前向きな死に方

前向きな死に方

France_pan(大阪府)

公演に携わっているメンバー:5人

団体紹介
友人たちが、スーツで身を固め、月収を貰い、嫁を貰い、子を授かっていく中、僕は小劇場界に足を突っ込んだまま、なかなかこのどろっとした沼の中から抜け出せません。粘着質の強いこの泥沼は、何かと突っ込んでしまった人々を小劇場界に(文字通り)「拘泥」させてしまいます。そして、最悪な結果として、全てを潔い諦念の元に肯定してしまうのです。こうした悪循環を断ち切るためには、その粘着性をまず除去しなければなりません。
私の将来の展望は、そこからはじまります。演劇界ひいては小劇場界の粘着性を浄化し、社会とコミット出来る環境を作っていかなければ、二次生産可能なTV・映画・音楽・美術といった、その他の藝術媒体に勝てるはずも無いのです。しかし、ここで一番重要なことは、その負ける要因を無くし、勝つために必要な要素を他メディアから学ぶだけでは本末転倒になりかねるという事です。負ける要因を逆説的にプラス転換し、演劇固有のコミットメントを探る事で、演劇本来が持つ豊かな表現や訴求力が生まれ出ると信じています。お客様との密な関係性を作り、舞台創造にもそれを生かしていけるような、そんなカンパニーになれればと想っています。
応募公演への意気込み
前向きな死に方という暗いタイトルをつけたのは、お客様への一つの投げかけでもありました。本屋さんに行けば、こうしたタイトルの商品は多量にありますし、ましてや映画等も言わずもがなであります。それでは、演劇において、そうした状況はどうでしょうか。私は、関西演劇界にとりあえず居るわけですが、特に大阪の演劇界はエンターテイメントで売って行くイメージが根強く残っています。実際問題、隣の京都の演劇チラシ束と大阪のそれとを見比べても、これは一目瞭然です。
私は、そうした状況の中、敢えて異端児的なタイトル命名を衒ったり、美術家の作品をチラシに用いたり、人の余り触れないような場所に強引に触手を伸ばす事で(勿論、日本演劇史上、私のやっている事がとてもささやかであり、前例の無い事をしているという意識にまではなっておりませんが)、自分の意識改革ひいては大阪演劇界の刺激剤になれればと、勝手に想っております。僭越ながら、前向きに死んでいく事で、周囲を活性化させられればと想います。
将来のビジョン
高校生の頃、私はかなり遅刻魔でした。(この魔の使い方はとても滑稽で馬鹿らしく恥ずかしい。)月に5回以上遅刻をする生徒は、反省文を書かされるルールがありまして、私は一度だけその反省文を書いたことがあります。私はその反省文の中で、自分の怠惰、ダメ人間ぶりを書き連ね、猛烈に反省していると思わせながらも、最後に以下のような文章を添えて、遅刻生徒を一括にまとめる鬼教頭に提出したのです。
「こうした遅刻反省文を書かせても、生徒は次も絶対に遅刻すると想います。結局問題なのは、生徒の気持ちであって、反省文を書いたからといって、生徒の本心が変るとは想いません。遅刻する生徒は遅刻します。」
鬼教頭は呆れかえりました。私は親にもその反省文を堂々と見せたのですが、母はその時から私を精神的に見放したと想います。「あ、ダメだな、こいつ。」
次回公演への意気込みは、こうした駄文を越境した場所に発生していくようなものだと信じています。勿論これは一つの指標であり、審査対象になるものではありますが、今回私は敢えてそうした規制を外した場所に向かってみました。損だと重々知りながらも

公演に携わっているメンバー(5)

美粧 福田

美粧(ヘアメイク)として、この公演に関わっています。 たった3回しかやれない・見れないのが心から勿体無いと思いながら、準備の日々を過ごしています。
チェリー

役者やりまーす。
マキ

役者として参加しています。軽いのに、人生を深く考えさせるそんなお芝居になりそうです。ぜひ観に来てください。
pan_office7

よろしければ、見に来て下さい。
kiya

演出助手の永田キヤです。

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