそれを追う新政府軍。カットアウトの暗転で素早く展開。シンプルな抽象空間に凝った衣装が嬉しい。居場所のないはぐれ者が弱者を助ける真っ当な物語に真っ直ぐな芝居。大人数出演。小劇場観劇の贅沢。