もっと超越した所へ。 公演情報 もっと超越した所へ。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
21-40件 / 40件中
  • 満足度★★★★★

    超越した面白さとリアルさを併せ持つ演劇
     根本宗子が脚本を書き、演出し、出演しているお芝居は
    今見なきゃいけない。後からじゃ駄目なんですか?はい、駄目です。
    彼女は徹底して「今だから。私だから」(☆)書ける
    作品にこだわっているから。
    彼女が言う「今だから。私だから」書けるものとは
    どんなものなのか?評論家さんの多くは彼女の作品を
    「リアル女子演劇」と語っている。まあ、的を得ている
    言葉だと思う。今を生きる女性たちの可愛い部分だけで
    なく醜い部分も合わせ、リアルに描いているから。
    でも、まだ言葉が足りない。リアルなのは女性だけではない。
    男性もなのだ。
     
     この作品は男性側のリアル、俗に言う「ダメンズ」のリアルが
    半端無い。劇中には、4種類・4人のダメンズが登場する。
    プライドが異常に高いダメンズ、ナルシストダメンズ、
    小心者ダメンズ、相手を傷つけたくないと思えば思うほど
    傷つけてしまう、他人と深く付き合えないダメンズ。
    笑ってしまうほど「こんな奴いるいる!」と凄く納得してしまう。
    4人を一言で片付けてしまったが、各々には、
    経済力の皆無、強烈な卑屈精神など駄目っぷりが十重二十重に
    てんこ盛りされている。なのに誇張だとは思わない。
    何をやっても駄目な男って周囲に結構いるという現実を
    根本に再認識させられたからだろう。
     その4人にはそれぞれ彼女や女友達がいる。
    彼女たちは皆、しっかり者で真面目で働き者で、
    経済的に自立しているという、今時の女性だ。
    登場人物全てが根本が言う「今だから」を体現している。
    彼女たちは真剣に男の事を思い、現状の改善や将来の事について
    真面目に考えているのに、ダメンズたちはその場限りの言い訳や、
    責任回避などに明け暮れ、彼女たちの足を引っ張ってばかり。
    空回りするやりとりが、幾度となく観客の爆笑を誘う。
    当然、彼女たちはキレる。相手を傷つけたくないと思えば思うほど
    相手を傷つけてしまう男が言う感情のこもっていない奇麗事に、
    女性は泣きながら怒りをぶつける。「自分だけ良いカッコしないで」と。
    拙者、こういう事、言われた事あります(笑)。いや笑っちゃ
    いけないな、真剣に怒られたのだから。彼女たちが言う
    男たちを非難する言葉、男性の観客なら、少なくともどれか一つは
    自分にも身に覚えがあるはずだ。逆に言えば、女性の観客なら、
    そういう言葉を実際に男に浴びせた記憶があるのではないか。
    それだけ、男女問わず幅広く多くの共感を得られるという事だ。
     
     この4組の男女のお話が、文字通り「同時」進行
    するという、今までに見た事がない構成だ。これが凄く面白い!
    「どこでも観たことがないものをやり続けたい」(☆)という
    彼女の決意が見事に反映されている。
    それぞれの舞台は、主に女性の部屋。そこには、彼氏が好きな
    ファンタオレンジの空きペットボトルがたくさん入ったゴミ袋や、
    ジャニーズの顔写真が写ったウチワ、ピカチュウやキティちゃんの
    ぬいぐるみなどがあり、舞台装置のリアルさにも抜かりがない。
    それらが、根本作品の「私だから」を強烈に感じさせる。

