
トタン屋根でスキップ
ここ風
シアター711(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/05 (水) 19:00
座席1階2列
価格3,000円
この劇団作品を初めて見たのが「Share-シェア-」でした。先日作・演出の霧島ロックさんがこの作品で「北海道戯曲賞」優秀賞。そして前回公演の「ッぱち!」の好評も重なったのでしょうか。初日から大盛況の客席でした。
私はこの2作品も好きですが今回の作品はこの2作品を掛け合わせたような印象を待ちました。
「何を話しているのかな?」と不思議なシーンも次第に繋がっていく。この積み重っていく具合が何とも心地よく、何か特別な名前を付けたくなる。そんな独特な味のある作品でした。なんでしょうね。「シェア」のときもそうでしたが何か不思議な空気がそこに流れていて、もう1時間50分?とすっかり心は舞台に奪われていました。
よく笑い、よく泣ける。幅広い年齢層に愛されるこれはとてもいい会話劇です。

コタン虐殺
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
風呂敷を広げすぎた感のある舞台であった。
現代のアイヌ差別を理由に町長刺殺を図った事件を入り口に、16世紀ごろからの和人との積年の対立、そこでの和人の搾取、アイヌ側の対応、部族内の対立などを、殺陣とレビューを交えて(流山児風に、といった方がいいかもしれない)2時間の中に織り込んでいる。 辺境部族に対する近代国家の対応はどこでも似たようなもので、アメリカの原住民対策、ソ連の中東対策、ナチスドイツの中欧政策、中国の万里の長城と、今となっては消し去りたい差別と抑圧の歴史をどの国も持っている。日本は島国だし、ちょうどいいサイズだったということもあって、辺境問題がクローズアップされることは少ないが、これからはもっと多角的に民族問題は考えなければならなくなるだろう。この物語は歴史をたどっていて、アイヌ問題の大雑把な経過はわかったとしても、具体的な現在のアイヌ対策には精神論以上には触れていない。
それよりも、これから起きてくるのは、枠に振られたように、この問題が、社会不満分子のネタにされてしまう、ということがある。アイヌを語らって町長刺殺を試みる青年(田島亮)とアイヌの血をひく取り調べ警官(杉木隆幸)との対立(共に好演)は現代社会の大きなテーマを含んでいる。ここだけを絞ってドラマにしてもよかったのに、と思った。しかし、ここで、話を広げて、神戸の新聞記者無差別殺人まで取り込んでしまうと、問題の一端はそこにあるとしても、結論を急ぎすぎてドラマで訴える力が弱くなっていることも否めない。
詩森ろばとしては、制作側の「エンタティメント」という話に乗ったのかもしれないが、これはそういう素材ではないだろう。これでは戦後、「イヨマンテの夜」が素人のど自慢でしきりに歌われた以上の問題提起になっているとは思えなかった。

ナイロンのライオン
文化庁・日本劇団協議会
劇場HOPE(東京都)
2020/01/26 (日) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

家族と呼ばないで ~I can't say it enough~
GENKI Produce
ブディストホール(東京都)
2020/01/29 (水) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

凸し 凹る
C/Ompany
徳島県郷土文化会館(徳島県)
2018/05/29 (火) ~ 2018/05/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
大好きな森山未来さんを地元徳島で観られるなんて!
コンテンポラリーはあまり馴染みが無かったのですが、森山さんの名前で観に行くのを決めました。
3人の男性だけで作る不思議な空間。
言葉は少なく、具体的な何かを表すダンスでも無い。
その分、こちらは「何をやってるんだろう?」とずっと頭を働かせっぱなしで、刺激的でした。
凸凹とは、俳優さん同士の身体で作る形で、
人と人との境界線、舞台と客席の境界線、そんな物を意識させるパフォーマンスに感じました。
きっと人それぞれの見方があるんでしょうね。
天井から落ちてくる金色のスライム状の何か、これも変幻自在に形を変えて、この世には決して不変の物なんて無いんだという象徴の様にも。
それにしても、森山未来さんのしなやかな動きは垂涎もの。
大植さんと平原さんお二人のおじさまとの素敵な絡みをたっぷり堪能出来ました。

大阪芝居~タクシー編
玉造小劇店
近鉄アート館(大阪府)
2019/06/05 (水) ~ 2019/06/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
オムニバスで綴られるタクシー会社の1日。
とってもライトな作品で、関西らしいテンポと笑いで進んでいく作品でした。
タクシーは人生の交差点。
利用する人の数だけストーリーがあり、たとえその接点は短くとも、人と人とが交わればドラマが生まれる。
そして誰かの1日は別の誰かにとっての特別な1日だったりする、そんな当たり前にも気付かされ、最後はほろりと涙が溢れました。
会社恒例の「ハカ」、めっちゃカッコ良かった!

