お気に召すまま 公演情報 劇団つばめ組「お気に召すまま」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     楽しい作品に仕上げている。華4つ☆

    ネタバレBOX

     今作の面白さは、特権階級であった貴族(今作では公爵兄弟間での領地簒奪など他のシェイクスピア作品でも扱われているテーゼ)がそのような問題そのものから解き放たれているアーデンの森と対置され前者の人工的で陰謀、裏切り、謀略に満ちた社会を糊塗する為、権威主義的、表層的な例えば法解釈を自らに都合よくするなど強権を以て実行する世界に対し、追われた正当な継承者が暮らす自然の持つ荒々しさや寒暖の厳しさ、自らの労働によって生きる糧を購う生き物としてのヒトが享受する自由が見事に対峙されていることだ。(どちらが本当の自由で在り得るか? 、どちらの生き方がより真っ当であるかについても現代ならエリザベス朝とは異なる解釈も可能であろう。)
     当然の事ながら、後者が正義に近く、前者が権力を握っていることをシェイクスピアは喜劇作品に仕立てることで批判しているから、貴族たちの恋愛が表向きの主役。然し真の主役は道化であろう。その証拠に作中一番気の利いた台詞の殆どはタッチストーンのものである。また、同じ恋愛でも羊飼い同士フィービーを追い掛けるシルヴィアスの関係は、シルヴィアスが袖にされ続ける姿が執拗に描かれることで女性と男性の根本的な立ち位置の問題を提起しても居そうである。フィービーの台詞に含まれるペーソスは、何とも言えぬ味を持ち、役者さんの演技も道化役同様気に入った。

    0

    2026/08/21 08:04

    0

    3

このページのQRコードです。

拡大