公演情報
新宿梁山泊「黒いチューリップ」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/04/25 (土) 19:00
座席1階
唐十郎と蜷川幸雄。1983年に初演された伝説の舞台が新宿・花園神社のテント舞台で蘇った。この二人のアングラ劇を次世代にと語る新宿梁山泊の金守珍が「今、やるんだ」と作り上げた舞台には、まさに次世代と言える世代と初演を見たであろう高齢者が混じって食い入るように見つめていた。
主役のケイコは初演時は李礼仙、今作は水島カンナだ。自分は、晩年の李礼仙しか見たことはないが、水島カンナとはまったく雰囲気の違う俳優だから、今作はきっと初演とはかなり趣きが違うのだろう。しかし、金守珍はおそらく、唐十郎と蜷川幸雄のトリビュートを強く意識して作り上げたと思われる。いつもの新宿梁山泊の舞台とは流れる空気が違っていた。
今作は舞台美術がとても良い。一幕と二幕の間には10分の休憩があるが、この短時間でのセットの転換には度肝を抜かれる。テント演劇お約束の終幕の演出だが、今作はかなりさわやかなイメージ。主役の水島カンナがお姫様のようだった。
昭和のパチンコ屋を復活させた舞台に、当時の記憶が蘇った。釘師、ゴト屋…。現代のパチンコ店では見られない、怪しさと猥雑さが溢れる風景も唐作品と共に次世代につないでほしい。
アングラ文化の継承を前面に出した今作。その成果はどうだったかとても興味がある。