おくらいり 公演情報 ゼータクチク&ACTACTION by TEAM HANDY「おくらいり」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    説明に「ゼータクチクは、良くも悪くも、平気で観客を裏切る集団ですからね。真相は、現場で確かめてください」…観ました。そしてネタバレにならないよう書くには難しいことも確認。物語の世界観というか構造は、理屈が合っているかではなく感覚・感情で観る舞台。その内容は面白い(伏線は回収)し 惹き付ける 力、魅力がある。予想以上の面白さで、良い意味で裏切られた。

    面白いと言えば パンダの被り物をした前説、スケッチブックをフリップ代わりに捲っていく。缶ビールやペットボトルのお茶が無料でもらえる。フリップには「一杯ひっかけて観るぐらいが ちょうどいい芝居」そして「まじめに観られると緊張するから」と。被り物をしているから、代わりに観客の1人に 非常口の場所やトイレへの案内等の注意事項を発話してもらう。本編以外での客弄りだが、仄々として面白かった。ちなみに観客は先客を見て「おはようございます」と挨拶、何となく同業者が多く来ているような。そう言えば発話していた観客も場馴れしていた。

    この会場はウナギの寝床のように横長(奥行)、それを上手く使って物語を展開していく。多くのダンボール箱を使って 或る光景を表しているが、さらに その側面を利用しスクリーン代わりにする。それらの小道具をパンダが事前チェックするように歩き回る姿が愛らしい。上演前のサービス、そして和ませる雰囲気作りに好感が持てる。
    (上演時間1時間40分 休憩なし)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、上手に剥き出しの配管、下手に机と椅子2組が縦に並び、1つの卓上ライト。奥にダンボール箱が山積になっており、1つは蓋が開いており1人の男が入って(正座して)いる。物語は、この奇妙は光景から始まる。

    女がやってきて、男に部屋から出ていくよう言うが、2人の嚙み合わない そうして堂々巡りする会話が続く。そこへ3人目の人物(男)が部屋に入ってくる。3人は警察官でここは新宿署の資料保管室。男2人は所轄(新宿署)の刑事、女は警視庁本庁の監査課、本来出会いたくない関係だが…。監察課は警察内部の調査が主な仕事、そこで浮かんでくるのが迷宮入りになりそうな事件の再(独自)調査。

    男2人は、かつて所轄でコンビを組んでいた。しかし或る事情で後から入室してきた男が相方を撃ち殺した。ダンボールに入っている男は幽霊、その姿が見え話をする男と女の存在も奇妙。スピリチュアルであり別次元といった不思議な空間、しかし物語は事実としての重みをもつ。殺人を犯した刑事は、高校時代の友人がサラ金の返済を苦に自殺、その復讐に業者を殺した。つなぎに使っていた男が相方に捕らえられそうになり、犯行がバレるのを阻止するため相方を…。一時 社会問題にもなったサラ金地獄、その現実を舞台の非現実として描く面白さ。

    物語は、ジグソーパズルのピースをはめ込んでいくような感覚。理屈ではなく感覚といった気持を大切にしている。登場人物は わずか3人、その奇妙な会話がちぐはぐだが、だんだんと核心に迫っていく展開が巧い。今いるのは資料保管室という閉鎖した空間、しかし その場所が必然となった事件を映像を使って外の光景を映し出す。新宿眼科画廊という狭い会場を上手く使った設定の好公演。3人三様のとぼけた味わいのあるキャラも面白く、その奥に潜む人間性がチラッと見える演技が良い。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2026/03/28 06:28

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  • ゼータクチクの亀山と申します。この度はご来場・ご観劇ありがとうございました。引き続き精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

    2026/03/29 11:01

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