舞台美術はなかなかいい味
出してたし、崖崩れで押しつぶされそうな家という設定もいい感じ。「昭和」の言葉遣いも楽しい。ところどころに面白くなりそうな雰囲気もある。だけど……正直言って面白くなかった。底の浅い人間が偉そうな御託ならべている感じの登場人物ばかりで、誰にも共感できなかった(せめて主人公である長女が、もう少し魅力的性格だったら……いや、役者さんそのものは良かったんですけどね)。椎名麟三の原作なんて読んだこともないけど、そもそも原作からしてこんな感じなのかも。観終わったときの印象としては、昭和の白黒映画の中のつまらないやつを見た後って感じ。役者さんを含め、舞台の佇まいはとてもいいのにとても残念。