まじめが肝心
文化庁・日本劇団協議会
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2020/01/24 (金) ~ 2020/01/30 (木)公演終了
満足度★★★★
たまにはエコー劇場で気の利いた喜劇を、と足を運んだ。かのオスカー・ワイルドが書いた18世紀の戯曲だったとは観劇後に知った。階級意識丸出しの婦人の台詞や牧師の登場など古めかしさが漂うが、作り込まない美術や人物の按配に現代感覚がある。演出・大澤氏は「翻案」とあった。
人の取り違えから大騒動に発展する喜劇では双子(又は兄弟)、あるいは瓜二つの人間という設定が常套だが、この話は架空の「弟」アーネストという存在が(居ないながら)中心となる。前半は伏線のための平常なやり取り、それが後半一挙に立ち、ドタバタとスピーディに喜劇が展開する。最も深刻なはずのエピソードの伏線が、ついでの如くサラリと回収され、最後を締めて大団円。

第13回公演 明日花ーあしたばなー
日穏-bion-
「劇」小劇場(東京都)
2020/01/29 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても素敵な作品でした。
ちょっと笑いを交えながらも戦争の悲惨さなども描きつつも人のつながりの素晴らしさを伝えてくれました。
初めてでしたがとても心地よい空間でした。

メアリー・ステュアート
アン・ラト(unrato)
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/01/31 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
ほとんどの日本人が昔、世界史で習っただけで、すっかり忘れてしまっている16世紀の英国史の一駒。イギリス人ならだれでも知っている信長―光秀的歴史寓話は、わが国でも人気があって、現在は二劇場で競演中、春にはさらにもう一つ公演が控えている。このマライーニの本は、女優二人だけで演じ切るという趣向が、女優たちの心をくすぐるところもあってか、よく上演される。今回の競演の一つは別の本で普通の歴史劇のようだが、メアリー・スチュアートといえばやはり本はこれだろう。(1975年初演)
今までは、はっきりしたキャラや技の立つ女優の組み合わせで見てきた演目だが、今回は、小劇場でミュージカルスターの顔合わせという異色作である。。
感想1。実質二時間半ほどもあるせりふ劇で二人の女優は、メアリー(霧矢大夢)とエリザベス(保坂知寿)のほかに、それぞれの相手のおつきのもの(侍女など)の役も演じる。休憩が二十分あるが二人はほぼ出ずっぱりで休む間がない。女王以外の役は受け役だが、ここでしっかり受けてくれないと、イギリス人ほど話になじみのない日本人には、筋がつかめない。第一幕(60分)は、説明も多く女王から、侍女役へのスイッチングもあわただしく、苦労している。動きがないから、結構寝ている客も多い。
ところが、第二幕になると舞台は急変。幕開きの夢の中でメアリーがエリザベスに出会う甘美なシーンに始まり、メアリーの処刑に至るまで、一幕がウソだったみたいに二人の女王の女の激突がドラマチックに展開する〈75分〉。この狭い劇場の舞台中央に、せいぜい5メートル四方の演技スペース、奥には鏡を置き周りは舞台裏のような雑然とした道具類を飾っただけのセットで、なにもかもやってしまおうというのはいい度胸である。しかもそこが一つの劇的宇宙になっている。蜷川門下の新進の演出(大河内直子)、評判にたがわぬ力量である。それにしては、第一幕のぎこちなさは何だったのだろう?
次は木下順二の「冬の時代」だそうだ。歯ごたえのある既成の戯曲でせいぜい場数を踏んで、最近多い創作劇になると手も足も出ない「新進演出家」の轍を踏まないよう精進を祈って、楽しみにしている。
感想2。俳優。いずれも大役で、無事に幕が下りただけでもご苦労さまなのだが、やはり俳優にはもって生まれた柄がある。今回はそこが苦しかった。それぞれの役の微妙な心理の変化を演じ切らねばならない小劇場では、大きくまとめることに慣れてきた大劇場出身の俳優には戸惑いも大きかったのではないだろうか。宝塚から突然これでは荷が重すぎる。その辺は周囲も考えなければ、とは言うものの、この役はやはり40歳前後でやっておかないといけないところが悩ましい。白石加代子がエリザベスを演じた時はぴったりだった。(相手は麻美れいだったっけ)
感想3。これでチケットが8,800円というのは高すぎる。宝塚、四季の固定役者ファンのリピートを当てにしているのかもしれないが、それは邪道である。この値段なら、もっと仕込みに金をかけるとか、せっかくだから歌うところをなんとかするとか、客を酔わせるところがないと。二人の衣装を同じにした意図もわかるが、生きていない。

GIRLS TALK TO THE END
藤原たまえプロデュース
千本桜ホール(東京都)
2020/02/04 (火) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/04 (火) 19:00
座席1階3列3番
価格5,500円
初日観てきました。
感想は、心がざわざわしたり、びっくりしました。(笑)
間違ってるかもしれませんが、この劇の主人公は、場面によっても変わり、
演技、セリフ、観客の観方によって、出演者、誰でも主役になるのでは?
何回か、観る機会が、あるので、その辺を楽しみたいと思います?

