広島バッゲージ 公演情報 アシメとロージー「広島バッゲージ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    誠実であること
    この会場で2時間の公演時間はきついし長すぎ。
    色んなものを盛り込みすぎて主軸がぶれる難あり。
    ウラニウムの原子から核分裂していくさまを人間で描写する。この説明があまりにも絶妙!笑

    ネタバレBOX

    後藤健圭一と山下ゆきの同棲生活から広島原爆投下までの諸事情を広げていった物語。ゆきは後藤の夢・俳優になりたいという意思を組んで働きながら経済的に圭一を支える。これに対し後藤のやる気のなさが個人的にムカツク。こんな男、さっさと見切りをつけて捨ててしまえばいいものを・・。とムカつきながら観ていたが、この物語はそういった恋愛事情ではない。笑

    しかし、ゆきが突然圭一の前から消えてしまう。慌てた圭一はゆきを捜し求めるも、行き着いた先は昭和20年の広島。ゆきの祖母・浅田富佐子の命と関わっていたのだった。当時、広島原爆投下で生と死の狭間を駆け巡っていた富貴子の生き様を交えながら、現代と過去を交錯させた物語。

    この物語のキーは自分の大切だと思っている人たちに対して、不誠実だったことが、結果、大切な人を失った結末になるという戒めのようなバイブルはやはり、ジン!とくる。

    博士と大山大佐の切羽詰ったやりとりは観客の緊張感を引き出し、見事だった。対照的に、コメディをそこここに散りばめて笑わせようとしていたが、スベッていたのも事実。一人ひとりに語らせる第三者の広島原爆の思い出話は、ここでは必要なかったように思う。劇中導入されるお歌も邪魔だった。余計な導入は育った観客の空想を破壊する恐れがあり、ワタクシはまさに破壊されたのだった。
    物語の構成は良かったと思う。

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    2011/01/22 17:53

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