満足度★★★★★
祝!二兎社30周年!シングルマザー,DV,身近な問題苦闘の日々も明るく.
東京千秋楽。
永井愛さん、大石静さんで旗揚げした二兎社は30周年。
永井さん1人になってから20周年とのこと。
私は、二兎社作品では「書く女」「新・明暗」
「歌わせたい男たち」を観ました。
前説とカテコには永井さん自らお話されました。
それも今回の震災があったこともあり、
こういうときこそ公演を続けなくてはいけない
とおっしゃっていました。
全国の劇場・劇団でこういう葛藤があったでしょう。
本編は、シングルマザーの支援団体と、関わる
人々の話。
パートを掛け持ち、働きながら、子育てに、
養育費の督促に、DVとそのフラッシュバックに
毎日奮闘するシングルマザー達の物語。
沢口靖子さんのいつもの真摯さ、根岸季衣さんの力強さに
とっても自然に引き込まれます。
そして、吉田栄作がいつもと正反対のキャラクターで
頑張ってましたが、パンフを読むと、
はっきりと映像作品に生かすために舞台演技を
練習中と言いきるスタンスには「???」。
実世界のシングルマザーの方々の、本当にたくましく
力強くやるしかない!という厳しい現実に、
ほんの少しは考えさせられ、触れられたのではないかなと。
笑って泣けて考えさせられる、目の前での演技を楽しめる、
贅沢な時間と空間を、元気で無事で観れたことに感謝。