THE GAME OF POLYAMORY LIFE 公演情報 趣向「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    〈Aチーム〉

    広い一軒家の透視図のセットを二面4列の客席で挟む形。舞台美術の松岡泉さんは見事にこの奇妙な世界を開放的空間として成立させた。

    高校美術教師のエンジェル(豊田エリーさん)はムーン(加藤啓氏)、タイガー(上田遥さん)と同棲している。3人共それぞれ愛し合っているトライアッド(パートナーシップ)。大学時代の友達でずっとエンジェルに恋しているアリス(前原麻希さん)にはそれが理解出来ない。到頭、家に乗り込む。同じくInstagramで彼女達のことを知ったガンダム(笹川幹太氏)はムーンに取材を申し入れる。

    ポリアモリー(複数愛)なんて初めて知った。関係する全員の合意のもと、複数のパートナーと恋愛関係を築くライフスタイル。よっぽどルックスが良いか、金が無いと成立しない気もするが。しかも今作の登場人物は全性愛者(パンセクシュアル)も兼ねている。男も女もない渾沌。一昔前なら柴門ふみに漫画を描かせて月9でドラマ化もあったネタ。

    豊田エリーさんはた組で沢山観てきたが、今作が一番魅力的。この妖精のような圧倒的ルックスがないとなかなか成立し辛い設定だと思う。(旦那が柳楽優弥氏だとさっき知った)。こんな綺麗な人だったらこんなことも有り得るのかもと思わせる。

    上田遥さんの独特な声は誰かに似ている。芹那かな?
    加藤啓氏はやたら感動屋なので人間的には胡散臭い。
    前原麻希さんはヒールの女子プロレスラーみたいな威圧感。
    笹川幹太氏は細かい仕草が巧い。存在にリアリティーがあった。

    多分、作家は人が人を自然に愛することを肯定したかった。そこに嘘がなければ何も間違ったことではない。純粋に幸せに向かって生きていくことを許容し合える共同体。自分が心からそう思えればそう生きられる筈だと。

    Bチームだと豊田エリーさんと笹川幹太氏以外のキャラが男女入れ替わる仕様。どう見えるのかちょっと気になる。

    ネタバレBOX

    驚く程、客が入っていないことに不安を感じた。意識高い系の糞つまらない作品を危惧していたらシンプルでストレートな人間讃歌。『かぐや姫の物語』を匂わせもするファンタジー。これは討論を削ってミュージカルにすべき題材だと思う。理屈立てて言語化されると一々ムカつくが、歌と踊りで「本能なんだから仕方ない」とやられると納得せざるを得ない。

    嫉妬がなくなるということは相手にあんまり興味がなくなること。ラストの「(豊田エリーさんに)好きな人ができました」「おめでとう!」のくだりも独占欲を超越した理想の関係性というより普通の友人関係に見える。独占欲のない愛、しかも無関心ではない···!?。

    昔、「恋愛=友情+性欲」だと考えた。性欲だけだと人間の関係性としては一面的に終わる。友情だけだともう一歩奥に踏み込めない。今作の登場人物も「性行為」がなければ仲の良い共同体だと観客は普通に受け止められたと思う。やたらキスをして肉欲を表現しているが仲の良い友人関係では駄目なのか?性的快楽の共有がなければ物足りないのか?セックスのない共同体ならヤマギシ会とか新興宗教的な共同生活を思い浮かべるが。

    一度、普通のルックスのもっと年代が上の役者で今作を上演して貰いたい。果たして観客にはどう映るのか?

    0

    2026/06/05 19:51

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大