エンガワノクラゲ

エンガワノクラゲ

クロジ(東京都)

公演に携わっているメンバー:8人

団体紹介
乙女企画クロジ☆は、2002年の旗揚げ時、前売り時点の売り上げ18枚から、約5年のうちに前回公演(第8回)においてはシアターサンモールでの動員数1600人を達成しました。

正規の劇団員は女性二名のみなので、毎公演作品に合わせて役者を集めるプロデュース的なやり方をとっていますが、近年では継続して出演してくださる役者にも恵まれ、劇団として一定の色とクオリティを保てるようになってまいりました。
決して動員のための役者集めではなく、参加役者のほとんどが舞台俳優としてはフリー、演技の場を固定的に設けないでいるそれらの才能を結集し、互いに寄りかからず、高めあいながら作品を作っていくという隙のない舞台づくりです。

作風は「地に足のついたファンタジー」を提唱、
これは我々が、舞台に登場する人物や巻き起こる出来事の、日常性と非日常性のバランスが重要だと考えているからです。
「舞台設定そのものを浮かすなら極めてリアリティある演技をする」または「リアリティある設定の中にほんの少しファンタジーを存在させる」というように、
観客に夢を見させる要素を盛り込みつつも、舞台上が客席と地続きの場所であるという現実感を持たせ、
生身の人間が目の前で演じるという演劇最大の魅力と強みを用いて、お客様を満足させます。
そのため毎公演、一見雰囲気の違う作品が交互に並んでいるようにも見られますが、我々の狙いは一貫しており、バーチャルや巻き戻し・一時停止可能な現代の文化に慣れたお客様たちの心を、生身の感情で撃ち抜くことが、今後も変わらず実践していきたいことです。

自分たちがどんな舞台芸術を遂行していきたいかはもちろん大切ですが、昨今の小劇場にありがちな「見せたがりの独りよがり劇団」ではなく、
その一歩先、演劇を通じて常にお客様と向き合い、新たな世界観・価値観を交換し合うなど、影響しあっていきたいと考えています。

応募公演への意気込み
夏がなかなか去らない9月。
舞台となる古い家屋は海からの潮風のせいで傷みがひどい。
ここはとある漫画家の仕事場兼自宅、
兄弟漫画家の兄のほうが他界し、今は残された弟と末の妹と兄嫁、その三人が暮らしている。
そこへ、ひとりの男と妊婦が訪ねてくるところから物語は始まる。

「おかえり」

「ただいま」

シンプルで優しい言葉に辿り着けたら、因縁とか初恋とか飛び越えて、やっと「家族」になれるかもしれない。
「きみがたいせつ」って言うには、勇気も覚悟も要るって話し。


家族や恋人、大切な存在を失ったとき、
辛い・寂しい・悲しい・悔しい、と言える人は強くて幸せな人だと思います。
逆にそうはできない人たちは、一見冷めたように、またはタフなように思われがちですが、それはどうでしょうか?
自分の一番痛々しい傷がどこにあるのかわからないまま、欲しいものを「欲しい」と言えず「欲しかった」とも言えず、
心が自分の体からはぐれていくような気がするのかもしれません。
いつか本当に大切だったものに再び巡り合えたとき、真っ直ぐな気持ちでその存在と向き合うことはできるのでしょうか…

今回のクロジはかなり生活感のある舞台空間での演技になるので、
そこで繰り広げられる人間模様や出来事をいかに当たり前に演じ、
お客様の共感に繋げられるかが舞台成功のひとつの鍵だと思っています。
またこの物語の根底に隠れているある種のヘビーさを、目をそらさず興味を持って最後まで見ていただくために、
楽しく見てもらえるような工夫も凝らしています。
役者・劇作・制作等々、やっとこういったシンプルな物語を提供できる土台ができた、と感じるからこそ取り組める意欲作です。
現時点でのクロジの完成度を見ていただくのには、大変適した作品ですので、是非ご覧いただきたいです。


将来のビジョン
まだ確定ではありませんが、下記の公演を考え中です。

案①
シェイクスピア作品の中でも、一番残忍な作品と評される「タイタス・アンドロニカス」
その悲劇の名作を現代に重ね合わせ上演します。
舞台はローマから東京に移し、時代も平成へと時を変えます。
ある二つの家庭に起こった小さな悲劇を軸に、その闇が次第に大きな闇へと変貌していく様を描きます。
テーマは復讐とその先にあるかもわからない、わずかな光。
タイタス・アンドロニカスの悲劇が、もし現代にあるならばどのような事件となるかを考え、
『国』から『世田谷にある他愛のない惣菜屋を営む家庭』へと舞台を移した、現代口語で送る全くあたらしい物語を紡ぎます。

案②
閉鎖されたサーカスで暮らしている姉妹の話。
姉は花形といわれる綱渡りの名手だが、妹は高所恐怖症で地上で地味な芸ばかりしている。
ある時から姉は心の病気になり、全く地上に降りてこなくなった。
綱の上で奇声を上げながら生活するようになった姉を、妹は毎日地上から世話をし、上ばかり見上げるようになる。
姉妹の関係性と執着を非日常の設定を通してリアルに描く物語です。


公演に携わっているメンバー(8)

武藤啓太
役者・俳優 声優

「エンガワノクラゲ」に携わっているメンバーです。
カズ

面白おかしく!そして楽しく!! お客さんと、共演者とスタッフと、素敵な時間を共有できるよう頑張りまーす
あき

第9回公演。 本当に気合が入っております。 今だからこそ、今を狙って、今回の公演は動いています。 クロジ☆の今をぜひ劇場で。
菜々子

未熟制作、努めさせていただきます!
はるか

この物語には、始まりから終わりまですべてのセクションに関わることになります。みなさん見にいらしてください!!
むとぅる

クロジ出演五本目です! クロジには毎回ハードル高い役もらっております。 今回はどうだろう・・・ ともかく全力全開で頑張るのみ! お楽しみに♪
藤波瞬平
役者・俳優 殺陣 その他(プロデューサー)

クロジには4回目の出演です。 とても難しいことが必要な役です…がんばります。 お楽しみに。
福圓美里
役者・俳優 声優

主宰です。9回目です! 丁寧な作りの作品にしたいと思っています。

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