だから、せめてもの、愛。 公演情報 「だから、せめてもの、愛。」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 4.5
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★★

    現実の世界でどこかの誰かが生きている時間を
    物語になりそうな部分だけ切り取って
    たまに思いを込めた言葉を付け加える
    それが演劇なんだって気がした
    生活を細かく描写し言葉や動きにその人の営みが表れて
    普通の言葉に笑って勝手に気持ちを請け負ってしまう作品

  • 満足度★★★★

    笑いを抑えたシリアスなストレートプレイ。がん患者を身内に持つアラシックスのオヤジには実に身につまされる話ですね。今後も東京での活躍を期待します。

  • 満足度★★★★

    俳優陣をみて観劇。年末押し詰り、人通りもまばらな夜の下北沢にて。
    丁寧に作られた舞台。飾り込みの得意な稲田美智子の美術、厳選された?俳優、私としては音楽。言葉不足までを補い、作者の伝えたい境域へと観客の心を誘っていた感がある。
    ドラマの軸は恐らく兄弟特に血縁でない長男と、父との家族的繋がりについて、であると思われるが、途中眠気で台詞を飛ばしたせいか(恐らく長男絡みの場面)、終幕で感動にまで至らず。謎解き=状況の全容が次第に明らかになるテンポが、スローである印象。ディテイルに疑問符が浮かぶと残念感が広がるが、幾つか複数に及んでしまい、その分減点になった、だけでなく父の存在がバシッと明瞭に見えてこなかったのが惜しい。

    ネタバレBOX

    ディテイルの大きな一つは、母が寝たきりになってしまったその具体的な症状。脳卒中系で全身麻痺は珍しいように思うが(大概は片麻痺)、それはともかく、まず急性期のリハビリという話が出ない、車椅子にも乗らない、認知障害がどの程度あるのか、ないのか、夫は妻の「どの状態」を見て、それ以上見たくなくなったのか、コミュニケーション不全の線が強そうだが、そのレベルの障害でヘルパー一人出入りしないのは非現実的で、次男も長男も出て行き、主に介護を担っていた次男の恋人(後に妻)が通うにしても限界がある。一日3回は排泄介助が要るだろうし・・など、具体的にイメージし始めると不明部分が大きく、家族それぞれがどういう状態に対しどう対応しているのか、そこがネックで話の輪郭がくっきりしなくなる。
    次男が恋人から妊娠を打ち明けられるくだりの煮え切らなさから、父の反応を言質に次男が物申す場面の運びはうまかったが、それ以前に父の様子が「ずっとおかしい」訳であり、息子らが父の変化をどう見ているのかがやはりぼんやりしている。そもそも変化する前の父はどんな父だったのか。芝居は父が「余命半年」宣告を受けた時点から始まるので、イレギュラーな状況での父しか観客は見ていない。従って息子らにとっての、また家族にとってのこの父の存在の性質は、息子らの父への態度や言動で知るしかないが、ヒントが薄い(例えば余命宣告された時の父は見違えるものがあったがこの頃また「以前のような○○な父」に戻った、などの台詞が欲しい)。
    父が「この頃おかしい」理由は、単に妻が寝たきりになった事、でなく、医師をわざわざ尋ねて告白させているくだり、「死ぬはずだった命を生きながらえている」死にぞこないの感覚(かつての特攻帰りみたいな?)にある、と推測されるが、余命を言われて輝いた命が、またくすんだ色に戻ったというのなら、問題自体は以前からあったわけで、それは何であり本人がどう感じているのかが分りたいが、父は黙して語らない。
    経済状況も気になる。父は治療に3年も専念できる程の資産家か、企業の社長か。
    電車で喧嘩をした父に意見した長男は「お前は息子じゃない、出ていけ」と父から言われ、言い返せず出て行くが、疎ましく思っていた友人宅に上りこみ、宅で飲めば良いものを(金もないだろうに)居酒屋に誘って飲む、ってのもどうか。
    父は時々(兄が出て行く前も)デリヘルを呼んで(一発やるでもなく)過ごす事が幾度となくあるらしいが、仕事をしていない長男が居ないタイミングは?、なども気にしだすと気になる。
    話の発端とも言える「長男は施設からもらってきた」報告を、最初余命宣告を受けたことを息子らに告げたその場で行なうのだが、この時父はどういうつもりでそれを息子に告げたのかが、よく判らない。父は何を正しいと信じる人である故に、それを息子に伝えたのか、それによって父の人柄がしのばれるが、この場面で感じられる人柄は、「後で真実が判って文句を言われたら困る」という程度の、クレーマー対策的な思想しか窺えない。息子の方も、過去の父を勘案して、どうそれを受け取ったのか、もちろん判らない。
    「自分の息子じゃない、出て行け」と話の成行きで言われたのに対し、素直に出て行くのも何だかであるが、その彼が酒に溺れる気持ちが実際よく判らない。父の発言が物の弾みであれば機を窺えばいい、本心からだとしたら、静かに受け止めればいい。脚本を書く演劇人の設定(須貝氏本人に重なるが)なら、もっと自分を客観視できないだろうか。。
    また父の喧嘩の際、警察を呼べと主張する相手(若者)と父の間に入ってとりなし、電話で長男を呼び出すのが彼の友人なのだが(彼は鉄道機動隊?)、登場しないその相手の所に息子は謝りに行き、戻って来ると父を家路へと促す。ここでの友人の判断がまた引っ掛かる。警察沙汰になるなら息子に出てきてもらって丸く収めた方が良い、という考え方も分るが、やはりよく判らない。相手の若者のイヤホンを引っ張った位で。。やった事に対するけじめを父は取る覚悟なのだろう、そこへ「前科がついては困る」と周りが判断し、まるで父の保護者であるかのように振る舞う理由が、「ある事情」にあったのだ、という風に展開のきっかけなら分るが、当然そうすべき事として事態が進むのがよく判らない。やった事はイヤホンを引っ張る行為だけなのか、殴ったりしたのか、もし殴ったなら警察を呼ぶべきだし、呼びたくないなら示談金を持参せねば。だが働きのない長男にそんなまねは出来ない。
    友人は「謝れば何とかなる」程度だが父は謝らないので困っている、という。帰宅後、「父さん、何やってんだよ」とやるんだが、だったら警察を呼ばせて、絞られて膿みを出して、その後「父さん、何やってんだよ」とやってもいい。事を未然にとどめ、問題の本質をみるための真相の露呈を観客から体よく奪っているように感じる。諸々をオブラートに包み、何となく「問題あり」程度で事は進んでいるのではないか。

