眠る羊 公演情報 眠る羊」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-20件 / 28件中
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    アトリエ公演でした。目の前で行われる展開にぐっと引き込まれ、あっという間の時間でした。役者陣はもちろん、脚本・演出も素晴らしかったです。
    政界の話だったので難しい言葉が多かったのですが、内容が深くなる前にわかりやすく解説してくれるシーンをうまく挟み込んでいただいていた点が観客への親切心を感じました。会話のテンポが早く、言葉一つを考える時間が少なかったので、それがなければついていけなかったかもしれないです、本当に感謝です・・・
    また丁度良い頃合い笑いも挟みつつ思わずプッと笑ってしまうシーンがあるかと思いきや、シリアスなシーンで緊張感を感じたり、本当に素敵な時間でした!!

  • 満足度★★★★★

    濃厚濃密
    初めて行くスペースでしかもあの広くはない空間に見事に出演者さん達がマッチしててとても濃厚で素敵な時間でした。観劇前は小難しいかと感じてましたがそんなこともなくあっという間の80分でした。

  • 満足度★★★★★

    この臨場感が楽しい。
    ☆4.5
    狭小スペースでの緊密なやりとりがとても贅沢な味わい。リピート観劇したいくらいだが、とりあえず家族や友人に勧めます。

  • 満足度★★★★★

    2度目
     2度目を拝見。シナリオの質が非常に高いだけに、役者相互の役作りで、もっとがちのぶつかり合いを練習で積んで、そのあと、滲み出るようなものが、出せるようになると、もう、これは、鬼に金棒、鉄壁だろう。非常に大変な作業になるが、今後とも目の離せない劇団である。

  • 満足度★★★★★

    必見!
     必見の舞台である。初日に拝見し、このあとが長いので、あらすじなどは書かないが、相変わらず、見事なダイアローグで成立した舞台である。(追記2014.2.20)

    ネタバレBOX

     演劇のシナリオなのに、小劇場で書いている劇作家の作品には、ダイアローグが、キチンと成立している作品が少ない。余りにメンタリティーに拘っていたり、情に流されることが、美学だとでも思っているかのようなのだ。
     だが、十七戦地の柳井 祥緒君の書く物には、ダイアローグの典型的作品の流れがある。今迄の所、自分の拝見した作品には、大きな流れとしては二通りあるように思うが、その一つが、論理の応酬が中心になるタイプの劇で、今作と、自分が拝見している作品では、もう一作「艶やかな骨」がこの系譜だ。設定が見事である。今作でも、物語の中核部分は、スキャンダルを起こした国防族一家の、国会での証人喚問を模した、擬似証人喚問が中核を為す。内容が国防に絡み、憲法や表現(者)の位置、人間関係や利害、生き様やプライド、善悪の判断やその根拠、誰の為の、どのような施策なのか、という根本的な問題にも、また、政治的立場の有利・不利、今後、のパースペクティブ等々、多岐にわたり内容的にもジャーナリストが見て唸るであろう、高度なものでありながら、極めて適確で誰にでもわかるような仕掛けが設けられていて、それが、極めて自然で理にかなったものなので、違和感が一切なく、観客は、本当に、自分がその状況に関係者として参加しているような錯覚に浸りながら観ることができる。最高度の演劇体験の一つを味わうことができる。これも、柳井君の作品の特徴の一つである、古層を重層低音のように、作品に取り込んで行く独自なシナリオ作法の表れだ。今回、この古層には、平家物語が使われているが、どの部分が、平家物語を現代風にアレンジしているかを見極める楽しみも出てこよう。
     優れた芸術作品は、時に時代の本質を映しだすものであるが、今作は、その典型でもあろう。当にどんぴしゃり! この国の為政者の閨閥による民衆支配の構図や責任転嫁の方法、嘘と真・建前と本音の使い分けによるダブルスタンダード、密室性等々、政治を注意深く観ている人なら気付いている事実を、役者達の身体を用いて現前化させることで、見事に、そのメンタリティーを腑に落ちるものにして見せると同時に、批判に値する対象として現存させている。脚本の素晴らしさのみならず、演出の良さ、役者陣のキャスティングの良さや優れた役作りと共に、会場の選び方の的確さもあって迫真の舞台を愉しむことができる。
  • 満足度★★★★★

