フランケンシュタイン対地底童子(クラボッコ) 公演情報 劇団 枕返し「フランケンシュタイン対地底童子(クラボッコ)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    公演は、話を多重構造にすることによってミステリアスさを、その関心・興味を惹き 観(魅)せるを意識しているよう。物語は主人公 実が5歳から23年後(28歳)の世界へ、しかし途中の過程はほとんど描かれない。時間(過去と現在)の往還と場所(実家と病院)の移動、その組み合わせにフランケンシュタインと地底童子(クラボッコ)を巧みに絡ませ重層的に展開していく。(無難に)辻褄合わせというよりは、勢いで持っていった印象。

    フライヤーの絵柄というかデザインが昭和の映画ポスターのようで、おどろおどろした雰囲気を醸し出している。しかし公演は、怪物や妖怪が登場するにも関わらず 奇妙さの中にユーモアを交え楽しんで観ることができる。台詞は科学的な理論や理屈というよりは、こじつけや屁理屈として捉えたほうが物語を楽しめる。勿論 フランケンシュタインの物語そのものの体裁(書簡体形式)などを挿入していることは分かる。外見のビジュアルーメイクや衣裳などは、劇団枕返しらしい特長で好感。詳しく あらすじ などは書ず、どの公演もそうだが 特にこの公演は一見に如かず。
    (上演時間2時間弱 休憩なし)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、中央の柱を現世と来世の境界、実家の内/外といった結界(多くの封印紙)に見立て面白い。中央に長方体、奥に直方体とその横に雑多な物が載った飾り棚。全体的に薄暗く不穏な雰囲気を漂わす。

    実(5歳)は、クラボッコと かくれんぼ をして遊んでいる。そして28歳になった実は 父が亡くなり実家に戻ってきた。それから奇妙な出来事が次々と起こり、虚実が綯交ぜになり意識が混乱するばかり。意識が混濁した世界では、いろんな人はもちろん、怪物や妖怪も自然に存在している。フランケンシュタインの物語や座敷童の伝承などを巧みに散りばめ、不思議な世界観を築いていく。奇妙なものたちを日常の延長として描くことによって、幅広い意味での共存共栄といった問題意識を感じる。

    実の記憶はツギハギだらけ、その意識とフランケンシュタインの外見を重ねる奇知。どうしてという謎の解明こそが、実の現状を知る術(すべ)。一見 難解という現象だが、今 表れている事象こそが実の無意識下の幻視/幻聴だ。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2026/07/20 14:25

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