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われわれなりのロマンティック

われわれなりのロマンティック

いいへんじ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2025/08/29 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/09/07 (日) 14:00

期待の劇団の群像劇。いい作品だが、ちょっと違う、感が惜しい。(6分押し)120分。
 大学に入ってフェミニズム研究会で知り合った茉莉(まつり・小澤南穂子)と蒼(あおい・小見明生)は友人とも恋人とも言えない/言わない親密な関係を続けているが、卒業して様々な人々と出会い…、の物語。以前なら「男女の間に友情は成立するか」みたいな問いになることが多かった状況を、現在のさまざまな志向を背景に、丁寧に描いてはいる。そこの丁寧さが本劇団が気になる理由なんだけど、逆に、ちょっと違う、と思ってしまう理由でもあるな、と改めて思った。役者陣も丁寧に演じ、演出も丁寧。舞台美術も照明も細かい配慮で作られているのは確か。

わたしのこえがきこえますか

わたしのこえがきこえますか

チーム・クレセント

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/04 (木) ~ 2025/09/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

〈Bチーム〉

大林宣彦の『風の歌が聴きたい』、古くは松山善三の『名もなく貧しく美しく』とこの題材には傑作が多い。武田鉄矢の『刑事物語』も聾唖のトルコ嬢を保護して一緒に暮らす話だった。山本おさむの漫画、『遥かなる甲子園』にも脳裏に刻まれたシーンがある。最近ではあやめ十八番、『六英花 朽葉』の中野亜美さんも。

2020年3月、コロナ禍真っ最中の90代老夫婦の家。耳が遠い宮川知久氏と片山美穂さん。亡くなった娘、和美の13回忌が今年行われる。片山美穂さんがふと思い出したのは1966年のあの日のこと。あの一日でどれだけ家族の絆が深まったことか。

役者のレヴェルが高い。誰もが甲乙つけ難い好演。宮川知久氏の心情がキーか。和美の兄、副島風(そえじまふう)氏も泣かせる。和美を客席側にいるテイにして登場させず、両親と手話通訳の清原(新里乃愛さん)は客席に向かって話をしていくアイディア。
壁が薄い為、騒音の苦情を度々ぶつけに来る隣家の春田ゆりさん。
舞台手話通訳は荻谷恵さん。聴覚障碍者の方にどう伝わっているのか非常に気になる。

OMS戯曲賞大賞作品なだけはある。今後ずっと上演され続けるであろう傑作。凄い脚本だ。初の上演、誰もが啜り泣いていた。
必ず観る機会は訪れるであろう作品、必見。

ネタバレBOX

シャワーを浴びに上手に捌けた宮川知久氏、聴こえてくるのはギッタンバッタン機織の音。そこから時間が1966年に飛んでいることを観客に巧く伝える。

新里乃愛(しんざとのあ)さんは22歳。今舞台の為5ヶ月間、手話を学んだそうだ。
片山美穂さんの右目だけ酷く充血していて心配になった。素晴らしい存在感。
Aチームで清原役を演った小野瑞季さんがワン・シーンだけ和美として登場する。AチームVersionも観たかった。

作家は『刑事物語』のファンじゃないだろうか?『刑事物語5 やまびこの詩』のラスト・シーン、転勤で独り寂しく夜行列車に揺られる武田鉄矢。夜になりふと気付くと車内の窓の結露に指で書かれた「ありがとう」の文字が浮かび上がる。命懸けで助けた女性からの感謝の気持ち。列車中の窓に書かれていた。

今作の脚本の素晴らしさは次々に情景が浮かぶことである。飛騨への初めての一人旅、温泉へと鉄道に揺られる和美。飛騨高山の伝統のぬいぐるみ、さるぼぼ(猿の赤ちゃん)を納品しに行くお婆さんに話し掛けられる。「私、耳が聴こえません」と身振りで示す和美。するとお婆さんは列車の結露した窓ガラスに指で文字を書く。窓ガラスを使っての筆談で二人はずっと話し続ける。創意工夫すれば幾らでも意思の疎通は可能だ。いろんな手段がある。他人の心と触れ合えるのはとても楽しい。

父親の心を動かしたのは和美が「お父さんが笑わなくなったのは私のせいだ。私がお父さんに笑いかけなくなったからだ」と告解。その複雑な心情を手話によって伝えられ、それが自分にはっきりと伝わっていることに衝撃を覚える。
片山美穂さんの娘を守る泣きながらの口添えと劇的なる宮川知久氏の「パウロの回心」。人の心がはっきりと伝わること、雷に打たれたような天啓。

