能法劇団45周年公演— Still Here 公演情報 能法劇団 Noho Theatre Group「能法劇団45周年公演— Still Here」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ベケットやグラウンド・ゼロのイメージ、地球の重力と死体との反復、身体の四散と集積、能的・室町的なイメージと、ミサイルやテロによって生じる瓦礫の相似。そんなものを重ね合わせながら、この作品を観てみた。

    ネタバレBOX

    んなものを重ね合わせながら、この作品を観てみた。
    戦争では、人間の一人一人の身体はいったん離散し、その後、地球の重力によって再び集積される。

    東京の空襲でも、グラウンド・ゼロでも、身体は一度重力を失い、空中へ四散し、やがて瓦礫や死体として地上に戻ってくる。

    さらに身体の一部は、燃焼や破壊によって別の物質となり、空気や雨の中へ入り、再び地上へ降りてくる。
    もちろん、ベケットがこうした具体的な戦争のイメージを描いているということではない。

    むしろ、身体が離散し、重力によって戻り、また離散するという運動そのものが、ベケットの舞台では何度も別の形で反復される。そこでは死体や戦場が直接示されるわけではない。それでも、人間の身体が「そこにある/消える」「離れる/戻る」という反復の中に置かれる。
    戦争の具体的な記憶ではなく、死体と地球の重力のあいだにある運動の形式だけが、別のかたちで舞台に残っている。

    そう考えると、能の死者や室町的な舞台空間と、ミサイルやテロの後に残される瓦礫も、遠く離れたものではなく見えてくる。どちらも、いったん世界から離散した身体や物質が、別の配置となって地上に戻ってくる光景だからだ。

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    2026/09/25 19:57

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