グロサリー
吉祥寺GORILLA
スタジオ空洞(東京都)
2020/02/04 (火) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/02/04 (火) 19:30
価格2,500円
一言で言えば「バックヤードのオカしな人々」。
スーパーマーケットの店員休憩所を舞台に繰り広げられる人間模様……というよりは次々に暴かれる人々の本性。
背景として不穏な事が起きている上に照明や音響で不安感を煽っておいてのあのクライマックスはヤだねー。(笑)
が、一部「ワカる!」だったσ(^-^)って……(爆)
また、不安感の煽り方に巽祐一郎監督・脚本「D#1」(1997年)を思い出した。
なお、クライマックスまでに「どゆこと?」「それってもしかして……」な伏線・ヒントがちりばめられているので「そういうことか」や「やっぱり!」だったりする快感もアリ。

残機尽きるまで私は戦う~再演~
U-33project
高田馬場ラビネスト(東京都)
2020/01/30 (木) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

グロサリー
吉祥寺GORILLA
スタジオ空洞(東京都)
2020/02/04 (火) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

第13回公演 明日花ーあしたばなー
日穏-bion-
「劇」小劇場(東京都)
2020/01/29 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
打ち上げ花火は綺麗だけれども何とも儚い。
哀しみしかもたらさない戦争を背後に、懸命に生きる人々の人生が、その花火の儚さ、更には激しさとリンクしていくように思えた人情ドラマ。
個人的に日中、何かと頭の忙しかった観劇日。
非常に集中しにくい精神状態ではあったのだけれど、自然な芝居の流れは非常に優しくて乗り心地が良く、遂には目頭が熱くなってくるのでした。
かつて同劇場にて大泣きで拝見した東京セレソンデラックスさんの初見公演を何故だか懐かしく思い出していました。

窓越し
青色遊船まもなく出航
劇場MOMO(東京都)
2020/01/30 (木) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/02 (日) 12:00
「幸せ」とは何なのか。
それぞれの思いが織りなすほろ苦い群像劇。
以下、ネタバレBOXにて。

脱獄戦隊ニゲルンジャー
生きることから逃げないために、あの日僕らは逃げ出した
新宿LIVE FREAK(東京都)
2020/01/31 (金) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
想像していたより濃厚で海馬に絡みつくようなステージ。
冒頭の脚本家独白は骨太で真摯な言葉が紡がれその世界観に惹きこまれる。
個性あふれる八人の囚人と際立つ看守が織りなす世界平和への歩みに思わず共鳴する。
赤鼻言い切った俺は許す。復讐の連鎖を断つために唇をかみ血を流しながら許す。
今の自分に一番足りないことを見透かされているようで凍り付く。
ぜひ第1回の公演から見てみたかった。

コタン虐殺
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/03 (月)
過去と現代を交差しつつ「アイヌ民族」「差別」を考える。倭人とは、他物語の軸なる事件・説明がススキノキャバレーでの歌となり面白く心に残る。流山児祥ここにあり!!的な演出も面白かった。何より今回音楽担当の鈴木光介の生演奏が舞台を盛り上げ一緒に戦っていた。私にとって詩森ろばの作品は今までちょっと、と敬遠しがちになっていたのだけれどこれはすごく楽しめました。舞台美術も素敵でした。

沖縄世 うちなーゆ
トム・プロジェクト
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2020/01/25 (土) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2020/01/30 (木)
「沖縄」歴史を顧みると様々な思いがよみがえりますね。今も苦しい想く辛い思いをしているニュースを見るたびに何か出来ないものか、とも感じます。今回の舞台はわかるのだけど心に響きませんでした。女性二人の場面はすごく良くて、あの二人の出世物語にしてくれた方がドラマ的だったかも。

カラカラ。
劇団もっきりや
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2020/01/23 (木) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★
日本の社会構造の縮図を提示されたようで、発せられる台詞に己の愚かさのベールをはぎ取られ、欺瞞的な心根がさらけ出されるようで痛い。
あまりに直球勝負の物語だからか、言葉が鋭い刃物のように喉元に迫る。登場人物の背景が見えるサイドストーリーを絡めてエッジを滑らかにして、物語を飲み込めるようにしてもよかったのではとも思う。
エンターテインメントとしては少しばかり窮屈な展開に物足りなさを感じる。

NET“網”が切れたら、終わり?
劇団 枕返し
遊空間がざびぃ(東京都)
2020/01/24 (金) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★
一言でいうと「欲張り」。
動くものに興味を持ち、視界に入ったもの何でも欲しがる童のように、雑多に積み上げられたサイドストーリーがとりとめなく連鎖する。
救いは各シーン物語が見ごたえあり、うまく創り込まれていること。これは表現力の高い役者陣の力に依るところも大きい。
客演、団員問わずスキルの高い役者さんたちの今後にも期待。
もちろん面白い着想で物語を綴った脚本家の次回作も楽しみ。