    嘘か真か
    面の皮の厚い面々でした。

    ネタバレBOX

    防衛族である比良坂家の三人の息子に降り掛かったスキャンダルの真偽と真相が、想定問答集を使った証人喚問の練習を通じて明らかになる話。

    ラストで、全ては息子を切り捨ててでも自分の意志を喧伝したいとする今は亡き父親が仕掛けた罠だったというどんでん返しはありましたが、スキャンダルは嘘か真かの話が大半で、新たな真実が明らかになるなどの驚きは無く、面の皮の厚さの問題に終始しました。

    面白さでは、検証していく中で真相が二転三転していく『獣のための倫理学』の方が上でした。

    オペラ好きの長男は軽薄で隙だらけで確かに政治家向きではありませんでした。次男は、「従う」や「謝罪」などの言葉や実践が大嫌いな傲慢な性格で面倒くさがり屋の男でした。ただ、彼らの性格付けはちょっとスパイスを効かせ過ぎのようにも感じました。

    父親の後継者として政治家となった次男は、父親も死ぬ間際は憲法九条維持に転向したとして、九条維持と武器輸出三原則の緩和を主張していましたが、資金管理団体の責任者である妻(次男の母)も含めて息子たちを失脚させてまで、父親は九条の改正を訴え続けたかったことが明らかになりました。ただし、世間に伝わるかどうかは父親の元秘書次第ですが。
  • 満足度★★★★★

    家より国家!
    リアルな会話、息も吐かせぬ緊張感、すべては脚本のもつ絶対的なメッセージの強さに感心させられた。期待通り素晴らしい!

    ネタバレBOX

    頭を下げられない跡継ぎの智志の無能さを読んでいた亡き父清志郎の用意周到さは凄い!
    やはり大物は先を読む力がある。しかも国家への思いは家をも凌ぐ強さを感じた。
    それにしても、智志の咳払い多すぎない((笑)!
  • 満足度★★★★★

    ワンシーンの80分間だけど大満足
    ワンシーンだけの80分間でしたが、緊迫したシチュエーションの中でいろんなことがどんどん明らかになり、登場人物が次第に追い込まれていく。そして最後には仕組まれた意外な筋書きが明らかに・・・。しかしところどころに笑いも散りばめられ、とても盛りだくさんで観応え十分でした。大満足です。

  • 満足度★★★★★

    奢る平家
    「国民の理解を得て比良坂家を守るため」平易な言葉を使って
    証人喚問のリハーサルをするものだから、政治の話が大変解り易くなった。
    国を守ると言いながら、守りたいのは一族とその立場、プライド、既得権。
    過去作品のようなダイナミックな展開や大胆なファンタジー要素は薄れたが
    その分現実とリンクして“多分絶対あるある”的なリアリティが色濃く漂う。
    キャラの立った一族に加えて有能な秘書達が事態を引っ張るのが面白く
    過去の経緯はともかくラスト次男の選択は、潔くて清々しい。
    このラストは作者の理想・ファンタジーか、国の行方を託すひとすじの光か。
    それにしてもスペース、テーマ、人数など、敢えて難しい制限をかけた中での
    この設定と会話の緊張感は素晴らしい。
    また意外なキャスティングで役者の新たな面を見事に引き出している。

    ネタバレBOX

    証人喚問を控えた与党国防部会の衆議院議員が、想定問答集を元にリハーサルを行う。
    亡き父の後を継いで国防一族である3人の息子たちはそれぞれ要職についているが
    今や3人とも不正疑惑の渦中にあり、次男である議員はその釈明を求められている。
    リハーサルには3人のほか、母親、議員の妻、秘書3人、左翼系の妹、
    そして彼らが身を寄せているこのギャラリーのオーナーで亡き父の秘書兼愛人の女性。
    リハーサルが進む中新事実が次々と発覚し、事態は予想しなかった方向へと動き出す。
    次男は、最終決断を迫られる。
    「調査中」と逃げるか、認めて謝罪するか…。

    まずこの証人喚問をエンタメ化するという設定が素晴らしい。
    そもそも一般人とかけ離れたモラルや金銭感覚で動く政治家や官僚という存在に
    滑稽さを見いだすところがユニークかつ鋭い。
    証人喚問というショーの演出を練る舞台裏を暴く面白さが秀逸。

    柳井作品には珍しく笑いをもたらしているのも、この“存在の滑稽さ”だ。
    へそでも見なくちゃ頭を下げることができない、ボクが国を守り動かすと決心している、
    親切な人からすぐ金を借りる、自分が正しいとマジで信じている、人の話を聞かない、
    最後はやっぱり金がモノを言う、バレなければ大抵のことは大丈夫…etc.
    といった生態が現実とリンクし、その既視感が可笑しい。