    探せば違和感は多々あるが、不思議なもので、役者の佇まいとあの音楽、他のスタッフワークでドラマは劇的に見える。

    このドラマは「父」が、僅かばかりの変化の兆しを見せる、というラストで終える。正直言えば、これしきの変化に掛ける手間と時間ではないな、との印象だ。なぜあの程度の変化しか見せられないのか。というか、実は人間は「変わらない」という結語であったのかも。
    父の変化を望んで書いた作品なのであれば、父はそうめんを食う箸を置き、立ち上がって母の寝る部屋のドアを開ける、位させてみたってバチは当たらないと思う。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/12/29 (日) 19:30

    人の気持ちって難しい。
    生きていく以上、常に初めての経験だもんなぁ。

    劇場への入場時にスマホの電源をチェックするシステムは広まって欲しい。

  • 満足度★★★★

    俳優陣が皆いい。
    本人たち(家族)にとって真剣であればあるほど総じて私(他人)には時に滑稽で暗すぎ(深刻過ぎるよう)に見える家族の有り様を覗き見する体験は演劇ならでは。コミカルなやりとりのシーンでも、こういった芝居ははたして声を出して笑っていいものか躊躇してしまいますね。

  • 満足度★★★★★

    俳優陣が全員よかった。反面教師にしたい。年の瀬に凄い作品を観劇できた

  • 満足度★★★★★

    初日観劇しました。内容は少し急いだ感じがありましたが、役者の皆さんの確かな演技力もあり、とても濃厚な時間を過ごしました。家族の話は本当に色々あると思うし、正解はないと思いますが、ラストでひとつの正解が見れたような気がしています。とてもよい内容お芝居でした。この家族の今後も見たくなりました。
    次回作品も期待ですね。また、素晴らしいお芝居を拝見できることを楽しみに…

  • 満足度★★★★

    男というものは、ですね。

    ネタバレBOX

    余命半年と診断された男が生き続けたことにより起きた悲喜劇。

    長男が特別養子縁組だったことは、もっと病状が悪化してから知らせた方が良かったのでしょうか。それとも、「血のつながりがない、出ていけ」からの「お帰り」で、かえってわだかまりが消えて良かったのでしょうか。
    須貝さんの淡々とした、そして時に熱い演技は素敵でした。

    それにしても、男というものは言い訳も含めて介護したがらないものですね。

    ただ、脳梗塞なら要介護認定を受けて介護保険のサービスが利用できるはずです。ホームヘルパーをどうするとかの話題がなかったのは不自然でした。
  • 満足度★★★★

     “人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから眺めると喜劇である。”という有名なフレーズがあるが、

    ネタバレBOX

    今作もその通りの内容になっている。余命半年を宣告された父・正と連れ合い・明子の愛も、実子ではない長男・康介への思いやりが実子で次男の亮二に与える心理的影も、康介が倒れた母の介護をまめまめしく務めるのも、実子でも無い自分を我が子以上と言えるほどに可愛がってくれた両親に対する恩返しよりも、自分が家を離れたら家族の紐帯が失われてしまうという恐怖からであるとの自己認識を告白しているが、これら総てを載せて幾年もの年が流れ、父の日々は酒とパチンコの空回り。而も他界せず、無明を彷徨う。母は寝たきり。亮二と同棲中の彼女・楓が毎日明子の介護の手助けをしてくれている。その楓も妊娠、「サックをつけていたのに」と疑う亮二に愛想を尽かし掛ける楓だったが、亮二も何とか疑いを引込めうやむやの解決。何れにせよ新たに家族となった楓を含め、5人の家族の内ブレナイ2人が女性であるという点に現代日本社会の病巣が現れていよう。即ち敗戦以来、日本の男は自らの主権を失ったのである。このことが現在の日本総てに大きく深い底なしの沼を齎していそうである。日米地位協定の下、完全にアメリカの植民地として機能していることさえ認められない程に日本の男の主権は病んでいる。それが端的に現れているのが、父が警察に突き出されそうになった件で、たかだかイヤホンを叩き落としたことで康介や康介の劇団仲間・茂木までが警察に訴えられる云々で大騒ぎしている理由だろう。元々、悪いのは車中、デカい音で音楽を聴き注意されても馬鹿にしたような態度を取った若者だろう。世界中、どこでもそんな失礼な態度を取ったらガキがぶっ飛ばされるのは当たり前のことだ! と多少は何か国かで生活してきた自分は思うのだが。暴力を用いないというのであれば、徹底的に論理で遣り込める等主権を行使する主体を確保する道はあるハズだが、それをしてこなかったことが、今作の提示した意味ではあるまいか?
  • 満足度★★★★★

    2日目を観劇。濃密な会話劇を堪能。舞台上から目が離せませんでした。

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