ホテルロンドン 公演情報 国分寺大人倶楽部「ホテルロンドン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    でも、やっぱ愛だよ
    会場に入った瞬間、おーって思う。きっとお客さんみんなテンション上がる舞台美術だと思う。使われる台詞がリアルで耳に馴染むせいか、役者さんが皆魅力的に見える、それは脚本演出と役者両方の力ですよね。チラシ見て抱いた観劇前の作品の印象は過激で直接的に人間の本性を描くのかなというもの。でも観劇後は、そーいうんじゃなくて良い意味でも悪い意味でもマトモだなと思いました。説明は難しいから、見に行っちゃえば良いと思いますっっ!

    ネタバレBOX

    舞台には3つの部屋(ベッド)。客席はそれを周りから眺めるような構図になる。これ、見る場所で全然印象変わる気がする。僕は会場入ってすぐのカスミとシゲルがよく見える席で見ました。

    場末のラブホという生々しい場所にいわくつきの登場人物という設定の割には『永遠の愛なんてこの世には無いよね』っていう普遍的なテーマで、共感は大きかったけど感動は少なめでした。

    ジンノさんという、何かヤバい男を殺したカスミとその彼氏のシゲルは3日以上もラブホに隠れ、だらだらし続けている。

    元教え子の女子大生ハルカと高校教師セジマも別室でイチャイチャしてる。セジマは彼女を自分だけのものにするためにジンノさん達に頼んで、彼女を襲わせる。

    ラブホの管理してる女、ピンクは、ロンドンから6年ぶりに婚約者の男、東が帰って来ると、10年来の友人のモリタに聞かされテンションがあがる。

    『結婚』って言葉がどの部屋からも飛び出すが、その言葉とは裏腹にどの愛も破綻している事を見せて終わる。

    美大生のシゲルは物語の終盤、部屋を去ろうとする(おそらく自首する)カスミに永遠の愛を誓うが、シーンが変わり数年後、別の女とベッドにいる。

    ピンクは東にプロポーズされ歓喜するが、後半金目当てで色々な女を渡り歩いているのが判明し、『愛なんて面倒だ』と言って去る。

    セジマは見知らぬ男に襲わせて恐怖で自分だけを見るよう仕向けた事がバレて、許しを乞う。その場はありのままのセジマが受け入れられ、一見許された様に見えるが、劇中流れていた留守電メッセージが、二人の破局を物語っている。

    不思議なもので、冒頭は女優さんの下着姿やベッドシーンに下世話な興奮してたけど慣れてきて、後半は服着てる方がセクシーに感じるという逆転現象が起こりました〜。

    もっと既存の価値観を揺さぶるような作品かと期待した部分は不完全燃焼だけど、見せ方はとても洗練されていて心地よい空間でした。おまけのクルム伊達直人が馬鹿馬鹿しくて、また良かったです。

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    2011/02/24 21:24

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