    キャラの設定にメリハリがあるのも魅力的。
    いつも沈着冷静でクールな役が多かった北川さんが
    傲慢で横柄で「殺してやる!」とか言う次男の与党議員を演じるのが大変楽しい。
    意外に凶暴な役とか似合いそう。
    防衛省装備施設本部調達課にいながら軍需商社から平気で金を借りる
    オペラ狂いの長男を演じた澤口渉さん、
    “小役人のぼんくら”と言われる屈折を
    軽いノリでやり過ごそうとあがく様が情けなさ全開で印象的。

    困った3兄弟とは対照的に彼らを支える秘書たちは非常に優秀で、そこもまたリアルだ。
    “素朴な人”でなく立板に水みたいな秘書を演じた真田雅隆さん、
    都会的なキレの良い台詞がリハーサルを牽引して魅力的だった。
    結果的にリハーサルをリードした、亡き父の秘書兼愛人美咲を演じた植木希実子さん、
    冷静に状況判断をしながら重大な決断をさせる、理知的なキャラがぴたりとはまる。

    ダメダメ一族を描きながら、作者はどこか一縷の望みを託しているように見える。
    左翼寄りの妹礼子が、最後レコーダーを受け取らず美咲に委ねるところ、
    一族の失脚を前にどこか明るい兄弟たち、
    潔くバッジを外す決断をした次男も、最後は屈託のある美咲に対して本音で向き合う。
    柳井氏の“絶望しないために必要なファンタジー”を感じた。

    柳井氏のtwitterを見るといつも、リラックスした自虐ネタに笑いつつも
    「制限の中で印象的なメッセージを効果的に発信する」という作家としての言葉を感じる。
    それは単なるつぶやきというレベルを超えていて
    この瞬発力とクオリティが戯曲の核になっているような気がする。



  • 満足度★★★★★

    守るべきもの
    憲法改正を巡る小難しい話かと思いきや二世議員とその一族の「守るべきもの」を問う、息もつかせぬ論争劇。合間合間にずっこけたシーンもあり、とても観やすかったです。十七戦地さんは「土台が腐ってる」集団なり組織なりの話が上手ですね。

  • 満足度★★★★★

    無題1006(14-045)
    19:30の回(晴)。ドアのガラスに「受付開始、開場までもう少しお待ちください」、ポストイット。19:00受付、会場は地階。「花と魚(2011/7@バビロン」からで5回目になります。此処は3回目(「獣のための倫理学:2013/2」、「AFTER shock:2013/12」)。

    客席は入口側、奥(前列は椅子、後列は木製ベンチ)の対面式、奥側にはエアコンがあるので奥へ、入口側は上演中の出入りあり。左右の壁沿いにテーブル、椅子、錆びた鳥かご…調度品、みな茶系統で此処の備品なのでしょうか、座席後方にも。

    19:26前説(柳井さん)、19:32開演〜ひとり入ってくる〜20:52終演。

    決して広くはない空間に濃密な空気が満ちてくるようでした。

    ネタバレBOX

    お話は「説明」にあるとおり。但し、チラシにあるような「いかにも」な世界などどこにもなく、あるのは腐臭を放つ底なし沼。少しずつ剥げ落ちてゆく面の皮、家/一族、政治家としての矜持、裏の裏、表と思っていたその先にあったもの、役者さん10名、それを観客が挟み込む配置、いつの間にか自分も「そこ」にいるように感じていました。これは「獣」の時にも感じました。

    もしかして、今回、台本あったのでしょうか…すぐ出てきたので未確認。
  • 満足度★★★★★

    凡庸な悪
    政治家(特に二世議員)や官僚の中にある「凡庸な悪」を描いた作品だと思った。
    おそらくこの芝居で描かれているような構造で、為政者は国を動かしているのだろう。とてもリアルに感じた。
    硬いテーマだが、随所にユーモアがあるのもよい。
    風刺的でありながらも、一つの立場から主義主張を提示している作品ではないので、その感覚もとてもよかった。

    ネタバレBOX

    ハンナ・アーレントは、ナチスが行ったホロコーストの実行責任者アドルフ・アイヒマンを、命令に従っただけで何処にでもいる普通の役人でしかないとし、その本質を「凡庸な悪」とした。

    私が『眠る羊』を観て思ったのはこのことだった。
    二世議員で衆議院議員の次男:智志は、周りの人間が動いてくれることの上に胡坐をかき、自分の主張を述べているだけで、全く悪意はない。だが、母は彼を担ぎ上げるために多額の金を使っていた。その資金のために、企業から献金を受けていた。

