チョークで描く夢 公演情報 トム・プロジェクト「チョークで描く夢」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    専務 星野卓誠氏→宮原奨伍氏
    弟が障害者 岡野優介氏→星野卓誠氏
    障害者に偏見 昭和の荻野貴継氏→中嶋ベン氏
    発達障害気味 川﨑初夏さん→滝沢花野さん
    障害者 小向なるさん→美利さん
    棚の並びに拘る障害者 令和の荻野貴継氏→荻野貴継氏

    ネタバレBOX

    非常に残念な作品。二幕2時間40分の傑作を2時間5分一幕モノにしただけではない。11人のキャストを6人に削ったことが作品の密度に如実に関係している。このスカスカの空間で逆にTRASHMASTERSの武器が理解出来た。無理を承知の徹底したリアリティー、その空間を作ること。演劇なんて見立てで出来ている仮想空間、観客の想像力で補完して観るもの。そこを逆に狂ったリアリティーの書き込みでバグらせる演出。嘘話についのめり込ませる詐術。嘘をつくのに異常なエネルギーをつぎ込んでいる。今作は全てが軽い。

    第二部の話を無理矢理付け加えた滝沢花野さんのキャラがこれでは可哀想。初演第一部ラスト、川﨑初夏さんの声を上げて泣くシーンにどれだけ意味があったことか。客はこんなエピソードの羅列で泣いている訳ではない。宮原奨伍氏の人生観がグラリと変わる瞬間に興奮したいのだ。中嶋ベン氏は和田勉+カンニング竹山風味。いろんな要素を押し付け過ぎて御都合主義の嘘臭いキャラになってしまった。そうじゃないよ。化学式で人は泣けないよ。

    美利さんの「あい」で客はどっと沸く。愚鈍で間抜けな出来損ないが振り絞る人間性に客は泣く。でもこれそんな話じゃないだろう。学ぶ姿勢。真剣に生きている奴から真剣に学ぶ姿勢の話。優生劣等の価値観ではないものを提示した会社の話。幸せになりたいと真剣に願う連中と共に幸せになる話。

    専務の人間観が一変したエピソードをもっと丁寧に。
    観客も自分の価値観が揺らぐ瞬間を求めている。

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    2026/05/21 15:22

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