もう一つのシアター! 公演情報 Theatre劇団子「もう一つのシアター!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    紀伊國屋ホールが超満員でした
    「小説のモデルになった劇団が、逆にその小説の続編を芝居に」
    という珍しいパターンの公演。
    作者が同じなので設定やキャラクターに破綻が無く、
    安心して観ていられた。
    そして演じる役者も、かなり小説のイメージどおりのキャラクターを作りこんでいた感じ。
    小説を読みながら、「きっとこの役はこの役者さん」
    と予想するのも楽しかった。

    演出は石山さんなので、
    芝居自体はいつもの劇団子らしい感じ。
    ただし、やはり脚本が有川さんということで
    もともとの『シアター!』の世界観が色濃く出ていたと思う。

    ネタバレBOX

    シアターフラッグの面々が初の地方公演で呼ばれたのは、
    とある高校の演劇祭。
    お目付け役として司も一緒に出かけてゆくが、
    次々とトラブルが持ち上がる。
    偶然ではなく、誰かの妨害だということは分かったのだが
    一体誰が何の為に?
    そして、困難を乗り越えて
    無事に上演にこぎつけることができるのか?


    犯人や動機については
    そう意外性のあるものではなかったが
    そのクチから語らせるメッセージが
    『シアター!』から踏襲されている
    「演劇では暮らしていけない」「夢をいつまで追いかけるのか」などの
    演劇に携わる人への問いかけだと思う。
    有川さんが小劇場界に対して抱いた疑問を
    今回も同じように畳み掛けてくる感じだ。
    小説で読むのと違って
    生身の人間に語らせるとフィクションを超えた説得力が出てくるし
    それを語るのが皮肉にも役者だという構造。
    科白を言っている役者自信はどのように感じながら
    科白を発していたのだろう。

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    2011/02/01 22:19

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