花待つ鏡の向こう側 公演情報 四宮由佳プロデュース「花待つ鏡の向こう側」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     時代だな~。

    ネタバレBOX

     余り主人公がハッキリしないような時代を映す鏡の如き作品。コスメだの性自認意識だのと平和が長く続いた地域なればこその存在そのものやレゾンデートルに纏わる深刻な悩みというより遥かに恣意的な即ち感覚的なそれ故に説明し難く当事者でなければ理解し難い在り様でも、社会は何とか対応しているかを非当事者は非当事者間内では装えるレベルで推移し得る事象についてのあれやこれやが描かれている分、非本質的と見做され易く、その対応に苦慮する事象のオンパレードということになる。従って明確で深い根拠を探すことは難しい。今作でも殺人事件が起きているのではあるが10年程の間、被害者は謎の失踪を遂げたと解釈されていたのだ。情報は錯綜しヒントはあちこちに転がっているものの、何れが真か? それを特定することはまるで鏡に映った像の奥を探しているかの如く判然としない、本来その時の鏡像の対面を確定すべきなのに奥を探ろうとする以上、正解が出る訳もなく、結果的に機が熟すのを待つほかは無かったという結末になっている。その分、物語の枠組み自体が前提に在った様々なヒントに想を得、それらを繋ぎ合わせ論理的に結論を導くという知的緊張感も極めて弱い。非演劇的状況を如何に演劇作品とするか? し得るか? という問いに対する回答の一つと解することができよう。為に舞台上のレイアウトは高低の段階を伴ったものとなり、最下段にはドラッグストア店内が、その上にバーが設定され、その上に更に最上部が置かれて恰もその構造にヒトには関与し得ぬ生々流転を司る宿命を差配する力の源泉が揺蕩ってでも居るような時空が表現されているのかも知れない。面白いのは、これらの諸関係がドラッグストアに置かれたモニターに映るインフルエンサーの流す画像にヒントの1つとして時折映し出されることである。而も失踪した人物とされる者が現れるのは多くのシーンで最上段からであった。

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    2026/05/20 10:29

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