日本のろう教育は長年、口話法(読唇と発話)が強制されてきた。手話は手真似と侮蔑されて禁止。その理由は健常者の生活に障碍者の方が合わせなくてはならないとされた為。1963年、日本初の手話サークル、京都市手話学習会「みみずく」が誕生。看護婦で夜学生だった女性が聴覚障害の患者との更なる意思の疎通を求めて学習会を発足。
1960年、言語学者ウィリアム・ストーキーが「手話は自然言語である」ことを発見、証明。これによって手話の復権がなされ、徐々に普及されていくことに。
1970年、手話奉仕員養成事業が始まり、国が正式に認めることに。

『私の声が聞こえますか』は中島みゆきのデビュー・アルバム。
勇者よ、情けなく

勇者よ、情けなく

中央大学第二演劇研究会

studio ZAP!(東京都)

2025/09/04 (木) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

9/5の公演が台風で中止になってしまい、今回は見送るつもりだったが、やはり気になって9/7に振り替え鑑賞。結果、観に行って良かったです。
学生演劇としては、魔王と戦う勇者をあえて普通の人間として、演題の「情けなく」描いたのには意外だった。現代に飛ばされた勇者やその強き従者たち。彼らは、現代では何もかもうまくいかず、日々葛藤の中で生きることになったが、その愚かしくも切ない人間的な姿を浮き彫りにすることで観ている人の心を揺さぶりました。そして、紆余曲折を経て、最後のシーンで3人がロールプレイングゲームをする姿は、前向き感が出てほっこりしました。普通に生きる道こそ、現代の勇者の道であると示唆されたような気がしました。
少々残念だったのは、いろんな登場人物が出てきたものの、勇者との関係性が薄く、盛りすぎてしまったため、かえって勇者が目立たなくなり、引き立てるにはいたらなかったこと。また、勇者の最大の見せ場が単にルリに関する倉庫長との女性トラブルに見えてしまい、勇者もはっきりしない対応でなんとなく下卑になってしまったように思えました。情けなくも、もう少し主体的に行動して欲しかったです。あのシーンが見せ場だったのに演出が勿体なかったです。はなこや佐々木の方が勇者でした。
少々物足りなさもありましたが、学生さんたちに笑顔で見送ってもらえるとまた次も来たくなりますね。外で道案内いただいた方も大変親切でした。これからも応援しています。

Voice Training 2025

Voice Training 2025

虚空旅団

北池袋 新生館シアター(東京都)

2025/09/05 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

生徒の一人になったつもりで聞き入ってしまいました。説得力のある劇でした。

今日は、これくらい

今日は、これくらい

サンハロンシアター

OFF OFFシアター(東京都)

2025/09/04 (木) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鶫野FCの試合に、5000人の集客を目指すストーリーで、肩肘張らず楽しめる内容でした。
楽しい雰囲気の中に、頑張っても思い通りにいかない哀愁やもどかしさを感じ、リアル感がありました。
落ち着いた年齢層の大人の舞台、面白かったです。


まどにふね、なみにはな。

まどにふね、なみにはな。

どんぐり企画

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2025/09/06 (土) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

地方が抱えるリアル問題作品
人口減 地方に若者が定着しないそしてダイバーシティ
実に上手く表現出来ていたと思います
次回も楽しみです

ボーダー・ライン

ボーダー・ライン

劇団在りが欲し

21世紀懐徳堂スタジオ(大阪府)

2025/09/06 (土) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

良く有る話
鈍感な先輩、先輩を好きな後輩そしてその後輩が好きな幼馴染が繰り広げるラブスト
新鮮味には欠けるが、楽しめました

鳥の鳴かない星

鳥の鳴かない星

ココロバノフネ

新宿眼科画廊(東京都)

2025/09/04 (木) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

二人の人間は舞台の隅々を動き回るが多くを語らない。女は全く語らない。それでいて現代の人間の普遍的な苦悩を不条理劇として描いている。これに見る人の視点で言葉を添えれば、如何様にも共感できるものとなる。男たちの声が耳につき女の仕草が残像となり訴え続ける問題作!この劇団の次作も期待!

