義弟の井戸 公演情報 黒色綺譚カナリア派「義弟の井戸」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    その空気はカナリア派のものなのか。
    復讐をテーマとし、カナリア派らしいじめっとした人間模様を描く。
    いじめ・引きこもり・魔性の母などなどパーツはかなり魅力的だ。
    耽美な世界観においては、やはりカナリア派が突出していると言えよう。

    しかしながら、劇場の空気を完全にカナリア派のものにできていない。
    過去の作品では、完全に劇場をカナリア派の空気に染め上げていた。
    ここのところの本公演2作には、それがほとんど感じられないのだ。

    美術のスケールは大きくなり、手練の役者も揃った。
    それでも、ザムザの緊迫を超える作品を、未だに観ていないのだ。
    “豪華さ”がカナリア派にとって良い見せ方なのか。少し疑問は残る。

    ネタバレBOX

    井戸の底が、後方にあるという演出は諸刃の剣であった。
    女の子が落ちるシーンは良いが、骸骨を引き上げるシーンは、
    これから驚かすよという姿勢が見えて、興が冷めるものがあった。

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    2009/04/17 00:06

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