     なぜこれほどまでにリアルなのか?出演者の小沢道成は
    根本宗子について「とにかく見てるんです。人を。(中略)
    観察力のずば抜けた人。まじビビる」(※)と述べている。
    同じく出演者の大竹沙絵子も同様の意見である。
    彼らが語る、根本のずば抜けた観察力が、彼女の作品の
    凄まじいほどのリアルを支えているのだ。
    彼女は自身の作品を「私は人を描くことで動く物語が
    多い」(※)と分析している。ストーリーが登場人物たちを
    動かしていくのではない。ずば抜けた観察力で描いた
    今を生きるリアルな人間たちが、ストーリーを動かしていくのが
    根本作品の特徴なのだ。だから、登場人物たちの発言や行動が
    自然で、それがストーリーの自然さ・リアルさ、面白さに
    繋がっている。その特徴は、このお芝居で一際際立っている。
    他の作家が書く演劇では、それらがここまで突き抜けた
    ものはなかなか見られない。
     最後の最後まで、「ありきたりなものなんていらないし、
    もっと超越した感情が私はほしい」(*)という彼女の強い
    意志に貫かれたこの作品。ラストのラストまで目が離せない。
    面白かったの一言では済まされない、それよりはるかに
    超越した感情を、観る者全てに与えた事は
    紛れもない事実だ。

    (終わり)

    ☆「ご挨拶」より抜粋
    ※パンフレットより抜粋
    *月刊「根本宗子」のブログより抜粋

  • 満足度★★★★★

    根本宗子の『今、出来る、精一杯』
    初日からダブルカーテンコール、終演後、スタンディングしてしまう観客あり、となると、「どうしようかな?『観てきた』みて決めよう」と思っているあなた、ホントに観るしかないですコレは。途中までは、近作とちょっと似た感じで、「この頃、これぐらい男子がだらしないのか...」という展開が続く。だが、エンディングがぜんっぜん爽快!やっぱり、根本宗子はタレントが違う。この人の考えていることがスゴイ! ところどころ、「この作品は×××がスポンサー企業なのか?!」とか思いつつエンディングへ。納得できるオワリ方に拍手・歓声がしきり(DVDが欲しいが、音源の関係でなかなか難しいかも?)。彼女の『今、出来る、精一杯』ってスタンスがイイんだろうな~と思いました(ネタバレ寸前、いや、これが私の『今、書ける、精一杯』)。これ観なくして、きょうびの小劇場は語れない感じ。来週の今頃は(というより、多分、来週に入った途端!)、週間ランキングのトップを大差をつけて爆走していること必至!ぜひぜひご覧下さい!!!(そして、次作も期待大)。

  • 満足度★★★★★

    熱気がすごかった
    スズナリなんで、ぎゅうぎゅうに詰め込まれて観客の熱気がすごかったけど、それ以上に4人の女優さんの熱さがすごかった。
    最後はそれを一気に昇華させた感じ。

  • 満足度★★★★★

    月刊根本宗子という劇団
    既に終演されており、また多くの方がコメントされているので、具体的な内容よりも全体の印象を書かせて頂きます。
    本劇団の作品は、まだ数作品しか観ておりませんが、これぞ「月刊根本宗子」というカラーが出ていた作品に思えました。
    あいかわらずのリアルな会話、計算されつくした演出、4分割された各部屋で行われる息の合った動き、それを実現させる役者陣のパフォーマンス。
    それらが合わさった圧倒的パワー溢れる舞台でした。
    改めて、根本宗子さんの脚本・演出のタレントを実感致しました。
    役者さんは、皆さん好演でしたが特に女性陣では梨木智香さん、男性陣では小沢道成さんが目を惹きました。

    皆さん大絶賛の大変楽しい舞台だったのですが、あえて辛目のコメントも少しだけ。
    上記したリアルな会話や計算されつくした演出等、流石本劇団と思いましたが、観劇後の圧倒的な満足感や衝撃は味わえなかったです。
    というのは、これらに近い舞台は以前に観ております。
    具体的には他作品で「月刊根本宗子」を既に観ているからです。
    確かに進化されており、勢いも感じる同劇団ですが、初見ではない為、
    このように感じてしまいました。(初見の衝撃が忘れなれないので。)
    勿論この作風が同劇団の特徴で、大変面白いとは思っているのですが・・・。
    大好きな劇団だからこそ、もっともっとを求めてしまいます。
    本作品のタイトル通りですね。
    もっと超越した所へ!







