流石
黒色さんの舞台美術は、いつも凄いな~と感心させられるのですが、今回はパワーアップした舞台美術で流石でした。小劇場系でも、ここまで作りこめるのものなんですね。芝居の方は、今回は30代、40代の役者さんが多く、いつもと違った印象。そんな大人の中で、芝原さん、中里さん、牛水さんの存在感は目に留まるものがありました。筒井さんの迫力も凄かった。情けないじめっとした役がピッタリ! な、いつもニヤニヤと楽しませてくれる大沢さん。素敵な役者さんが多かったです。次回、どんな作品が観られるのか、進化している赤澤さんに期待大です!
満足度★★★
「モダンホラー」と銘打たれていたが…
…いわゆる「ホラー」のテイストは終盤のみで、どちらかと言えば人の心のコワさ・醜さを描いたサイコ・サスペンス…いや、その言い方もちょっと違うか?
で、昭和中期~前期を思わせる設定にフジ系列の昼帯ドラマを連想。(笑)
また、丈の短めな着物と小柄な女優のキャスティングによって4人の町娘がちゃんと少女に見えることに感心。
タイトルにもなっている「井戸」が上手にあり、その地下の部分を舞台中央奥で見せるのが面白く、終盤、埜鈴が落とされるシーンでどちらが現実なのか迷わせるあたりは好み。(落とすのが幻想でその後井戸の縁に埜鈴が腰掛けているのを見て「あぁ、落とさなくて良かった」と安心するの図、かと思った)
なお黒子ではなく、グレ子・ピン子・水子・白子などカラフルだったことにニヤリ。
満足度★★★
その空気はカナリア派のものなのか。
復讐をテーマとし、カナリア派らしいじめっとした人間模様を描く。
いじめ・引きこもり・魔性の母などなどパーツはかなり魅力的だ。
耽美な世界観においては、やはりカナリア派が突出していると言えよう。
しかしながら、劇場の空気を完全にカナリア派のものにできていない。
過去の作品では、完全に劇場をカナリア派の空気に染め上げていた。
ここのところの本公演2作には、それがほとんど感じられないのだ。
美術のスケールは大きくなり、手練の役者も揃った。
それでも、ザムザの緊迫を超える作品を、未だに観ていないのだ。
“豪華さ”がカナリア派にとって良い見せ方なのか。少し疑問は残る。
時代の色を箍にして
舞台に統一された時代のトーンがあって
それはとても洒脱・・・・。
で、その色を箍のようにして
人間の本質にあるものが
見事に曝されていきます
特に後半、ひたすら見入ってしまいました
満足度★★★★
日曜夜
歌舞伎的な演出なせいか、モダンホラーというより南北モノの昭和版って感じでしたが面白かった。個人的にはもっと歌舞伎的おどろおどろしさが欲しかったけど。
筒井さん綺麗&怖い。
美術、演出は結構細かいところまで行き届いているように感じました。
満足度★★★★★
カナリア派の新境地!!
綺麗なのに笑えて、いつもながらの暗黒具合も申し分ないし、
なんていうか、頭の中をぐちゃぐちゃにされる2時間でした。
すっごく脳味噌を使ったけど、トラムを出た瞬間に全部すっきり!
大沢・犬飼ペアに超萌え。SMですね。
かなりかっこよかった!!
筒井さんもド迫力のお母さん、怖かったぁ~☆
満足度★★★★
赤澤ムックの美しい世界感が、
「つるべ」がカラカラと音を立てて手繰りよせられるような、あるいは放たれるような心地よい韻律を刻んで、“鮮やかな闇”をともなって展開する後半が素晴らしい!