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Once more,
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公演情報
VOGA「
Once more,
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(11088)
実演鑑賞
満足度
★★★★★
不思議な感覚を味わいたいムキには特にお勧め。尺は約2時間。
ネタバレBOX
VOGAはちょっと変わった表現集団である。結成は1997年12月、囲いや屋根の無いスペースでの野外公演を関西で上演してきたが2025年拠点を関東に移し現在に至っている。今回はBUoYでの公演だから屋外では無いがこの表現集団の境界という曖昧な領域を効果的に表現する意図であろう。屋内の照明は昏めに設定され奥行や天井高が意識できないような境界領域の雰囲気を濃厚に漂わせている。これはこの表現集団の作品創造コンセプトがまさしく“境界”にあることの現実的舞台表現に他なるまい。
例示すれば内側と外側、海と陸、空と海等々いくらでも例示できる何かと何かの間である。然し乍らこの境界領域をキチンと定義することはことほど左様に単純ではない。海と陸の間には潮の満ち引きがあるから時間軸によって海になる領域と陸になる領域とは異なるという日常見慣れた景色によってもこの事実は単純に事実として知っていよう。こんな具合なのである。
そして我々はこのように曖昧な領域で生きている。物語は海へ延びる岬と岬の奥にある森や大地に囲まれた港町に住む者達のケとハレ、若者同士の恋や生活等と同時に森の神への厚い信仰、自然に根差した地域産業(漁労や海産物加工等)や産婆以外には医療制度が存在しない暮らしなど自然の影響を受け易い状態をホリゾントに映写される島宇宙の映像や大正琴に似た音色を出す弦楽器によって紡ぎ出されたであろう音響、あくまで昏めの照明などの相乗効果によって醸し出された不思議な時空間の中に立ち現れた森の神の台詞「総ては震動している、一見硬く形を保っているように見える物も総てが震動している」という内容の台詞は恰も現代物理学の素粒子論の如きである。開演直後からずっと演じられていた身体パフォーマンスに合わせて繰り返し発語された文言の意味する処は物質の生々流転、変容などの仏教思想と現代物理学の論理とを重ね合わせたような感覚を呼び覚ますに充分である。此処にも境界が設定されているとみるべきであろう。動作は極めて美しくスタイリッシュだ。
こういった作品構造の中に2026年と40年後が一組の若い男女の恋愛譚兼或る重大事件の顛末として嵌入され、通常の物語に近いテイストを醸し出している。極めてユニークな作品である。
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2026/03/28 17:03
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