20の物語 -週末を、劇場で- 公演情報 新国立劇場「20の物語 -週末を、劇場で-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    リーディング公演『パッシング・バイ ー通りすがり』

    【作】マーティン・シャーマン
    【演出】山田由梨

    ゲイであることを公言している作家の1974年の作品。1972年夏、ニューヨークの名画座で『突然炎のごとく』を観ていた二人の男性が一夜を共にする。アトリエ兼用のトービーのアパートで。トービーは画家を目指すワインショップの店員。サイモンは1968年メキシコシティ・オリンピックの飛び込み銅メダリスト。スポーツキャスターを目指してオーディションを受けている。

    トービー役、長井健一氏は近藤春菜風のフェミニンさがユーモラス。清潔感がゲイっぽい。※オープンリーゲイの俳優だと後で知った。
    サイモン役、森かなた氏は垣原賢人のような肉体美が健康的。

    ネタバレBOX

    手に持った戯曲を極力読まないで演ろうとするも台詞が飛んで慌てて戯曲を捲る場面があったりもした。リーディングでもガッチリ入れてやる、といった心意気に好感。

    気になったのが肝炎になって瞳が黄色いという描写。自分の知人が肝炎になった時、白目の部分が黄色く濁った。瞳ではなかった。

    凄く好きなシーンがオーディションに落ちて橋から川へと飛び込み自殺を考えたサイモンの独白。消えてしまうことだけを望む。もうどうしようもないんだ。

    この二人の関係は同性愛でなくても成り立つもの。寂しがり屋の二人がふと心を寄せ合っただけの話。

    自分は大島渚映画の「異常性愛路線」を長らく理解出来なかった。だが目に見えないものをスクリーンに焼き付けて伝えようと試む際、自然で普通にあり得る設定では弱すぎて足らず映らない。まず常識的にはあり得ない状況を作り出し、その上でそのタブーを踏み越える人間の気の違った情念こそが必須だった。目に見えないものを見せる為の障壁。
    戦時中の俘虜収容所における看守と敵国の俘虜の同性愛感情を描いた『戦場のメリークリスマス』。
    チンパンジーとシャーロット・ランプリングの恋愛を描いた『マックス、モン・アムール』。
    新選組に入隊した一人の美少年のせいで隊が衆道に狂い殺気立っていく『御法度』。
    結局、描きたいものは愛着だった。全てを失ってでも欲する愛着だった。

    BLANKEY JET CITY 「Dynamite Pussy Cats」

    知っているさ、皆ただの寂しがり屋
    とっても退廃した感じのする今日この頃
    分厚いメロンの皮を貼り付けたあんたのハート
    言いたい事なんてこれっぽっちもありゃしない
    知っているさ、皆ただの寂しがり屋

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    2026/07/31 22:13

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