賢治の風 公演情報 劇団演奏舞台「賢治の風」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い。
    演奏舞台らしく端正に丁寧に描いた公演。プログラムとしては、宮沢賢治の詩集(8編)の朗読と朗読(音楽)劇「どんぐりと山猫」という構成。光と影と言葉が融合した作品。朗読と朗読劇とでは敢えて演出というか発声を変えたのであろうか。素晴らしい ということを前提に、自分のちょっとした拘りが…観客の好みの問題である。
    (上演時間1時間15分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、正面に白幕状の衝立と幾つかの丸椅子、天井には白紗幕。下手はいつも通りの演奏スペースで、今回はフルート演奏もある。役者は全員 黒衣裳で統一。演奏舞台は 音楽と照明が特長だが、今回は冒頭からプロジェクション マッピングを用い悠久/自然/宇宙といった 言葉では言い表し難いことを映像表現している。アトリエという小さな空間が壮大な世界へ、その表現方法・技術が巧い。

    役者は、ドドド ドドドと言いながら登場するが、その時の後景 映像は幾何学的(宇宙空間のよう)で、そこにどのような意味を込めたのだろうか。宮沢賢治というと 農耕といったイメージ、そして作品群は自然や宇宙といったことを連想する。そう考えたとき、土 土 土であり自然を表現しているよう。宮沢賢治の世界観 そのイメージの膨らませ方も巧い。

    役者は黒衣裳で統一し、性別や役割を固定化させない。朗読は発声が明瞭で聞き取りやすい。照明は上半身 というか顔だけ照らし、まるで光と影と言葉の世界にいるよう。顔の陰影が印象的だ。詩は「春と修羅(序)」「雨ニモマケズ」など四季、いや自然の在りようや恵みといった作品を読む。そして演奏舞台の新人2人による「永訣の朝」は、賢治と妹 トシ子の悲しい別れ、勿論「松の針」の中でも家族愛を歌っており情感たっぷり。

    朗読劇は、詩の朗読の発声とは異なり、自由にのびのびとしていた 少なくとも自分はそう感じた。コミカルな動きもあり物語の面白さも伝わる。勿論、山猫の裁判のラストに表れるテーマ性も解り易い。一郎を演じた池田純美さんの演技に負うところが大きい。
    詩の朗読でも感情を込めた読み方をしているが、一義的にはハッキリ明瞭な発声を意識しているようで、感情表現が窮屈に思えた。朗読劇に比べると自由度が…。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2026/04/12 11:40

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