    防衛省装備施設本部の長男:宗介:は、自分の行為に無自覚で、自分の好きなオペラへの寄付金捻出のため、友人である軍需産業企業の社長から寄付を受けていた。その社長の助言を受け、自衛隊が購入する装備品(軍用艦のエンジンだったかな?)の発注をドイツの会社からアメリカの会社に変えさせた。実はそのアメリカの会社は、友人の社長の企業と提携しているところだった。

    防衛省海上幕僚監部広報室の三男:衝太は、「匿名兵士の黙示録」というブログで、身元を隠しながらも政府見解と異なる(次男の考えとも異なる)憲法9条の改正や国防軍保持、徴兵制導入などの主張を声高に訴えていた。

    これらはすべて、大きな悪意があって行われていることではない。自分の知らぬところで行われていたこと。なんとなく無自覚的にやっていたことなどである。それが大きな構造の中では、法律違反であり、倫理的にも悪となったと言えよう。

    おそらく、この国で動いている力学の中心はこのようなものなのではないか。明確な悪意に基づいて行動している人もいるだろうが、それを構造的に支えているのはこのようなものなのではないか。
    よく政治家や官僚への批判を耳にする。実際、本当に悪意を持った人間もいるだろが、その多くは、たいした悪意もなく、自分の信念を心から正義だと思い込んでいたり、既に以前からある権益をそのまま享受しているだけだったりするのではないか。

    また、主人公が与党の衆議院議員であり、護憲の立場でありながら、武器輸出三原則を改訂しようとしていたり、同じく政治家であった彼の父が死ぬ前には憲法改正の立場に変わっていたなど、単純な権力批判をしている物語でもなく、多様な解釈ができるところもよかった。

    ラストシーンで、清志郎(主人公の父)の秘書であり愛人であった常盤美咲は、国民を羊に例え、憲法改正に意見を変えた清志郎の意識こそ、自分が羊の群の一匹であるということを自覚していたということであり、次男智志(主人公)は国民に九条という柵を作ることで統率しようとしていると言う。つまり、次男智志は上から目線だと言っているのだ。
    このラストシーンの面白さは、様々な形で、正義が引き裂かれているところにある。作者の主張が透けて見えるようなツマラナイ話にはなっていない。癒着には関わっていなかった主人公は、彼の信念に関してはとても清廉潔白であるかのように見える。だが、その正義を秘書がひっくり返す。それに、そもそも、主人公は武器輸出三原則を改訂しようとしている立場であり、完全な理想主義者でもない。「平和を実行する市民の会」というNGOに参加している一番下の妹の存在が彼の理想主義をも相対化している。では、秘書並びに、父の主張が正義なのかというと、そんなことはない。現実的にそれが正義だと父が主張していたに過ぎない。
    観客は、では何が正義なのか、逡巡することになる。このバランスが素晴らしい。特に、末の妹を物語の中心に介入させなかったことで、このバランスが成り立っていると言える。

    主人公を演じた北川義彦さんは、私が観た他の芝居では、線が細く繊細な役者さんという印象だったが(←そういうものとして素晴らしかった)、今作では政治家の図太い貫録を演じられていたと思う。素晴らしかった。

    また、主人公の次男が辞職を覚悟し、議員バッチを置く場面での、公設第一秘書役真田雅隆さんの演技がとても良かった。自分が育ててきたお坊ちゃんの無念を我がこととして思っているというのがとてもよく伝わってきた。

    総じて、とても面白く拝見したが、厳しく言えば、物語内で語られる人物は、ひねってあるとはいえ、想定できる政治家像、官僚像であって、驚きには欠けた部分がある。
    また、政治的なテーマのため仕方がない部分もあるが、割と知的(観念的)な面白さが先行していて、演劇としてのダイナミズムは少なかったように思う。ただ、これは、以前観た十七戦地の芝居と比べてという意味なので、これが初見の劇団だったら、演劇としてのダイナミズムもあると感じただろう。

    厳しいことも書いたが、とても面白かった。
  • 満足度★★★★★

    まるで
    小さな部屋の両端に客が座り
    中央で繰り広げられるドラマ

    こういう形式は初めてで、ドラマの中の一人になったような感覚

    音も照明も普通の劇場とは違うのに
    違和感なく話に入り込めるのは
    脚本と演出とキャストの良さだろう

    スピンオフのリーディング目当てで行って
    劇団のFANになって帰ってきた。


    これはお薦め!

