満足度★★★
折り紙
いやぁ、見に行って良かったですね。本当。
芝居よりも、アフタートークの宮城さんが面白かったという印象。
内容は非常に示唆的で、
体感するような面白さに欠けた印象。
本も表現もコンパクトにまとまっているので
観客には解釈の余地がある一方、
解釈することを余儀なくされているともいう感じ。
オリヴィエ・ピィさんには出来ないこととは何か考えて、
平面的なものを目指したそう。
大きな紙が折れたような舞台装置、折り紙の動物、紙のような衣装。
影を駆使した演出はxy平面の重層化という感じで、立体的ではない。
このようなコンセプチュアルなアイディアがどんどん披露された。
他にも、楽団の使い方などギミック的なアイディアが豊富で楽しめた。
が、それらは余興というか、お楽しみであって、
本質的な面白さは別のところにある。
お芝居の最後にも語られたように、思考することが求められていて、
お芝居のあとにも楽しめ(考えよ)という仕組み。
ハードルが高い。
という思想のものだから、
観劇中はあれやこれや考えてばかりになりがちだった。
そんな状態でアフタートークを聞くと、
ぱぁっと解放されたのか、こちらのほうが大変楽しい気分になれた。
トークを聞くまでは悪魔の扱いに不満があったが、
学びまして、all accept出来た。
静岡芸術劇場のトークありの公演スタイルは大変ありがたい。
公演自体も中止されず良かった。