Voice Training 2025

Voice Training 2025

虚空旅団

北池袋 新生館シアター(東京都)

2025/09/05 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

話し方教室という日常を通して主人公達が自分でも気が付かなかった本当に伝えたい事に辿り着き、伝えるべき人に伝えられるようになる未来が視えました。役者陣の演技は練れていて最高です。また、東京に来てください。

ネタバレBOX

高橋さんと南口さんのフリートークに親しみを持ちました。
Voice Training 2025

Voice Training 2025

虚空旅団

北池袋 新生館シアター(東京都)

2025/09/05 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前から気になっていた劇団の東京初公演千穐楽。説明文にあった内容から自分が勝手に想像していた展開とは違って、こう行くのかとか、極力説明を省いたりするところも含め、面白いなあと思いながら観ていた。しかし伊丹のアイホールが閉館するとは残念。

わたしのこえがきこえますか

わたしのこえがきこえますか

チーム・クレセント

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/09/04 (木) ~ 2025/09/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/09/07 (日) 12:30

座席1階

かつて、ろう学校では手話は禁止されていた。口の形を見て相手の言葉を理解する「口話」が推奨されていて、口話習得の妨げになるとされていたからだ。それでも生徒たちの一部には、学校の外で手話を習得しようと努力した。今年6月に手話施策推進法が施行されたが、この舞台はそれから数十年前、優生思想が幅を利かせていた時代の物語だ。

人に優しい物語を紡いできたチームクレセントの自信作だと思う。主人公はろう者の娘なのだが、直接は登場しない。当時は激しい差別やいじめを避けようと、多くの家庭が障害者がいることを隠していた。この舞台でも語られるが、身内の結婚式という晴れ舞台でも「お留守番」で、家族写真に写ることもできないことがあった。この娘の父親は、ろう者同士の夫婦からはろう者が生まれて不幸が連鎖すると信じていて、娘が男性と交際したりましてや結婚など論外だと怒っている。その父親に娘が結婚を認めてもらおうと必死で訴える場面は圧巻だ。客席のあちこちからすすり泣きの声が聞こえた。

今秋にはデフリンピックもあり、聴覚障害への理解・関心が高まる中でのタイムリーな舞台だった。自分が見た日曜午後の回は舞台袖での手話通訳付きで、お客さんの中には耳の不自由な人がたくさんいた。開演前はとても静かで、手話で話す姿があちこちに。カーテンコールでの舞台への賛美も手話で伝える人がたくさんいた。こうした状況が演劇鑑賞では一般的になることを願いたい。
目や耳の不自由な人が一般の人と一緒に楽しめるバリアフリー演劇は少しずつ広まっている。舞台の袖で手話通訳をするのではなく、役者と同じように舞台に上がって行う「舞台手話通訳」もある。実は今作でもそれを期待したのだが、次回はぜひ、舞台手話通訳で見てみたい。

カサブランカ

カサブランカ

株式会社スタイルオフィス

博品館劇場(東京都)

2025/09/06 (土) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

朗読劇だが、動きのあるストレートプレイのようでもある。有名な映画「カサブランカ」を どう観(魅)せるのか興味津々だったが、実に見事な舞台化。今さら説明の必要がないクラシックの名画、それを演出…特に舞台美術と技術の効果によって80年以上前の作品が、色褪せない現代劇として甦った。

朗読劇ゆえ、台詞を明瞭に発声することはもちろん、呼吸の間によって微妙な感情を表現する。1人ひとりの演技力というか朗読力が安定しており、その(役者陣)バランスもよく舞台に集中できるところが好い。またピアノの生演奏や歌が なんとも贅沢だが、それ以上に心に残る余韻付がすばらしい。ちなみに演奏は、劇中のサム役・奥村健介さん、芝居はこの舞台が初めてらしい。歌はヒロインのイルザ役・有沙瞳さん(元宝塚歌劇団)で、その情感が観客の心を捉える。
(上演時間1時間30分 休憩なし)追記予定

Voice Training 2025

Voice Training 2025

虚空旅団

北池袋 新生館シアター(東京都)

2025/09/05 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い、お薦め。
冒頭は確かに 説明にある「話し方教室」だが、しだいに人間関係 コミュニケーションの機微を描いた市民劇へ。教室に通っている4人の受講生の性格、職業や受講するキッカケが妙。そして後任講師としてやってきた女性の背景にある問題を相照らすような展開が、それぞれの立場をこえて学んでいくようだ。

単に 話し方のテクニックという表層的なことから、話す=言葉の持つ意味や 使い方で その場の雰囲気が変わる。そこに本音と建前の使い分け、生き方のようなものが浮かび上がる。この公演、すべてを明らかにするのではなく、人物の背景等を見え隠れさせ興味を惹き、そして想像させるという巧さ。そこに演劇の余白のようなものを感じる。また演出が丁寧で、自分がその場にいるような臨場感がある。
(上演時間2時間) 追記予定