  • 満足度★★★★★

    お見事!絶対観た方がイイ
    初日、最高にいい気分で劇場を後に出来ました。今は、迷ってる人、予定微妙な人は行って欲しい!としか言えません。(ツイッターにもネタバレになるのでその位しか書けない)後日加筆します。といいつつ、もう五月も終わってしまいました。行けなくても内容興味あるかたはTBしたので、そちらで良ければ見てください。(読みにくいだろうけど)あー、もう1回見たかったなぁ、また阿佐ヶ谷で上映会やって欲しいです。

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    この劇団の最高傑作だな。

    ネタバレBOX

    月刊・根本宗子の【もっと超越した所へ。】を観劇。

    だめんずに引っ掛かった女性4人の物語。

    劇場に入ると舞台のセットが4面になっていて、こりゃ、ポツドールの真似で、同時進行で舞台が展開していくのだな?という感じがした。
    そして見事に4面の舞台上で、男女の恋愛模様が始まる。
    そしてそこから描かれるのは、だめんずを徹底的に罵倒してく、女性の可笑しくて悲しい悲劇の物語なのだが、ここで描かれる視点は常に女性目線で、男性に歩みよるでもなく、男性観客は観ていて、非常に痛いのである。
    しかしそんなだめんずを罵倒してばかりいる女性達も、またもや男を蹴散らしてしまい後悔をするのだが、「やっぱり男が欲しい~!」という思いから、とんでもない行動に出るのだが、ここからが舞台セットが4面になった狙いと、女性達のど根性の見せ場に、観客は拍手喝さい、大爆笑、大満足!で終演を迎えるのである。
    ここ最近の観劇の中では、断然面白く、観客の満足感が手にとって分かるほどの良い出来であった。

    今作はかなりお勧めである(但し女性客が圧倒的に多し)
  • 満足度★★★★

    コクーンでねもしゅー
    今回の根本さんのエンディングの演出が飛び道具的に言われてるけど、歌舞伎なんてあんなもんじゃないからね。
    空も飛ぶし、動物しゃべるし、六本木歌舞伎じゃ宇宙戦争だし…

    だから、もっとかぶけばと言い思うけどね。

    でも、コクーン歌舞伎に勝つのは大変だよ。

    さぁ、いつたどり着けるかな。

    ネタバレBOX

    てか、おぼんろの末原拓馬くんと目標が同じってところが面白い

    さて、どっちが先にコクーンで芝居打てるかな???
  • 満足度★★★★

    真価を問われるのは次回作
    4つの部屋での4組の男女を併行して見せることで描くのは「ダメ男見本市」?(笑)
    4人のうちの1人は比較的まともかと思っていると実は一番残酷だったりもして「ホントにどうしようもない奴等だな」と客観視していると時々流れ弾が…(爆)
    で、彼らの隠された繋がりなども明かしつつ一件落着かと思わせてからが今回のミソでありこのタイトルの所以。
    飛び道具的な、あるいは反則に近い(笑)テを使っての落としどころは鮮やかと言おうか何と言おうか…あ、アレだ、「アッパレ」だ。
    そんなこんなで知っている範囲内の根本宗子作品中最高傑作であることについて異論はないが、絶讚の声があまりに多いことには疑問を抱かざるを得ない。
    従来と一線を画しはしたが、1度しか使えない切り札的な手法によるものであり、むしろ本作を経ての次回作で真価が問われるのではあるまいか?

  • 満足度★★★★

    タイアップ?
    毎回、ラストにひと展開ある舞台、今回も同じような作風を感じさせながら進んで、楽しく観ていましたが、一筋縄では終わらないラスト、いい意味で予想を裏切られました!

    ネタバレBOX

    四分割にされたセットにそれぞれの部屋が作られている4組のカップルの恋愛模様、現在、過去、少し進んだ現在、基本的にダメ男と恋愛下手な女子の様子を描いているところは以前からの雰囲気を感じさせる内容でしたが、ラストにそれを逆手にとるような展開、見事でした!ただ、最後の最後にパロディーになるのでしょうか、赤い洋服に風の演出でほぼあのCMをイメージできているので商品を出さなくても良かったのかな!?と感じました。そこで、あえて別のモノを出し、ダメ押しの笑いを狙った方が良かったように思いました。
  • 満足度★★★★

