優しい劇団の大恋愛 Volume10『夕焼け色のダイダラボッチ』 公演情報 優しい劇団「優しい劇団の大恋愛 Volume10『夕焼け色のダイダラボッチ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    初の劇団。出演陣に佐藤滋氏他の名を見て予約。鑑賞料500円の理由はよく調べもせず当日吉祥寺シアターに入れば、素舞台に照明は床置き式の二台ばかりを左右に据えただけの簡素なもの。音響はバックに音楽が鳴ったり時々無音の二種類のみで、そこに金を掛けていない事が入場と同時に分かる。武蔵野芸術祭の枠ゆえ劇場使用も無料か軽微だろう。
    主宰による前口上が終わり、芝居に入ると佐藤氏が登場し、観客に語る。・・出会いへの欲求。記憶から消えてしまっておかしくないような人との再会も一つの「出会い」、でも再会だから「はじめまして」ではなく「おひさしぶり」と言おう・・。かくして二人一組のペアが8組近く、「再会」の場面を演じる。音楽に乗って軽快に、コミカルに、時にほろり、きゅんとさせるような再会場面、を通してその過去にも触れて行く。一回りすると、ワンクッション置いて、もう一度各ペアが登場してその続きを、あるいは回想場面を演じる。「再会場面の点描」に終わるかと思いきや「回収」により群像劇の様相となる。8組程のペアには例えばある女子に学校の先生と勘違いされていた男が実は後輩だった事の告白、非人間だが校舎の端と端にあって惹かれ合っている理科室の人体模型とトイレの花子さんのお話、演劇部の顧問と生徒とリアルな関係だったり様々。これを「今日一日で作った」とは終演後に知った次第で驚いたが、成る程ある程度著名な俳優もこの条件なら一堂に会するも可かも・・アイデアに感心。
    という訳で此度も発見の機会となり感謝である。

    ネタバレBOX

    始まって暫くはBGMを流しながらの一対一の「みょー」な関係を台詞で描くのが、FUKAIPRODUCE羽衣を思わせた。クレジットを見れば別物で見進める内に別物に見えて行った。

    こうした挑戦的、というか実験的試みは、同じ形での継続は先行き安泰には見えず、持続可能性の高い「発展形」を見出さねば厳しいのでは・・とふと思う自分がいる。
    だが、物価高は一時的に終らず生活を圧迫し、舞台芸術の現場に対しても明らかに厳しい条件を突きつけている。
    つまり、こうした試みは舞台形式としては特殊だが、経済状況に対応する術が生み出されたり、あるいは舞台関連の業種の淘汰が起きたりするのではないか。基本的に自己責任路線でやって来た政治が続く限り、芸術文化が痩せ細るのも自己責任、自然淘汰として放置される事だろう。むしろ「芸術どころじゃない」風潮を高めたがってる勢力が伸長しかねない。そう考えると暗澹としてくる。

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    2026/05/16 23:49

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