黒いチューリップ 公演情報 新宿梁山泊「黒いチューリップ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    新宿梁山泊『黒いチューリップ』を観劇。

     初演は1983年に西武劇場(パルコ劇場)にて、唐十郎が蜷川幸雄に向けて書いた伝説の作品。舞台一面にパチンコ台が並んだセットが圧巻だと20代の頃に聞いた記憶は残っている。その時の美術は朝倉摂。

     声帯模写師・エコーが黒いチューリップが開くパチンコ代に恋をしてしまう…、というあらすじを聞いただけでゾクゾクしてしまう。
     新宿梁山泊は座付作家・鄭義信と組まなくなってから、唐十郎やシェクスピアの戯曲を演っていることが多いが、どうにもいつも乗れずじまい。唐十郎の芝居を観れるのは、唐組、唐ゼミ、新宿梁山泊と数が少ないが、新宿梁山泊が選ぶ演目にはいつも興味をそそられる。
     唐十郎の戯曲は未だに分からない部分が多いが、究極の恋愛ものと捉えるとグッとくる。そこに焦点を当てていたのが第七病棟で、緑摩子の存在も大きかったようだ。退廃的な空気感での異形への恋物語を大事にしているので、涙してしまう瞬間すらある。その辺りは今の唐組(久保井研)も大事にしているようだ。蜷川幸雄はそことスペクタクルな部分を上手くふるいにかけ、紅テント以外で観る唐十郎を成立させてしまう凄さがあった。新宿梁山泊は常にスペクタクルに特化しているからか、恋物語が薄らいでしまい、ドラマ部分になると中だるみしてしまっている。戯曲の捉え方次第だが、乗れない理由はそこかもしれない。
     だが神社で見るテント芝居、若手俳優の熱量、最後の舞台崩しは貴重である。特に今回の舞台崩しは圧巻であった。
     

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    2026/04/26 10:52

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