    初「ねも」
    観劇のチャンスを得て、これまで触れずに居た「根本宗子」初観劇。ちゃんと話が書けている。芝居が作られている。真っ当な演劇集団と認識。スズナリの良さ・・ここは何でも出現させるのだな、と感心した一つの舞台になった。女性目線での男性描写が秀逸、これは演劇を使った「男性いじめ」に終わるかと思いきや妥協の産物とはいえ大団円。男女カップルの生態をサンプル化するが台詞じたいは生々しく、その「すれ違い」が説明的でない自然な話し言葉で描き出される。具体的な趣向はネタバレにて明かさぬが、その趣向を優先してのリアルは難易度高し。これをこなす役者は皆うまく、台詞連射して一度も噛まず。「作り事」っぽい展開(だとは後で分るが)にもかかわらず役のリアリティを貫徹、にして、エンタメ成立。客の反応が程よく、本当に楽しんでるのが判る反応というのは、良いものだな。
    演劇としてのコンテンツの裏付けは、やはり男女のリアルなやり取り(特に破局へ向かうプロセス)のディテイルで、テンポよく進んでもそこをないがしろにしていない所。
    二度三度足を運べば、楽しめるポイントは違って来るかも知れないが・・。

  • 満足度★★★★

    バー公演4本同時上映?
    って感じでしたね。
    いろいろ趣向凝らしてるし、面白かった。

    9.5号を観に行った時、最前列で失敗したけど、
    今回は前方指定席だったから、それなりに良く見えた。

    でも、おススメは、中間~後方の席かな。

    観る座席位置によって、見えてる芝居が違うので、
    それによって印象も変わりそうです。

    でも、今回指定席だから、今更場所選べないし
    それは運で仕方ないかな?

    でも、ハンドパワーで変えられるか???

    ネタバレBOX

    もう一回観に行くけど、今度は自由席を取ってしまった。
    こっちは、首が痛くなりそうだ。。。

  • 満足度★★★★

    美しき諍い男女
    個人的感想ですが、根本宗子女史はダメ男女の口喧嘩と言うか喧々囂々の諍い、ののしりあいを描かせたら右に出る者がいないと思っていますが、その良さが存分に発揮されていました。
    四者四様の論戦は見応えありましたが、結果少し胃が痛くなる。

    ネタバレBOX

    たまには、ダメじゃない男とダメ男に振り回されるバカ女が主役じゃない話も見たいかなとふと思いました。
  • 満足度★★★★

    面白い!
    噂には良く聞いていたのでいつか観に行きたいなぁと思っていたのですが、
    ようやく観に行くことができました!
    (平日19:30開始はありがたい!)

    平日のスズナリがぎゅうぎゅうの盛況ぶり。
    若い女性のお客さんが多いですね。
    12~3分押しで開演。説明はありませんでした。

    とても面白かった!
    4組のカップルの日常を4分割セットで同時並行に描いた悲喜こもごもの物語。
    みなさん上手いからコミカルでいてリアルさもありました。
    伏線の数々、過去話とのリンク、相方シャッフル?、空間を超えた相互干渉など面白演出も好みでした。

    ネタバレBOX

    女性を女性視点で描いた作品だからかもしれませんが、
    男性側がダメ男のまま何一つ変わらなかったのが気になりました。
    あのままで「思い直してみようか?」という気になれるかな?
    別れた方が正解な気が(^^;) (特にYouTuber。顔だけで?)





    [memo]
    4つの部屋に4組のカップル。
    現在と過去の話。それぞれが元彼、元カノ。

    2015.03.14
     右上:風俗嬢と元子役の売れない役者①
     左上:女性タレントとおかま②
     右下:服飾系?の仕事をしている女性とYouTuber③
     左下:DQNカップル④

    2013.08.31
    女性はそのまま。男性が入れ替わる。
     右上:④の子供を妊娠。へたれる。
     左上:①は自分に仕事が来ないことを逆恨み。
     右下:②は何でも話せる友達でいたかったが、女性の方は男として意識。
     左下:③は束縛したがる。同窓会に行くのも渋る。

    2015.03末
     右上:エキストラなのがバレる。自分を馬鹿にしていると思い込む。
     左上:前カノと同じ
     右下:元カノからお金が振り込まれていることが発覚
     左下:子宮がんを告白。妊娠だと思っていたDQN男は安堵してしまう。

