サイモン・ヘンチの予期せぬ一日 公演情報 古川オフィス「サイモン・ヘンチの予期せぬ一日」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    演出の問題か?
    なんとも言えぬ固さとともに平板に物語は進む。

    ネタバレBOX

    演出というものについて考えさせられた。
    約2時間は興味を持って観たのだが、まったく平板のまま進む。

    主人公がいてそこに人がやってきて会話して去る。そしてまた人が来て会話して…の単なる繰り返し。これは一体何だろう? と思ってしまった。

    (まるで)役者が下手に見えてしまっている。盛り上がりのない話だとしてもこれはないなぁと思うのだ。
    「初日か?」と思うような、固さ、台詞だけに集中しているような印象を受けてしまった。もちろん、「さすが」と思う役者さんもいたのだが。

    ストーリーとしては、話が進むにつれて、主人公サイモン・ヘンチが、あまり好ましい人物ではないことが明らかになっていくのだが、そういうシニカルな展開なのに、もうひとつ面白さや(じわりとした)パンチに欠ける。
    もっと、シニカルな笑いが生まれるような作品だと思うのだ。

    当パンによれば、そもそも彼はせっかく手に入れたワークナーのレコードを聴きたいのに、次々に邪魔が入りなかなか聴くことができない、という設定らしいのだか、その、レコードが聴きたいという強い欲求が出てこないし、また、原題にかかわる留守番電話に彼が吹き込むというメッセージもカットされている。
    このカットされたことなどをオリジナルのままにすることで、彼の目的や気持ちがもっときちんと出せたのではないだろうか。

    約2時間あまり飽きることはなかったのだが、それほど楽しめたとは言えない。飽きなかったのはもともとのストーリーが持っているであろう面白さであり、楽しめなかったのは、演出のせいではなかっただろうか、と思っている。

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    2011/02/03 07:09

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