狂狂(くるくる)

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画（東京都）

公演に携わっているメンバー：24人

団体紹介

我々の思いはたったひとつ。
出来るだけたくさんの観客の心にリジッター企画の「言葉」をぶつけたい、という事です。

色が全く落ちていない無加工のジーンズを「リジット」といいます。
「リジッター」とは我々若手演劇人のことです。
リジットの色を落とすのには時間と根性が必要です。「履き潰す」とよく言いますが、文字通り「潰す」気持ちで履かなくてはいい色にはならないのです。

リジッター企画は、今はまだ商品として価値のないジーンズかもしれません。しかし我々の「色」はこれから時間をかけて落ちてゆきます。
否、育ってゆきます。
少しずつ、時には傷ついたり、汚れたり、変形したり・・・。
そして、その「色」は「味」へと変わってゆくのです。

我々は、「劇場」という空間で多くの観客の心を傷つけ、汚し、変化させたい。
我々の作品が、言葉が、観客の心の中でいい「味」になってくれる事を、いつも偏に願っています。

応募公演への意気込み

僕は、もともとロマンチストではありません。
けれど、東京で演劇を始めてからというもの、「運命」だとか「神様」だとかいう目に見えないものを信じるようになりました。
それは、演劇作品が「出会い」によって生まれるのを知ったからなのでしょう。

今回の作品「狂狂（くるくる）」も、友人の恋人から聞いた話を元に執筆しました。
誰に、何を聞いて、どのタイミングでインスピレーションが降りてくるのか分かりません。
思いがけない発想は、事故のように突然やってくる。
役者やダンサー、スタッフとの出逢いも同じです。

「狂狂」は、国宝・曜変天目茶碗を再現しようと奮闘する天才女流陶芸家の話です。
陶芸は孤独との戦いだと聞きますが、本当にそうでしょうか？
何かと出逢い、生まれた「愛」があってこそ、作品は完成すると思うのです。

「狂狂」は、たくさんの出逢いによって生まれた、我々にしか生み出せない作品です。

観客の心に残すつもりはありません。ただ、心を切り裂くつもりで舞台に上がります。よろしくお願いいたします。

将来のビジョン

2011年８月上旬
王子小劇場にて
リジッター企画第六攻撃「さいごのかみさま」
公演予定


それは、神様が生まれる少し前の話。

信じるモノを知らない人間達は、「お金」「エロ」「暴力」のどれかひとつを信じ、そしてそれを信じた者同士で国を作った。

やがて、世界をひとつにまとめたいというそれぞれの欲が、三つの国を戦争へと運んでゆく。

人間が信じる最後の神様とは・・・。


「言葉」と「身体」のコラボレーション。

人間の心に訴える、力強い作品になる筈です。ご期待下さいませ。