かこちゃんの後悔

かこちゃんの後悔

なかないで、毒きのこちゃん

ザ・スズナリ(東京都)

2025/09/03 (水) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/09/05 (金) 14:00

初めましての "なかないで、毒きのこちゃん"
笑いまくった。そして不覚にも、と言うのはそう言う展開は頭に無かったので、最後感動してしまった!笑 ちくしょう!なかないで、毒きのこちゃんの、作/演出の鳥皮ささみの、出演者達の、思う壺じゃないか!
これがなかないで、毒きのこちゃんなの、作風かどうかはもう一度観ないとわからないなのか!笑。
喜んでもう一度拝見して、作風を確かめたいと思う。

『Be More Chill』

『Be More Chill』

Seiren Musical Project

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2025/09/03 (水) ~ 2025/09/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

セイレンは今回初めての観劇。同日に両班とも拝見しました。
どちらの班も演技力に多少の荒削りさや初々しさは感じられるものの、それを若さゆえの熱気やパワーでカバーできていて、最後まで楽しく観劇することができました。
一人一人の歌唱力やダンスの基礎レベルが高いからか、大勢でのダンスは振りがピタッと揃っていて相応の稽古をしてきたんだなあと感心。歌も声の圧力がすごくてハーモニーも心地良いほど響いていました。

ネタバレBOX

キャストについて、どちらかといえば、UPLOAD班のメンバーの方が演目に合っているように思いました。
特にジェレミー、マイケル、ジェイク、クロエ、ブルック等の主要キャストはUPLOAD班の方がお芝居が良かったように思います。
われわれなりのロマンティック

われわれなりのロマンティック

いいへんじ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2025/08/29 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/09/04 (木) 14:00

いいへんじは、2017年8月の『パパ』から拝見している。これまでのベストになった、丁寧に作られた作品だった。

最後に題名の『われわれなりのロマンティック』が背面に浮かび上がって来た。この言葉に納得する自分が居た。あっ、ここまでの物語がこれだと納得している自分に、うんうんと頷く感覚だった。

アフタートークで石黒麻衣さんの演出、演技を肯定する発言に、主宰/作/演出の中島梓織さんが、下手袖を振返り「ほら、良いって言ってくださっている」的にそれを演者/スタッフ(なにせ隠れているので誰がおられるかは推測ですが 笑)に手を振り、語り掛けた姿に、この作品の創作過程を垣間見る様で、納得出来るシーンだった。

ロマンティックって、もう自分で持つ感情ではない、いや、もう長いことその感覚を持つことはなかったと、観る前に思っていたのだけど、拝見しながらみんなのロマンティックをびしびし受け取り、お、そうか、まだそんな感覚を共感出来るんだと思った。

古希を過ぎた爺なので、家長制度の中に生まれ、生きて来て、性差は性差そのモノの形で区別され、茨城じゃあないけど、父母の故郷は田舎で、そういう中で育って、シス ジェンダーでヘテロ セクシャル、妻が居て、子供達も居る。環境が変わって来て、知識としてジェンダーフリーについて認識を持ち、感覚、思考としてもそう在る様になって来たと自認している。

この作品を拝見しながら、それを受け入れながら拝見した。それぞれの在り方は在って、でも何かのアクションを取る時は、その時点での発露であって、それが正しいかどうかは判らない。あとから思えば間違った行為を取っていたのかも知れない。その10年間の積み重ねはそのまま舞台に在った。それには納得するしかなく、受け入れることしかできないのだから。なので、あの物語が完璧な姿なのかと言うとそうで無いところはあるだろう。区別と差別が思い浮かび、今世界で、そして日本で台頭し、日本人ファーストと言う言葉で差別する社会が透けて見えた。

演出も、それに応える、一緒に創られた俳優達も素晴らしかった。それぞれの在り方が前提で、それに基づいて展開する構成も良かった。舞台美術も、高さと奥行が使われ演出とマッチ。ソファーと、二つの出入り口、それが並ぶことでこれからのシーンが二人の隣合う部屋なのか、相対に配置すれば部室などとガイド役を担っているのも良かった。

ハムレットマシーン

ハムレットマシーン

サブテレニアン

サブテレニアン(東京都)

2025/08/29 (金) ~ 2025/08/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/08/31 (日) 15:00

