さめるお湯 公演情報 あひるなんちゃら「さめるお湯」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    なんちゃら~の私としては大満足
    恒例のフライヤーの長文も、やっぱり、あひるなんちゃらの世界なのだ。

    あひるなんちゃらにしては、さくさく話が進んだ気がする。
    …ん? ひょっとしてこのテンポに身体がなじんじゃったからそう感じるワケ??

    ネタバレBOX

    いつもは病的なほどの困ったちゃんたちが延々、もう弱っちゃったなぁという言動を繰り返すのだが、今回はその度合いは低かったかもしれない。
    …あれ? これもまた、この空気感に慣れちゃったからそう感じるワケ?

    ああ、でもいいんだよなあ。
    「どうでもいい」とは言えないようなコトが、いろいろ起こっていたりするけど、それの解明や解決が物語の中心にはない。結局、他人から見れば「どうでもいいじゃん」ということのオンパレード。
    当人たちは、困りつつも、それを粛々とこなして楽しんでいるのだろう。…か?

    人と人が出会って、たわいのない会話をして(とても大変な出来事だったりするけど、それは会話の中のスパイス・笑)、なんとなく時間が過ぎていく。拷問に耐えるために、ミカンの皮で鍛えたりなんてどうでもいいコトをただやっていくだけ。その本気度はわからない。ま、本気だと思うけど。
    発明の毎日で年収100万。なのに人を2人も雇って、毎日が過ぎていく。

    お湯が冷めないヤカンは意外と凄かったりするし、テタツなんていうどうでもいい発明も素敵だ。

    結局、いろんなことはどーでもよくって、人が集まり会話することに意義がある。発明家のアラキ宅に人が集まってくるように。

    「雪の設定なのに」「台本の2頁前のことだ」「ここは下北沢じゃない」「回想シーンまでやったのに」なんていう台詞が好み。
    独特の突っ込み具合もたまらない(誰もツッコミ聞いてないんだよなあ)。

    普通のコメディの劇団だと、なんとなくボケ役とツッコミ役は固定化しているところが多いのだが、あひるなんちゃらは公演ごとにその役割を替えてくる。「ここんとこ、笑ってくださいよぉ〜」的な演技もないし、結局、役者がうまいんだと思う。

    普通これって、「不条理劇」と言っていいのかもしれないけど、そう言ってしまうのは逆にもったいない気がする。単に「面白い芝居」に置いておきたいのだ。

    別の劇団から客演している役者も含め、舞台の上では、あひるなんちゃら独特の話法(以下「あひる話法」と呼ぶ)になっていき、その空気感を見事に作り上げていく。これって、とても大切なことだと思う。
    1つの作品にきちんと仕上がっているということなのだ。演出もいいということなのか。

    あひる組の黒岩三佳さん、根津茂尚さんは、淡々としていてさすがに面白い。あひる常連の異儀田夏葉さんはさすが! 堂々としていてきちんと自分の世界を見せてくれる。テンションの上がり具合がいいんだ。三瓶大介さんの素っ頓狂な台詞も楽しい。全体的にダウナーな(笑)感じの中で、このテンションは大変だったと思う。堀靖明さんのクイクイくる突っ込みのタイミングもいい(いつもだったら、関村さんの役回りだった気がする)。常連組の篠本美帆さんも面白いし、川村紗也さんや永山智啓さんの変なのに普通ぶりも楽しいし、もちろん日栄洋祐さんもいいのだ。みんないいんだよ。

    あ、以下「あひる話法」と呼ぶと書いたけど、以下に1度も出てこなかった。

    あと、ハガキ持っていくの忘れちゃった。

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    2011/02/13 08:26

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