夕顔 公演情報 日穏-bion-「夕顔」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/05/31 (日) 16:00

    価格6,000円

    【 日穏-bion-公演「夕顔」 @ 赤坂レッドシアター 】

    かつて、『ラフカット2008』、羽原組でお世話になった羽原さんの脚本・演出「フラガール'26」が、
    この赤坂レッドシアターで6月2日開幕する。
    前回、行くようにしていたのだけど、両親のダブル介護発生で、急遽、中止し、行くことが叶わなかった。
    久々に代表作「フラガール」で再会したいなぁと思っていたところ、
    その前までの作品が、
    なんと!あっこちゃん(岩瀬顕子)の主宰する、
    日穏-bion-、「夕顔」公演だったことに驚いて、またバーターで観劇できるじゃん!と足を運んだ。

    作品自体は、
    10年くらい前にDVDで観た作品の再演。今回は、DVDではなく、生の舞台。
    しかも、役者が進化し、最後を出し尽くし、ちょいと役者達が遊べる千穐楽。

    赤坂レッドシアターと大きく飛躍・進出したね。
    20代で、本気で、やや本気で、暇潰しも含めて演劇(役者等)を志し、
    出会って、生き残っているのは、あっこちゃんくらいか。
    他にいても、
    「縁」が無いからか、出くわさない。

    女子プロレスFANなら、「栃木」と言うと、下野市が生んだ女子プロレスラー、
    スターダム所属の3姉妹(羽南、吏南、妃南)を思い浮かべるはずだ。
    2024年から、
    「輝け下野エール大使」を2年間担った。現在も、続いている。

    今回の舞台は、そんな栃木の話。 
    栃木県愛が詰まった作品というよりは、出身地に恩返しする作品だと思った。
    「夕顔」というタイトルからは、想像もつかない複雑な三人姉妹が主軸。
    主人公達をどう動かすのか?
    あってもなくてもいい、サイドストーリーはどうするのか?
    その彼女らと付き合のある近所の人たち、役場の人たちが主人公達を動かす構成。
    物語に新しい脚色を加えているのか?
    いろいろ興味はあった。

    「月の海」で、脚本家として才能を開花させた感はある。
    今日は暑い夏みたいな日で、今回の「夕顔」と合う1日で天候は味方してくれた。

    競馬の3冠レース、2冠目「日本ダービー」やプロ野球交流戦、内藤が出場中のNOAH後楽園ホールLIVE。
    SKE48の幕張イベント。

    さすが、東京、
    エンタメの発信基地だ。
    そんな中、演劇公演「夕顔」を選んで、良かったなと思った。

    「一期一会」という台詞、小学生の作文から、かの映画界の巨匠、
    F・フェリーニの代表作「道」という傑作に出て来る、
    「道に転がっている小石にも存在意義があるんだ」という台詞を「あっ!」と、
    咄嗟に思い浮かべている自分がいた。
    分かりやすい人間関係、恋、結婚、離婚、難しい姉妹関係、親子関係、
    そして、アルコール依存症の話まで詰め込んだこと。
    「間」には、麦茶を多用して、実は、暑さ(水分補給)を巧みに表現している。
    役場の方が苺子に抱く恋愛における緊張感では、効果的に使われた。
    全てにおいて無理がなく、会話の中で、己の秘密を明かしていく手法を丁寧に 
    描いていた。

    ステージ上からは、
    どんな景色に映っていたのだろうか?
    かくいう私も役者経験があるけれど、実は、ステージ上から客席は良く見える。
    反応が良く分かる。
    余談ながら、私はラフカットで、FANサして愉しませることを内緒でやった。

    話を戻そうか。
    私は、苺子が交通事故に遭ったところで、遂に涙腺崩壊。
    客席にいても、劇場中が涙で溢れているのが分かった。
    姉妹間、親子関係の難しさでも、悔しくて泣いている自分の感情があった。  
    長く生きているといろいろある。
    そんな、
    「いろいろ」を魅せる舞台だった。 

    1年後、夏になると思い出す。
    苺子ちゃんのこと。
    ミュージカル「四月は君の嘘」のエンディングのようにも見えた。
    昭和的な優しさ、コミュニケーション、人を傷つけない笑い、
    巨匠・小津安二郎に近い作品作りのように映るー。

    涙を誘う「夕顔」。
    送り続けたメッセージは、
    「人が人を想う真の気持ち」だった。
    見ていて疲れることはなく、安心して観劇できる。
    作品の成長も実感した。

    6,000円の価値以上の公演。
    また、家にあるDVDを手に取って、見直してみたい。
    演劇は、劇場で観ることが1番だということに気付かされた時間でもあった。

    毎回、感動させてくれる作品に対して、
    「ありがとう」って伝えたい。

    その日の前に。

    (批評/吉永安志)

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    2026/06/13 02:37

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