  • 満足度★★★★★

    結局
    3代に渡って政界の家系で それぞれが要所についていても
    やっぱり 人間なんだなと
    それぞれが家名に誇りを持って 自分に正直に生きて
    外から見れば悪いコトでも 当人には一生懸命で
    コミカルでもあり シリアスでもあり
    それでいて考えさせられる

    とにかく とても80分とは思えない緊張感

    こんな創りをする劇団は初めて!
    キャストさんも魅力的!

    次回公演も期待出来る

  • 満足度★★★★★

    見応えあり
    脚本・演出は素晴らしく、実にリアルな社会派作品だ。演技は狭い空間で濃密に繰り広げられ、一瞬たりとも目が離せない。心地よい緊迫感があり、見応えがある。重要なテーマを扱いながらもストーリーは極めて坦々と進む。多少、演出・演技で誇張した場面はあったが、ひとつの山場と捉え楽しませてもらった。この作品、観るなら「今でしょ!」、見応え十分あり。

  • 満足度★★★★★

    凄い
    緊張感の中におりまざる笑いが絶妙であのギャラリーで上演する意義が凄くわかる。骨太の脚本が秀逸。これは凄い!

  • 満足度★★★★

    僕みたいなバカでも
    わかりやすく噛み砕いた説明もありとてもわかりやすかったです。

    ネタバレBOX

    とても不利な状況からどんなロジックでどう証人喚問をやり抜けるかという話かと思ってたので容疑を認め会見に向かうというのは若干の肩透かし感はありましたがそこに至るまでの親、兄弟の思想や理想のバックボーンがあったのでそれはそれで納得できる解決でした。獣の中の倫理学もそうですがタイトルのセンスが素晴らしい。
  • 満足度★★★★

    緊張と緩和
    物語の内容がここまで思想がかかわるのをはじめてみたのでそれも新鮮でした。
    自分の今の暮らしが金銭的に豊かになることだけ目先のことだけを考えるのと、この国の行く末を考えることと…。もう一回見たかったです。
    主人公の嫁がほんわりしたしゃべりなのに、きっとこいつはぶれないんだ芯が強いんだって思わせる演技好きです。
    息の抜ける笑のシーンはしっかり笑えて、あの狭い中で人が程よく立ち位置を変えていくのも、当日券で見切れ席でしたがとても楽しめました。

  • 満足度★★★★

    始まりは突然…
    劇場に着くまでに迷ってしまった。
    地下室の小さな劇場で、左右から真ん中で行われる劇を観る。
    大道具、小道具がすごい凝っていて雰囲気が出てる。
    場面展開はほぼ無く、全て一つの部屋で完結する会話劇。
    斬新でシリアスで面白かった。

  • 満足度★★★★

    緊迫した会話劇
    濃密なワンシチュエーションの会話劇で、ぐいぐい引き込まれて観劇しました。
    クライマックスの緊迫感、空気の流れが止まるような感覚を肌で感じられる、そんな演劇の醍醐味を存分に味わえました。
    面白かったです。

    ネタバレBOX

    始まり方と終え方がすっとしてていいですね。
    照明もなく、また作り込んだようなセットもなく、その場所自体をそのまま舞台装置として用いているのでリアリティが増しました。

    証人喚問のリハーサルがストーリーの柱なのですが、導入から中盤までは説明の多さと単純な進行にややだれました。
    そこをなんとか補ってくれたのが、一つめが笑いで、個人的にはもっと前半のコメディ要素が強くてもいいと思いました。
    その分後半のシリアスさが際立つと思うのですが。
    (12人の優しい日本人のような感じを想像)
    今回は笑わせたいのかそうでないのかが曖昧だったなと感じます。
    二つめが、智士と父の愛人とのやりとりで一番最初に引っかかりを作って後への興味を引いてくれたこと。
    まだ何かあるな、と思わせるところで後半の展開を期待させてくれました。
    真相が明らかになる流れ、さらに隠されていた謎、で、どんでん返し。
    最後まで観終えて、巧みな脚本を脚本書かれる方だなぁと敬服しました。


    初めて行った劇場でしたが、白い空間にやや古めかしい置き道具が芝居にマッチしていたと思います。
    惜しむらくは少し狭すぎるかと…。
    観客席の狭さもあるのですが空間全体がとにかく狭いので、役者に近すぎて逆に見づらい部分が多かったです。

このページのQRコードです。

拡大