     今度もうまくいかず、一旦は男を追い出す。
     「完」 → ちょっと待って!
     自分にも至らない点はある、やり直そうと思い直す。
     時間を巻き戻して、男性陣が戻ってくる。
     TSUBAKI
  • 満足度★★★★

    醍醐味
    過去作品の上下分割や左右分割をベースにした4分割の舞台美術に、時間入れ替えなどの演出手法を確り取り込んだ上で、ラストの「超越」が効いていた。フレームをブチ壊す爽快感と相まった通常の流れでは表現できない終盤の盛り上がりが、劇場に素晴らしい一体感を生んだ。自然発生で客席から沸き起こった拍手の高揚感は、舞台芸術でしか味わえない醍醐味。

  • 満足度★★★★

    根本さんの持ち味がすべて出た、総花的な公演だったと思います。/約90分
    幸せを描くとか言ってたけど、その描き方にひと捻り、ふた捻り…いや、三捻りくらいあって、さすがやっぱり根本宗子っ!!と嬉しくなりました(笑)。

    ネタバレBOX

    劇の仕掛けがとても面白かった。
    「時間差スワッピング演劇」と名付けたい(爆)。

    いや、もちろん、裸もカラミもありませんが。。。
  • 満足度★★★★

    結構好き
    ま、ラストはともかくとして(笑)

    わたおんより好きだったかな?

  • 満足度★★★

    超越した所とは?
    ネタバレに感想を書きます。

    ネタバレBOX

    見方が甘いのもありますが、
    ここまでの絶賛について
    正直私はあまり理解できませんでした。

    私が男であるが故に、
    男が批判されるのは駄目とかではなく、
    例えばそこに共感へ喚起させたり、
    または共感をも「超越」した何かがあれば、
    めったくそに男をぶっ叩いてくれて構わないし、
    楽しくなったんだろうなと。
    そこが見落としてしまったところだったのでしょうか。

    笑えるポイントは色々あったけれど、
    あそこまでの客席の高揚に繋がっていくほど面白いのかな、
    と思ってしまいました。

    逆にあそこまで屑なダメンズ達すら見限らないところが
    「超越」していたところだったのでしょうか。

    風俗嬢を演じた梨木さんが素敵でした。
    台詞がない場面でもあれだけ楽しくさせてくれると
    つい目がいってしまいます。

    小沢さんはあの爽やかなイメージを損なわずに
    ゲイのオカマを演じられるのはさすがだなと。
  • 満足度★★★

    根本満載だけど
    たしかにお芝居としてレベルは高いのは事実だけど 
    一部の方も書かれてるよう みなさんの評価がここまで高いことに ちょっと違和感を感じるかな。

    ネタバレBOX

    まず 四つの部屋が現れ 同時に四人の女性が別々の部屋で生活しているという。 
    台詞が無い状態が五分くらい?続くのですが そこのシーンが長くて飽きちゃったこと。


    他の方も書かれてた気がしますが 
    まちこ(根本宗子)の部屋に初めて行った レイト(土屋シオン)が くつろいでベットにすぐ上がっちゃうのは不自然。
    レイトは セカイノオワリのフカセ君を思わせるという。
    あと レイトはファンに向けて ツイキャスをすぐのですが 
    ファンに向けて恋人の自慢ともとれる話をするのは ちょっと現実的でないのでは?


    ダメっぷりと、喧嘩のシーンが長くて ラストの見せ場にたどり着くまで ちょっとシンドカッタです。。


    全体的に感じた事は ダメな男って確かにいるし それを上手く描いてはいるけれど。
    ダメは実際 全体の2・3割だと思ってます。
    つまりほとんどはダメじゃないと感じるのです。
    ということは この作品って男性に対する偏った見方、とも見れるわけで 
    ダメんずさんとは 本来少数派であるはずのダメな人を わざわざ選んでるだけの話で。
    (もちろん 本人が幸せなら それは尊重しますけど)。
    何が言いたいかって この作品については どこか嫌な感じにも見えてしまうのですよね~。


    それは ラストの彼女たちの選択にも表れているように見えて。
    「それって幸せな選択じゃないじゃん」って感じてしまう。
    もちろん ダメな男を選ぶ人生もあるし 何も悪いことではないのだけれど、
    お芝居にすると・・・です。


