墓場、女子高生 公演情報 あるいはエナメルの目をもつ乙女「墓場、女子高生」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い、お薦め。
    自分は未見であったが、全国で上演が繰り返されている人気戯曲(作:福原充則 氏)らしい。演出はイトウシンタロウシ 氏、当日パンフに「令和の今、土の下から掘り起こし、皆様に手渡し」とあり、「オリジナルの初演よりも、わかりやすく、まっすぐに、伝わるように」とある。奇妙な話であるが、思春期の女子高生の表し難い心情が 物語を通して浮かび上がる面白さ。

    亡くなって幽霊として彷徨っている女子高生、その彼女の墓で屯(たむろ)する友人たち、そこに地に足の着いた あるある女子高生の生々しい感情が揺れるよう。物語は、女子高生(合唱部)たちと亡くなった友人、そして異界の…が繰り広げる奇妙な話。女子高生たちは、今日も学校の裏山にある墓場で授業をサボって戯れている。やはり説明にある「残された人間は、何をもって死者との関係に区切りをつけるのか」が肝か。

    彼女の死の理由・原因は何か、その謎を抱えつつ物語は展開する。しかし この「死」という関心事が 逆に「生」を考えさせる妙になっている。少しネタバレするが 序盤で「生/死…実は死が前提にあって生きている。死から生がうまれる」といった旨の哲学的な台詞がある。そして終盤に「私が死んだ理由を みんなが決め直して」という理不尽な別れに、1人ひとりが答(応)える。最後の1人が「(これで)私たちの死ぬ理由が一つ減った」には唖然、さらに この答えに亡くなった主人公が十字を切って「赦す」と。この独特の世界観、そして劇場という空間でしか味わえない妙味、怪作ならぬ快作だ。
    (上演時間2時間15分 休憩なし)追記予定

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    2026/03/21 10:45

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