まなざし

掘出者（東京都）

公演に携わっているメンバー：8人

団体紹介

劇団掘出者は現在の複雑なコミュニケーション、人と人との関係を描きます。そして、それには演劇が最適であると考えています。
ネット空間でのコミュニケーションにもアバターという身体が必要とされる場合がありますが、それは人と関係するには、言葉だけでなく、身体も必要とするからではないでしょうか。
わたしたちは言葉と身体を使って観客に関係したい。観客に言葉と身体を使って語りたい。

自分と違う価値観を持つ人とわざわざコミュニケーションをとらなくても人は生きていけます。
それはそれで楽しい人生の気もします。
しかし、なぜだかわたしたちはより多くの他者と出会いたいのです。
だから、より多くの観客と出会う環境を作ってゆくことが当面の目標になります。そして、それを実現したいと思います。

応募公演への意気込み

「とある時代のどこか。
ここに住む人たちの目はそれぞれ違うので、その目に映る世界もそれぞれ違う。
だから、みんながすれ違う。
それでも高度な知性と理性を持つ人や相当に過酷な経験をした人たちはわかり合えないことをわかり合ったうえで共在できている。
そういう人たちを「強い人」と言う。
しかし、その他大勢の「弱い人」たちは怖くて怖くてたまらない。
自分の目に映っている世界を偽物だという人がいるのだ。
「弱い人」たちは自分だけが真実を知っていると頑なで、話し合いもせずに噴き上がってしまう。
そして、問題なのはここに住む誰もが自分を「強い人」だと
思っていて、自分だけが正しいと思っていることだ。」



現在の複雑なコミュニケーションの社会に順応するのは困難だと思っています。
観客には自分が今立っている足場の不確かさを感じてもらいたいです。そして、そんななかでも何らかの希望を見つけられるようなものをつくります。

将来のビジョン

劇団掘出者は今まで主宰田川の台本を上演してきましたが、次回公演では既成台本を使います。
また、出演者は劇団員のみとし、演出という作業や劇団での創作ということをもう一度見つめ直します。