    男女の関係性に『爽やかさ』とか『かわいらしさ』が感じられず
    ダメ男四人に 作り手の愛情をほとんど感じないのが 私は一番引っかかった。


    時間を戻して?4人のダメ男が戻ってくるシーン 良かったし。
    赤いドレスのラストも あれは圧巻 ☆☆
    あと 初めから終わりまで 笑いを外さないのが さすがだと思いました。 
    出てる役者さん みんな良かったけれど なかでも風俗嬢の役の方好きです。
    いっぱい良いところはありました。根本満載だった。


    岩井俊二って人の作品は 私は一度も見たことないけれど(あるかもしれないけど、どれがそうだったかわからない) 
    クドカンと根本作品は なかなか好きです。
  • 満足度★★★

    敢えて〝批評″
    ✳︎美術 ★5
    ✳︎物語 ★3

    上下四分割された舞台。
    それぞれ部屋になってて、そこに住む4組の男女の話し。

    まず、他人の部屋を覗き見してる様な造り込んだ舞台美術に感動!
    舞台にシンクまであるのですっ!
    「夢も、希望もなく。』の時もシンクに感動!
    今回は、エアコンもある⁉︎
    それも、2台も…ww
    舞台美術で節約しようとする公演が多い中、ちゃんと造り込んでる舞台って「覚悟」が伝わって来るようでワクワクする!
    もう、この舞台美術だけで星5つですよ。
    物語が気に入らなくても、舞台美術を観に行ったと思えば元が取れるというか…
    演劇というものをしっかり理解している稀有な例ですね。

    ネタバレBOX


    ダメンズに振り回され、救い用のない状態まで堕とされた女が、ダメンズという「障害」をどう乗り越えてゆくのか…

    これは、ネモシュウの作品の共通点なのでしょう。
    今回も、最終的にダメンズに女がキレて「出てって!」ってなる。
    男女の喧嘩はリアルで堂に入ったものだが、それを4組分も見せられるのにウンザリ…。
    「いつまで喧嘩すんだよ〜」「もう勘弁してよ〜」と気持ち悪くなっちゃった。

    んで、けっきょく彼女たちが選択したのは、ダメンズでもいないよりはいた方がマシっていう「妥協」でしょ。
    これじゃあ、観客としてはスッキリしないよ!

    これがさ、悪い男でも金だけは稼いで来るとか、器はちっちゃいけど売れてる俳優とか…女のために何か一つくらいできる事のある男なら、彼女たちの「妥協」も理解できる。
    そうすれば、男より一枚も二枚も女の方が上わ手だねって方向に持って行けたし、そっちの方が観やすかったと思う。

    でも、これに出てきた男たちは、逆さにしても、裸にしても、何も出てこないサイテー男どもなワケ。
    そんな男どもと撚りを戻したって、苦労するの目に見えてるし。
    スモーク焚いて時間を戻しても、資生堂〝TSUBAKI″真似ても、ダメンズはダメンズ…。
    誤魔化せないよ!
    これじゃあ、彼女たちの「妥協」という選択をまったく肯定できないでしょ!腑に落ちないよ!

    ま、クズ男どもを棄てずに受け入れるという「悟り」にも似た広い心を彼女たちは手に入れたと考えれば、『もっと超越した所へ。』いうタイトル通りなんでしょうけどね…。
    でも、アタシは妥協だと思うし、彼女らの負けだと思った…。

    役者については、男優陣のテンションが最初から最後まで全部同じなのが残念。

    右下のセリカ棒男子。
    初めて訪問した女の部屋で、フツーにベッドに座るか?
    添い寝後の暗転あけから、ベッドに座るなら解る。

    あと、せっかく「覗き見」舞台なのに、ウケ狙いという程ではないが客席意識の台詞や演技は必要だったのか?
    4部屋の物語が淡々と進む。
    だけど、上下でシンクロしちゃってるよwみたいなんが良い感じがした。

    他劇団の公演と比べれば「別格」も過言でない出来。
    だが、この公演単体では、それほどでもない印象。

    絶賛の中、こんなこと書いてすんません…。
  • みてきた
    面白かったですね。飛び道具使った感が私にはありますけど。(文字訂正しました。)

    イケテツさんもみるといいと思います。

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