20の物語 -週末を、劇場で- 公演情報 新国立劇場「20の物語 -週末を、劇場で-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    二作観た内のもう一つ、「煙草のハイ(high)について」について。

    ネタバレBOX

    題名から知れるチェーホフの「煙草の害について」のパロディで、ボーナストラックとしてこれのリーディングも付いていた。
    ステージには演壇だけがあり、暗転後、男が台本を持って登場。まず本家のチェーホフ作のリーディングが、前座であるらしい。
    眉の両端が上がり、老境にしてカクシャクとせしめている頑迷さと、恐妻ぶりが板に付き、この上手い役者は一体誰だと凝視するも判らず。一瞬下総源太朗?と閃いたが風貌を見て否定、だが正解は下総氏、であった。その道の専門家でもない私が、このテーマで説話を弄するなど云々と謙遜から入り「そうなの?じゃ何を話すのか」と話を聞く内に話は本題から逸れに逸れ、煙草の害には結局一切触らずに終える講演を、美味なる料理を一番美味しい食べ方で存分に味わう如き演技で「やってて気持ち良いだろう」と観客も美味に与りながら観る時間であった。
    やはり一人芝居の劇として聴かせるものがある台本だな、と、更に実感したのは本編、これを女性を話者にしてパロった「煙草のハイ(hgh)について」を観ての感想。
    って事は・・ご想像の通り。
    「煙草のハイについて」は作者名=中国の名(多分台湾)とあり、俳優はかんのひとみ。役名が「女」とあるので脚本から性別指定がされているよう。
    かんのひとみの喜劇的特性に当て込んでのキャスティングが、成功なのかどうかは分からないが、主婦っぽさ、だったり普通~な人が意外な特技を見せて沸かせるそこに「かんのひとみ」が存在する強みは、大いに理解できるが、講演を行なうという行為の「この人にとっての意味」が何かがぼやけており、そのため笑わせに来てるらしい箇所で笑いがつんのめる。一つには衣裳。男性並みにシックな(黒だったかグレーだったかの)スーツで身を固め、フォーマルなのは分かるが女性ならもっと違った衣裳に普通はなるだろうところ、男性っぽいスーツなのである。これが最後まで気になった(というかこの衣裳で象徴されるはずの役柄が、結局見えてこないままだった)。
    それで(時間が経ったというのもあるが)笑える仕草や話題の移り変わりの部分的に笑えた箇所は、「結局ここで何が起きたのか」のぼやけの背後に退いて、記憶に留まっていない。
    本企画が短編で構成されており、多彩なピースの一つとして光りたかったが、脚本(と私は思ってるが)か演出か、物足りなさは過った。

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    2026/08/11 23:02

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