塔の上の 公演情報 くによし組「塔の上の」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    公演チラシなどから「寓話的な作品?」と思いつつ観劇しました。とある田舎町にある正体不明の高い塔と、その塔に住む謎の人物、そして、田舎町に住む人々にまつわる、少し可笑しくて、少し不思議な物語。中盤から、観客に「…おや?」と思わせるトリッキーな台詞やシーンが含まれ、終盤にそれらを伏線回収する展開。こういう過剰すぎない工夫や見せ方から、國吉さんの演劇創作経験の豊富さを感じます。大小の劇場、劇団公演、外部公演への参加など、様々な作品で作・演出を手掛ける國吉さんらしい一作でした。

    ネタバレBOX

    劇中の台詞や俳優たちの演技体は、寓話や絵本のような可愛らしさがあります。時代設定は(おそらく)現代のため、そこへUber EATSなどが交差する、リアルとファンシーが混ざったくによし組独特の世界観と言えるかもしれません。高い塔に住む人物は長髪の白髪を下界?へ垂らしており、その白髪の近くで人々は暮らしています。父親が亡くなり、久しぶりに実家へ戻ってきた美大生の青年は、卒業制作と称して、その塔の絵を描き続け、青年を慕う人々が彼のもとへやってきます。日常的であり、かつちょっと不思議な会話を交わしつつ、塔に住む人物の謎、街の人々の近況、青年の恋物語など、劇全体が少しずつ描かれていきます。

    終盤に、劇中で感じた違和感が伏線回収され、人間の悲喜や人生の残酷さを感じさせる物語として終演。全編通してキャッチーな雰囲気をまとっており、観客の観やすさを伴う上演だと思います。その上で、「人生のうまくいかなさ」のような、切実な物語でもある。このあたりに、國吉さんの筆の力・魅力を感じる公演でした。

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    2026/06/22 19:23

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