カフェ・ビアンカ 公演情報 兎団「カフェ・ビアンカ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アルトン・モーム
    彼の切ない心も浮かび上がるのだが、素敵な美術に光と影も生き、かなりコミカルな演出で楽しめ、その下に潜む本質の見え方も良かったです。

    ネタバレBOX

    10歳のいちご(石黒礼子さん)が連日見る夢の中で『オレだよ!オレ』と言っている主は、オバケかも?オバケは怖いけど、どうしても気になるので、彼を探しに、通称お化け屋敷と呼ばれる洋館に、仲良しの男の子りんご(こうのちえさん)と、探検に入る。
    そこには、人が住んでいないのに、気配が・・・それは、オバケ達だった。ちょっとドキッ!とするものの、このオバケ達、シリアスなのからお茶目な奴らまで様々、ちょこっと乱舞もするので、どちらかと言うと、面白いお化け屋敷ふう。この洋館のセットが雰囲気良しで、壁の裏側の通路も、光や影、音を上手く使い、奥行き深く、空間を広げて見せる工夫が良かったです。
    アルトン・モーム(吉岡麻耶さん)も又、この洋館に住んでいる幽霊の一人だが、彼は娼婦から救い妻にしたメイ(石黒礼子さん)を、忘れられずにいた。モームに想いを寄せ、売れない時代を支えていたていた娼婦も、この洋館の女主人(山田佳奈さん)として過ごしていたところに、メイに似たいちごが、洋館に来た事でモームの心も騒ぎ、イチゴが消えてしまう。

    この洋館には、先客の美術品泥棒(清水敏夫さん・藤田レインさん)がいて、彼らとオバケ達で、イチゴを探すのだが、モームの過去や絵画の世界に、入り込んでいきながら、物語はすすみます。
    モームの世界でありながら、恋や人が生きる悲しみや弱さ切なさも、さらけ出されるのですが、温もりもありコミカルなシーンもあるので、重くならず仕上がってます。

    又、衣装や小道具、音響にも、こだわりが感じられ良かったです。
    イチゴ、リンゴ、モーム、女主人、黒猫(小川法子さん)が、特に印象的でした。

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    2011/03/06 20:33

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