サブテレニアン プロデュース『ハムレットマシーン』(原作 H ミュラー/演出 得地弘基)
ハムレットマシーンは読んだことがなく、視るのも初めて。なので戯曲や演出のことは比較の術が無い。
何度もハムレットマシーンが始まり、なので始じまってすらいないのかも知れない演劇。演じられることなく、我々は視ていないのだろうか?
姦通、媾う、穴を縫えば生まれない、などシェイクスピアを彷彿とさせる台詞に、資本主義への、ガザへの抗議としてのハイル コカコーラ/マクドナルド/ケンタッキーのシュプレヒコール。
上演され、演者達の手から離れ、観客として受け取れたところはかなり面白かった。
これまで、お布団の上演は凄く良いと受け取るか、そうではなかったか、そのいずれかなのだけど、この得地さん演出のハムレットマシーンは良かった。面白かった。

鶏の首から上

鶏の首から上

あんよはじょうず。

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2025/08/18 (月) ~ 2025/08/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/08/29 (金) 14:00

『鶏の首から上』(ひよこ組) 番外公演とのことだけど、初めてなので、どの辺りが番外なのかは判らない。
加藤睦望さん以外、柴奏花さん、丈真央さん、渡久地雅斗さんは多分初めまして、高畑亜実さんはどこがで拝見していると。
主宰の高畑亜実さんが 19歳の時、高校生に宛てて書いた処女作を改訂した上演とのこと。改訂されたとは言えベースはその時の戯曲。このベースになった作品を 19歳の時に書いた高畑亜実さん、どんな 19歳だったのだろうか!凄し!
普段と言うか、見たことのない、鶏の首を刎ね、駅舎を燃やし、無免許運転を唆す、無謀さを纏った上演。鶏の首から上、そう頸を刎ねる訳で、血塗れの、更に血塗られる衣装に肉体。鮮烈な言葉が、シャウト、あるいはそれに近い発声でぶつけられる。と言うことで、新鮮な体験だった。
左程静かではない会話劇、自分的には不思議と面白かった。

Many Classic Moments

Many Classic Moments

稲葉組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/08/14 (木) ~ 2025/08/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/08/15 (金) 12:00

稲葉組『 the True Colors 』 (原作 ウィリアム シェイクスピア『尺には尺を』 翻訳/翻案/演出 稲葉智己) 超面白かった!
で、いきなり横道に逸れる。原作『尺には尺を』 は喜劇に分類されるが『問題劇』とも分類されることがある作品とのこと。ちくま文庫の松岡和子訳の訳者あとがきの最初のくだりに「シェイクスピア劇に....、喜劇はすべて結婚で終わり、悲劇はすべて結婚から始まる」「またロマンス劇にしても...、プロットの悲劇的な発端は結婚である」とある。原作は結婚で終わるのだが....とある。ややこしそうな話なんだ。
そして、さらに稲葉組では本作の題名を『 the True Colors 』とされた。本当の色、私の本性とでも言うことなのだろうか。人の本性、表に現れていない部分とでも言うことだろうか。
前置きが長くなった。「稲葉組流に、あんまり問題ないようにアレンジしてお届けします」とあったけど、確かにそのままではなかったけど問題劇の色合いが濃くブラックだけど、黒太さんの灯りと、稲葉先生の物語はさすがで、面白かった!最後はどう話を納めるのか、ハラハラドキドキだった。十分楽しめる上演でした。
小磯帆奈が良い!いつもの小磯さんとひと味違う!黒太さんが言えと言うから言うのではなく、良かったから言うのだが、高校演劇サミット、高校、大学で見て来た小磯帆奈から違う部分が垣間見えて良い!(駅に行くまでではなく、CoCo壱番屋王子店からですが)
院長の時もだったけど公爵を演じた時の加賀和百花さんも良かった、鎌﨑 結さんのイザベラは淀みのない迫力が凄く、アンジェロの堀江 礼さんの突き放した姿が良い。
大変満足しました。良い上演をありがとうございました!

ウルトラマリンたち

ウルトラマリンたち

排気口

OFF OFFシアター(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/08/11 (月) 13:00

タワーマンションじゃないけど豊洲に住んでいます。
少女漫画の目の大きな人達は苦手、排気口のボリボリ先生が描かれる人達は何故かそれに該当しない。
海なんだな、ウルトラマリンたち。
水元琴美さん、ベテランのお二人、良いなぁ。
おかしくてやがて悲しき排気口。
泣きましたよ。

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