国語事件殺人辞典 公演情報 こまつ座「国語事件殺人辞典」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    イッセー尾形のような男がとんでもない長台詞をずっと捲し立てている。誰だこれは?と思ったら筧利夫氏。そうとは到底思えない。初日だけに危なっかしい所もあったが演劇機械のような台詞量。圧倒された。
    「お逃げよ言葉、言葉よお逃げ」
    「おいでよ言葉、言葉よおいで」
    通路で歌う美声が朗々と。

    相棒の諏訪珠理氏も熱演。役者殺しみたいな難易度の高い台詞が散りばめられた台本。観ているだけでヒヤヒヤする。これはキツイ舞台だ。

    1982年、小沢昭一氏が自分一人の劇団『しゃぼん玉座』を旗揚げ。その為に書き下ろした作品。思う所があったのか井上ひさしはその翌年にこまつ座を旗揚げする。

    理想の国語辞典を作る為、市井の国語学者(筧利夫氏)は37年掛けて6万語の言葉のカードを作成。家を売り、彼を信奉する元編集者(諏訪珠理氏)と辞典を完成させる旅に出る。だがゆく先々で日本語についての様々な意見に論破される。果たして理想の辞典は完成するのか?

    青山達三氏80歳!は今作の心臓部の一つ。凄腕。
    佐藤正宏氏も軽妙で沸かせた。リズム感。
    イケメン池岡亮介氏は松本穂香に似ている。
    加藤忍さんの簡易日本語も恐ろしい。
    清水緑さんは下着姿のサーヴィスも有りエロエロ。歌声はたかみなっぽいかな。
    旅一座の座長役は飯田邦博氏だったか?

    通路をぐるぐるサーヴィス満点。凄腕役者大合戦。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    筧利夫氏の言語不当配列症、喋る文章の前後の配置がおかしくなる。
    諏訪珠理氏のベンケイ病、句読点がメチャメチャな位置に置かれてしまい、文章が妙に間延びする。
    加藤忍さんの簡易日本語、外人の話す無理矢理な日本語のような言葉だが明確なルールがある。
    佐藤正宏氏の電文症、会話が電報を打つ時の伝え方になってしまう。
    これを全部覚えてやり続ける役者陣の狂気。

    後半、作品の重要なテーマとなる「言葉の質屋」が登場。10万円と引き換えに「いいえ」を預かり、言えなくしていく。「いいえ」が言えなくなった社会は支配層の思うがまま。皆、言葉を腹に押し込め何も文句を言えないまま従わされていく。「嫌なことは嫌だ」と言える日本でなくてはいけない。それはどんな日本語でだって構わない。自分の本音を伝えられる言葉でありさえすれば。

    自分的にはちょっと長過ぎた。間延びした感じ。もっとテンポ良く痛快に突っ走る話では。

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    2026/03/09 10:39

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